プーチン大統領はオフィスにも「影武者」を用意? 3箇所に同一の内装で設計し現在地を隠匿か

プーチン大統領はオフィスにも「影武者」を用意? 3箇所に同一の内装で設計し現在地を隠匿か
米国が出資し欧州に拠点を置くラジオ放送局、自由欧州放送(RFE/RL)のロシア調査部「システマ」によると、プーチン大統領はほとんど見た目の変わらないオフィスを3箇所に設置しているという。その目的は、自身の現在地が一般に明らかにならないようにするためだとされる。
プーチン大統領は特にウクライナによるドローン攻撃を警戒しており、モスクワにあるオフィスとほとんど同一の内装を備えたオフィスを黒海沿岸のソチや大統領公邸のあるヴァルダイ(モスクワ北400km弱)に設置しているという。英タブロイド紙『デイリー・ミラー』が報じている。
細部に注目して検証
これらの「影武者」オフィスはほとんど同一なのだが、ごくわずかな差異から3つのオフィスがあることが判明している。分析した専門家が注目したのは電気のスイッチやサーモスタット、ドアノブの高さ、壁の張り方の違いなどのディテールだ。報告では「2025年初頭以来、プーチン大統領は(事実上の公邸がある、モスクワ西の)ノヴォ・オガリョヴォにある本来のオフィスは利用していない」とも言われている。

画像:Systema
専門家らはそのノヴォ・オガリョヴォで撮影したとされる700以上の動画を検証。なかには10年以上前の動画もあったとされ、『デイリー・ミラー』紙も「あらゆる細部を検証した」と書くほどの綿密ぶりだ。

さらに、流出したメールから動画撮影班の移動履歴も判明。それによると、例えばノヴォ・オガリョヴォで撮影されたと称されていた動画が実際はソチで撮られていたことも明らかとなった。調査班の検証によると、ソチのオフィスは壁面装飾パネルの隙間やTVスタンド下部の形状などからも特定できたという。
パラノイド的振る舞い
ロシアや独裁政治の専門家であるコンスタンチン・ガーゼ氏は、極端に安全を求めるプーチン大統領のパラノイド的振る舞いを、イラクのサダム・フセイン元大統領になぞらえている。いわく、両者は「住居を秘匿する点や、国家元首及びその家族の現在地を秘匿するシステム運用という点」において比較できるという。『デイリー・メール』紙が伝えている。

画像:ヴァルダイ公邸の部屋 (Proekt)
プーチン大統領はパートナーである元体操選手のアリナ・カバエワ氏、および息子のイワンとウラジーミル・ジュニアらと邸宅に住んでいるとされる。コロナ禍中はヴァルダイとソチという、バンカーを持つ2箇所を往復していたとも言われている。
調査によると、2022年2月にウクライナへの全面的軍事侵攻を開始して以降は北のヴァルダイに隠れていたとされる。だが、7ヶ月後に動員令を発した際には黒海沿岸のソチに移動していたと考えられている。

画像:ヴァルダイの公邸周辺の防空システム(RFE/RL)
それ以降、「プーチン大統領はソチのオフィスは無視するようになった。まるで不幸を呼ぶかのような扱いだ」と「システマ」は述べている。これについて、ガーゼ氏はソチが「ウクライナに極めて近い」せいかもしれないとしている。一方のヴァルダイは森の中にあり、より奥まった環境であることは確かだ。
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