ふっくら&キレのあるごはんが炊ける!軽くて使いやすいウルシヤマ金属工業の「釜炊き三昧 極」

実は簡単な「コンロでのごはん炊き」, コンロ炊飯にも弱点がある, アルミニウム製で鋳鉄製よりも軽い, 炊飯器のような目盛りはやっぱり便利だった, 吹きこぼれてもコンロが汚れない, 粒が立ったキレのある炊き加減

ふっくら&キレのあるごはんが炊ける!軽くて使いやすいウルシヤマ金属工業の「釜炊き三昧 極」

By 花森 リド

コンロ炊飯に重い土鍋や鋳物ホーロー鍋はもう不要? ウルシヤマ金属工業「釜炊き三昧 極」は、本格かまど構造なのに軽いアルミニウム製の羽釜で力の弱い人でも扱いやすい炊飯鍋です。さらに水加減や吹きこぼれの悩みとも無縁に! 使い勝手のよさや、粒立ちのいい炊きたてごはんの味わいを紹介します。

実は簡単な「コンロでのごはん炊き」

ごはんが炊けたことを知らせる炊飯器のピーピー音を聞くと子ども時代を思い出す私ですが、我が家ではかれこれ10数年以上コンロでごはんを炊いています。

ちょうど炊飯器を買い替えようかと考えていたタイミングで、ある知り合いのCGデザイナーから「ル・クルーゼのお鍋でごはんが炊けるよ。10分ちょっと火にかけて、蒸らしで15分くらい置けばいいだけ」と教わったからです。「ル・クルーゼでごはん、なんだかオシャレ……」と感化された私は、いざ手持ちのル・クルーゼで恐る恐るやってみたら本当にカンタンにごはんが炊けたので、それ以来ずっとコンロ×重たいお鍋でごはんを炊くようになりました。

蒸らし中にコンロから降ろしておけば焦げ付きませんし、炊き込みごはんのダシと醤油の利いたお焦げをあえて食べたいときは加熱時間を長めに調整すればOK。ボタンを押して待つだけでおいしいごはんが炊けてピーピー知らせてくれる炊飯器の魅力は捨てがたいものの、自分で火加減をコントロールできる鍋炊きの柔軟さが私の性格には合っていました。

また、一般的な炊飯器では小一時間かかるごはん炊きが、鍋では蒸らしも込みで30分で完了します。炊飯器の早炊きモードくらいのスピード感で、ふっくらおいしく炊けます。

そして使用するお鍋は、ル・クルーゼやストウブのような鋳物である必要もなく、例えばビタクラフトのようなアルミニウムとステンレスでできたお鍋でも炊けます。お鍋のフタがずっしり重たければ、まず失敗はしません。

コンロ炊飯にも弱点がある

早い、カンタン、アナログな調整ができる……と、いいことがたくさんあるコンロ炊飯ですが、弱点もあります。

まずは水加減です。「お米と調味料と具材を入れて、炊飯器の目盛りまで水を入れましょう」といったレシピを鍋で再現しようとすると、炊飯用の目盛りがない大抵の鍋では、水加減に苦労します。

そして吹きこぼれも悩ましい。お米の品種や浸水時間、そしてその日の気温によって、炊飯中にぶくぶくと吹きこぼれることがあります。吹きこぼれるとコンロの掃除が手間なんですよね。我が家ではストウブの「ラ・ココット de GOHAN」の12cmサイズでごはんを炊くときに吹きこぼれやすく、火加減やフタを閉めるタイミングなどに神経を使います。1合だけ炊けて便利かつ姿形がかわいいものの、最も油断できないお鍋です。

そんな「コンロ炊飯を楽しみたいが、吹きこぼれや水加減が心配……」といった方には、ウルシヤマ金属工業の「釜炊き三昧 極」が便利かもしれません。実際に使ってみると、私が今までずーっと気にしていたコンロ炊飯の弱点がちゃんと回避されていて、しかも釜はアルミニウム製なので鋳物のお鍋と比べるとうんと軽いんです。

釜炊き三昧 極を実際に何度か使ってみて、良かったところや気になったところを紹介します。

アルミニウム製で鋳鉄製よりも軽い

釜炊き三昧 極のいいところの筆頭は「軽さ」です。お鍋のフタがずっしり重たければ、だいたいうまく炊けるコンロ炊飯ではありますが、一般的にフタが重い鍋は、本体も重たいんですよ。

私は「人よりもちょっと腕力には自信がある」と思って暮らしているので、鋳物の鍋の重たさが今は気になりませんが、我が家のル・クルーゼ「シグニチャー ココット・ロンド20cm」は空っぽの状態ですら3.1kgあります。そこにお米やお水を入れて……となると、ずっしり重たいんですよね。老後は使いこなせないかもなあという心配もあります(私が筋トレを続けているのは、ル・クルーゼくらい平気で扱える老後でありたいからという理由です)。

対する釜炊き三昧 極(3合炊き)は、1.452kg。メーカー希望小売価格は2合炊き1万1000円、3合炊き1万3200円、5合炊き1万6500円(いずれも税込)です。

釜炊き三昧 極の構造は、ステンレス製のフタ、アルミニウム製の本体釜(炊飯器でいうところの内釜)、釜を支えるかまどの3つ。

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3合炊きでもなかなか存在感がありますが、持つと軽いんです。我が家のシンク下のお鍋をしまうスペースにはこの形状がピタッと入る場所はなかったので、基本的にコンロやキッチンのどこかに出しっぱなしです

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釜はこんな感じ。アルミニウム合金の羽釜で、内側とつば下はセラミック塗膜加工。片手で無理なく持てます。炊飯後も洗いやすかったです

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重たいのはステンレス製のフタだけ。つまみの形状がとてもつまみやすいです。つまみの材質は木製なので炊き上がり時に手でつまむこともできそうではありますが、湯気が立つのでキッチンミトンがあったほうが安心

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かまど部分もアルミニウム製なので、見た目のいかつさに反してとても軽い

私は今まで「お鍋が重たいこと」をコンロ炊飯の弱点と考えたことがなかったので、釜炊き三昧 極を実際に持って「今まで私が使っていた鍋は重かったんだな」と実感しました。

鋳物のお鍋や土鍋は重たいから扱いづらい……とコンロ炊飯を敬遠してきた人には、軽くて扱いやすい釜炊き三昧 極がぴったりだと思います。

一般的な家庭用コンロの五徳ならば安定してセットできるはずですが、もし五徳がぐらつく場合は別売りの「かまど受け」を五徳の上に乗せてやるとよいでしょう。「釜炊き三昧 極」でごはんを実際に炊いてみた!

炊飯器のような目盛りはやっぱり便利だった

釜炊き三昧 極の釜の内側には、1合ごとの目盛りが刻まれています。私は1合あたり190〜200mlほどの水を入れるのが好みなのですが、それでも目盛りがあると気がラクですし、具材入りの炊き込みごはんが作りやすいんです。

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水加減は目盛りよりも少しだけ多めにすると私好みの炊き加減になりました

炊飯器の内側には目盛りがあって当たり前で、親切な機種だと「玄米はこのくらい」「おかゆはこのくらい」といった感じでいろんな目盛りがあります。コンロ炊きに移行して久しいものの、釜炊き三昧 極の目盛りに助けられたついでに、炊飯器の便利さも思い出した次第です。

吹きこぼれてもコンロが汚れない

さて、私がコンロ炊飯の弱点だと思っている吹きこぼれを、釜炊き三昧 極がどのように克服しているかというと、かまどの縁が軽く反り返っていて、そこで吹きこぼれを受け止めます。つまり「好きなだけぶくぶく吹きこぼれてヨシ」という思想のもと設計されています。釜炊きごはんなのだから盛大に吹きこぼれてナンボといったところでしょうか。

コンロでごはんを炊くと、どんなに重たいフタでも吹きこぼれが発生する可能性があります。我が家の場合は弱火にして5分を越えたあたりから吹きこぼれはじめます。よくもまあストウブのあの重たいフタを越えて吹きこぼれるなあと感心しますが、まったく吹きこぼれないラッキーデーもあり、法則がつかみきれていません。

で、釜炊き三昧 極の場合は吹きこぼれるものの、コンロ台や五徳の周りが汚れないだけで、後片付けが本当にラクなんです。もしごはんの粘り気がこびり付いても、セラミック塗装加工のおかげもあって、水につけておけばサラッと取れます。今までは火加減や水加減を気にしつつ「いい具合」を見定めるべくお鍋をじっと監視していたのに、釜炊き三昧 極では「後でちゃちゃっと掃除すればいいや」と思うのみで、本当に気負いなくごはんが炊けます。

そして釜炊き三昧 極は、Siセンサーガスコンロの自動炊飯機能にも対応しています。かまどや釜などパーツがいろいろありますが、普通のお鍋での炊飯と同じ要領で使えるところもメリットです。

ちなみに付属している「白飯の基本の炊き方」によると、1合なら中火で沸騰させて吹きこぼれたりフタがカタカタ動き始めたら弱火にして約5〜7分炊飯、その後蒸らしは約15分で完成です。3合でも沸騰後約7〜9分炊飯で蒸らしは約15分。あっという間に炊けます。

もちろん玄米だって炊けます。ただし3合炊きの釜で炊ける玄米の量は2合までで、玄米専用の目盛りはありません。

なお、具だくさんの炊き込みごはんを1合だけ作ると、最初の沸騰時にフタが「目覚まし時計のようにカタカタ」というより「ぶっ壊れた目覚まし時計のようにガタガタ」鳴ったので早々に火を弱めました。

炊き上がり後、よそうときに釜に手を添えるので鍋つかみが必要ですが、これはル・クルーゼやストウブでも同じです。

粒が立ったキレのある炊き加減

炊き上がったごはんはこんな感じです。

実は簡単な「コンロでのごはん炊き」, コンロ炊飯にも弱点がある, アルミニウム製で鋳鉄製よりも軽い, 炊飯器のような目盛りはやっぱり便利だった, 吹きこぼれてもコンロが汚れない, 粒が立ったキレのある炊き加減

備前焼は持ちやすくて頑丈なのでオススメです。が、頑丈なのに真っ二つに割ってしまい、半年ほどかけて金継ぎ修理しました。もうこのお茶碗でしかごはんを食べたくない!

食感は「粒のしっかり立った、キレのあるごはん」といったイメージです。旅館やレストランの「シャキッとみずみずしい、炊きたてのごはん」を、よりシャープにした感じです。

釜炊き三昧 極の「白飯の基本の炊き方」によると、浸水時間は「2時間」とのこと。急ぎの場合は夏場30分、冬場1時間です。朝起きてすぐにごはんを炊いて食べたい私としては、朝食の2時間前に起床してお米をといで浸水させる根性はなく、そして早朝からごはんを炊いてくれる「ばあや」もいないので、浸水時間は短めにしています。

ただ、浸水時間を長めにしても、ごはんのキレは変わりませんでした。個人的には、自分の家では柔らかめの炊き加減が好きなので、水加減そのものを工夫したいところです。一つ残念だったのは、シャキッとした炊き加減なので、冷凍するとごはんの固さがより際立ってしまったことです。なので我が家では毎回食べきれる量を炊いて、一気にいただいています。

「コンロ炊きのごはんと、炊飯器のごはん、どちらがおいしいか」と問われると、「どっちもおいしいですよ!」とバカ正直に答えてしまう私ですが、火加減を見る工程の楽しさや鍋のたたずまいを考えると、コンロ炊きのほうがやっぱり好きだなあと思います。

ちなみに個人的におすすめのお米は、福島・会津有機米研究会の「西会津げんき米」と、山形・黒澤ファームの「夢ごこち」です。新米の季節になると必ず注文しています。どちらもおかずがいらないくらい、甘くてピカピカでおいしいですよ!

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