発酵漬けおきなら一石三鳥!節約・時短ができて旨味もアップ

 これを読んでいるみなさんは、週に何回くらいスーパーに食材を買いに行くだろうか。もはや「毎日」という方は少数派かもしれない。その数少ない買い出しの日が、肉や魚の特売日だったら。肉も魚もあまり日持ちはしないので、買うべきか、買わざるべきか、迷うのが普通だろう。その日に食べないことがわかっているときは、ますます迷う。

 そんなときこそ、「発酵漬けおき」の出番だ。塩麹など麹の発酵調味料を使えば、食材を腐敗から守り、旨味ややわらかさを引き出してくれて、「節約」「時短」「おいしさ」のすべてを手に入れることができる。

 なぜか。

 麹の酵素「プロテアーゼ」が食材のタンパク質をうまみ成分であるアミノ酸に分解するからだ。菌の「拮抗(きっこう)作用」でバリアができ、腐敗菌が入りにくい状態になるため、保存性も高まる。麹の酵素が繊維を分解するので、やわらかくなるとともに消化しやすくなり、腸の負担も軽減される。

 発酵料理教室「神楽坂発酵美人堂」を店主の清水紫織さんの著書『発酵調味料でつくる 毎日おいしい発酵おかず』から、いいことづくめの発酵漬けおきの手順を紹介したい。やり方は、実に簡単。スーパーから帰ってきたら、すぐに肉や魚のパックを開けて、余分な水分をペーパータオルでしっかりふき取る。この「ふき取る」というひと手間さえかけておけば、あとはバットまたはポリ袋を使って発酵調味料で漬けるだけでいい。味つけは後から調整できるので、ここでは下味をつけるくらいの感覚でどうぞ。

 例えば、とんかつ用の豚肉ならこんな感じ。

 一晩漬けるだけでも十分だが、2~3日漬けておくとナッツのような熟成香が出てきて味に深みが増す。

 日本の朝食の定番、鮭ならこんな感じ。

 魚は肉よりも分解されやすいので、2日以内に食べない場合は冷凍保存するといい。冷凍保存するときは、一切ずつラップをしてアルミホイルに包んでおく。食べたい分だけ冷蔵庫で自然解凍すれば、買い物に行かなかった日も手軽に魚料理が楽しめる。

「発酵漬けおき」を取り入れれば、買い物の回数は少なくて済み、お買い得品を見過ごさずに済んで節約になる。漬けおきする段階で「これはあの料理に使おう」とメニューの見通しが立つので献立を考える時間が短くなり、漬けおきした時点で下味がついているので調理時間も短くなる。いわば一石三鳥といったところ。何もかもが値上がりし、忙しさもマックスになる年末を、発酵の力でおいしく賢く乗り切りたい。

構成 生活・文化編集部 森 香織/写真 野口健志

■著者が講師の出版記念レッスン開催★書籍付き!

『発酵調味料でつくる 毎日おいしい発酵おかず』の出版を記念して、著者の清水紫織さんが講師を務める対面レッスンを開催します。当日作る4品はいずれも発酵調味料を使用したもので、ホリデーシーズンにもピッタリ。「発酵漬けおき」のやり方と使い方も分かりやすくレクチャーします。

開催日時:

2025年12月14日(日)10:30~13:30

参加費:7150円(税込)

メニュー:

キャベツとオリーブのスープ

豚バラ肉とトマトのハーブ煮込み(実習していただきます)

りんごとかぶ、カマンベールのクリームサラダ

さつまいもとりんご甘酒のパイ

(食材は変更になる場合があります)

申込み〆切:

2025年12月7日(日)17:00

★お申し込みはこちらから↓

https://cul.7cn.co.jp/programs/program_1029633.html?shishaId=1001

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