名建築に泊まる!歴史を感じながら唯一無二の宿泊体験

 疲れを癒やすだけでなく、非日常の空間を体験することも「旅の醍醐味(だいごみ)」のひとつ。日本には、有名な建築家が手掛けた宿や、貴重な文化財の建物に泊まれる宿が全国各地にあり、その宿に泊まることを目的に旅に出掛ける人も少なくない。発売されたばかりのMOOK「今、行きたい 日本の憧れホテルBEST100 2026年版」が、なかでも注目の2件を紹介している。

■ 柳川藩主⽴花邸 御花(福岡県柳川市)

 福岡県柳川市にある国指定の文化財「柳川藩主立花邸 御花(やながわはんしゅたちばなてい おはな)」は、明治時代に建てられて以来、立花家によって代々受け継がれてきた邸宅だ。この邸宅が、大名の末裔(まつえい)が営む料亭旅館としての魅力を最大限生かしながら、客室やロビーを改修してリニューアルした。

 客室は全20室。国の名勝「立花氏庭園」の中にあり、日本庭園側の部屋からは、国指定文化財となっている壮大な庭園と建物が一望できる。八女提灯で作られた照明を配したロビーラウンジも見事。特におすすめしたいのは、柳川の街に広がる水路を舟で巡り、朝食が楽しめる「お舟で朝食プラン」。歴史を熟知したスタッフがガイドしてくれて、一石二鳥だ。

■Hotel宇多野京都別墅(京都市)

 京都市の「Hotel宇多野京都別墅(ほてるうたのきょうとべっしょ)」は、かつて存在した電力会社「京都電燈」で重役などを務めた財界人・大渡光蔵氏の邸宅として昭和初期に建てられた。その旧大渡家住宅をリノベーションし、2024年11月に宿泊施設としてオープンしたのがこのホテル。書院造の本館や数寄屋意匠の離れ、アール・デコ調の洋館に、計10室の温泉露天風呂付客室が設けられている。いずれの建物も当時の雰囲気をそのままに、唯一無二の宿泊体験が叶う。

 見どころは、重森三玲氏が作庭した、枯山水の日本庭園。併設するジェラテリア「Shima-Otto」も人気だ。京都、淡路島、瀬戸内の味覚が味わえる自家製ジェラートを提供している。このジェラテリアは、テイクアウトなら宿泊者以外も利用できる。

(構成 生活・文化編集部 白方美樹)