ワインと美食はブルゴーニュが誇る文化。ヴォーヌ・ロマネ近辺のグルメ旅ガイド

ワインと美食はブルゴーニュが誇る文化。ヴォーヌ・ロマネ近辺のグルメ旅ガイド
ワイン大国フランスの2大銘醸地として、ボルドーと並び称されるブルゴーニュ地方。そのトップクラスのワインは世界中で高く評価されています。美酒生まれ出ずるところに必ず美食あり。ブレスの鶏にシャロレ牛など、食材にも恵まれたブルゴーニュ。グラン・クリュ街道の周囲に点在する美食スポットを、ワイン・ジャーナリストの柳忠之さんがご紹介します。
(以下引用)
<Profile>柳忠之(やなぎただゆき)/ワイン・ジャーナリスト
ブルゴーニュに1年滞在したのち、当時日本で唯一のワイン専門誌『ヴィノテーク』の記者を経て、1997年に独立。フリーのワイン・ジャーナリストとして世界中のワイン産地を訪問。最新の情報をワイン愛好家に伝える。
(以上引用)
【ラ・ロティスリー・デュ・シャンベルタン】ワインリストも豪華絢爛。スターシェフが腕を振るう美食の館

ロビー。 Taisuke Yoshida
グラン・クリュ街道を巡る小旅行の拠点として、美食やワインの愛好家に支持される「La Rôtisserie du Chambertin(ラ・ロティスリー・デュ・シャンベルタン)」。その名のとおり、コート・ドールの玄関口、ジュヴレ・シャンベルタン村の中心にあるホテル・レストランです。

Taisuke Yoshida
18世紀に建てられた石造りの館が、コート・ドールでも指折りのレストランに生まれ変わったのは1963年のこと。ブルゴーニュの極上ワインが楽しめると評判の店でしたが一時期休業を余儀なくされ、新たなオーナーの下、2014年にリニューアルオープンしました。

部屋ごとにインテリアの異なる客室はチャーミングで快適。 Taisuke Yoshida
改装に当たり9つの客室を備え、各部屋には「レ・ドゥモワゼル」や「レ・シャルム」など、ブルゴーニュの著名クリマの名前が。クリマごとにワインの個性が異なるように、それぞれの部屋が異なったインテリアで設えられています。スイートの「レ・モン・リュイザン」には可愛らしいバルコニーも。のどかな環境で発泡性のクレマン・ド・ブルゴーニュなどを楽しみながら、ドメーヌ巡りの計画を立てるのも素敵です。

屋根のはりが露出した「ターブル・ドット」は2階のメインダイニング。 Taisuke Yoshida

シェフの指示に従い、皿を仕上げていくスタッフたち。トマ・コロンさんはミシュラン一つ星シェフ。地元のオーガニック食材を積極的に扱います。 Taisuke Yoshida
レストランはカジュアルな「ビストロ・リュシアン」とミシュラン一つ星のガストロノミックな「ターブル・ドット」の二つ。オーナーシェフは、昨年、ミシュランと並ぶフランスの美食ガイド『ゴ・エ・ミヨ』で、ブルゴーニュ・フランシュ・コンテ地域圏のゴールドを受賞したトマ・コロンさん。地元食材の素材感を生かした地味あふれる料理は、ブルゴーニュのシャルドネやピノ・ノワールと見事に寄り添います。

ゆっくり火を通したマス。 Taisuke Yoshida

「ターブル・ドット」のディナーは7皿のコース1本。3杯と7杯のワインペアリングもあります。これはコースから、仔ヤギのロースト。 Taisuke Yoshida

キイチゴとヨーグルト、トウバナのデザート。 Taisuke Yoshida

Taisuke Yoshida
圧巻なのはそのワインリストで、厚さが5センチもあるアルバムサイズ。ジュヴレ・シャンベルタンのグラン・クリュのみずらりと並んだページに、きっと目がくぎ付けになることでしょう。

ディナー前にワインバーで立ち飲みもよし。気に入ったワインは購入が可能。 Taisuke Yoshida
ビストロの向かいには、亜鉛のカウンターが小粋なワインバーも。ディナー前にここで一杯アペリティフをたしなみ、メインダイニングへ。ブルゴーニュの美酒と美食のコンチェルトに、さあ、酔いしれましょう。
(以下引用)
「La Rôtisserie du Chambertin(ラ・ロティスリー・デュ・シャンベルタン)」
所在地/6 rue de Chambertin 21220 Gevrey-Chambertin
料金/〈レストラン〉(2025年内の価格)ランチコース68€ ディナーコース110€ 〈宿泊料〉(10月上旬)190€~
TEL/+33 3 80 34 33 20
URL/www.rotisserie-chambertin.com
(以上引用)
【ル・リシュブール・ホテル&スパ】朝食には冷えたクレマン、疲れたらスパでリラクシング

モダンなスタイルの客室。ホテルからロマネ・コンティまで歩いて行けます。 Taisuke Yoshida
ヴォーヌ・ロマネ村の著名生産者ドメーヌ・モンジャール・ミュニュレが経営するホテルレストラン。オリビアさんのカルチャー&アートセンターとは目と鼻の先にあります。ブルゴーニュ産のブドウとカシスをトリートメントの素材にしたヴィネアスパを併設。ブドウ畑散策に疲れたら、サウナでリラクシング。

春夏には緑が迫るレストランのテラス席。 Taisuke Yoshida

料理もブルゴーニュの伝統をリスペクトしながら、現代風にアレンジ。ブルゴーニュ・ワインとの相性が良いのは当然のこと。 Taisuke Yoshida
エステやマッサージを受けてみては? 庭園の緑が映える、テラスが素敵なレストランでは、朝食時にクレマン・ド・ブルゴーニュの提供も。もちろん、ディナーに選ぶワインはグラン・クリュの「リシュブール」を。

ブルゴーニュ伝統のモザイク屋根とモダンアートがコントラストを描きます。 Taisuke Yoshida
(以下引用)
「Le Richebourg Hotel & Spa(ル・リシュブール・ホテル&スパ)」
所在地/Ruelle du Pont 21700 Vosne-Romanée
料金/〈レストラン〉平日ランチコース30€~ ディナーコース59€ 〈宿泊〉189€~
TEL/+33 3 80 61 59 59
URL/www.hotel-lerichebourg.com
(以上引用)
【ラ・キュヴリー・バイ・コント・リジェ・ベレール】リジェ・ベレールの複合施設 ワインバーで味わうラ・ロマネ

ジュニア・スイートの一つ「ジェネラル・コント(将軍伯爵)」。 Taisuke Yoshida
ドメーヌ・デュ・コント・リジェ・ベレールのルイ・ミシェル・リジェ・ベレールさんが、3年前にオープンしたばかりの複合施設。ワインバー、ワインショップ、4部屋のホテルからなっています。テラスから見える畑は、ヴォーヌ・ロマネ・クロ・デュ・シャトー。

ジュニア・スイートの「コンテス(女伯爵)」。 Taisuke Yoshida

コンテンポラリーななかにも木のぬくもりが感じられるワインバーの店内。 Taisuke Yoshida
ワインバーでは2000種類を超える銘柄をオンリスト。ブルゴーニュに限らず、フランスの他の地方や外国のワインまでそろえています。日本では入手困難な「ラ・ロマネ」も、ここでなら味わうことが可能。地元のオーガニックのパテやチーズと共に。

ブルゴーニュの伝統的様式を用いた窓のデザイン。 Taisuke Yoshida
(以下引用)
「La Cuverie by Comte Liger-Belair(ラ・キュヴリー・バイ・コント・リジェ・ベレール)」
所在地/1 rue des communes 21700 Vosne-Romanée
料金/〈宿泊〉190€~(朝食付き) 〈ワインバー〉主菜の今日の一皿19€~
TEL/tel. +33 7 88 23 17 38
URL/lacuveriedevosne.fr
(以上引用)
【レストラン・ラ・トゥート・プティット・オーベルジュ】未知の造り手のワインと伝統的な郷土料理に舌鼓

昼間は開放感あふれるダイニング。 Taisuke Yoshida
ル・リシュブールのすぐ近所、ディジョンからボーヌまで続く県道974号沿いにあるレストラン兼ワインショップ。エスカルゴ(カタツムリ)やウフ・アン・ムーレット(ポーチドエッグの赤ワインソース煮)など、ブルゴーニュの伝統的郷土料理を中心に、パン・デピスを添えたフォアグラやブルゴーニュ産ラタフィアを煮詰めてソースにした小鳩など、地元のエッセンスを何かしらワンポイント加えた料理の数々がそろいます。

料理はトラディショナル。 Taisuke Yoshida

併設のワインバー&ワインショップ。まだ世間には名の知られていない造り手に出会えるチャンスかも。 Taisuke Yoshida
また、有料で試飲もできる併設のワインショップは、未知の造り手に出会えるチャンスです。

県道974号に面した場所にある「ラ・トゥート・プティット・オーベルジュ」。オーベルジュ(旅籠)という名前ながら、現在、宿泊施設はありません。 Taisuke Yoshida
(以下引用)
「Restaurant La Toute Petite Auberge(レストラン・ラ・トゥート・プティット・オーベルジュ)」
所在地/5 Départementale 974 21700 Vosne-Romanée
料金/〈レストラン〉ランチコース(平日のみ)28€ シェフの発見コース(日曜昼以外に提供)85€
TEL/+33 3 80 61 02 03
URL/www.latoutepetiteauberge.com
(以上引用)
【ル・フェスティヴァル・ベートーヴェン・ア・ボーヌ】ワインの都に響くベートーベン

演奏が行われるのはボーヌ旧市街のラ・ランテルヌ・マジックやオスピス・ド・ボーヌ。 Hearst Owned
ブルゴーニュ・ワインの都でクラシック音楽に酔いしれる
ドメーヌ・J.F.ミュニエのフレデリック・ミュニエさんが会長を務める「ベートーベン友の会」主催の音楽祭。ブルゴーニュ・ワインの都、ボーヌで年に一度開催され、第7回の今年は「一族の領域」がテーマ。クープラン、メンデルスゾーン、シューマンなどの音楽家一族にスポットを当て、C.P.E.バッハの「ソナタ ハ短調 多血質と憂鬱質」やその父、J.S.バッハの「オルガンのためのソナタ 第6番 ト長調」などが演奏されました。

Hearst Owned

ピアノはシャルル・リシャール・アムラン、バイオリンはキム・ユンシクなど。 Hearst Owned
(以下引用)
「Le Festival Beethoven à Baune(ル・フェスティヴァル・ベートーヴェン・ア・ボーヌ)」
URL/www.festival-beethoven-beaune.com
第8回は2026年4月23日(木)~26日(日)に開催予定です。
(以上引用)
初出:リシェスNo.53 2025年9月27日発売
COORDINATION:OLIVIA MATSUMOTO (GEN DE ART)
EDITING:KAZUHIRO NONAKA
国際電話のフランスの国番号は+33
1€(ユーロ)≒¥172.97(8月29日現在)
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