俳優ラッセル・クロウのキャリアを代表する15の作品
- ニュージーランド生まれ
- 1992年の『ハーケンクロイツ/ネオナチの刻印』で注目を浴びる
- 無名俳優からスターダムへ
- 『グラディエーター』 (2000年)
- 『 ビューティフル・マインド』 (2001年)
- 『インサイダー』 (1999年)
- 『3時10分、決断のとき』 (2007年)
- 『アメリカン・ギャングスター』 (2007年)
- 『ナイスガイズ! 』(2016年)
- 『マスター・アンド・コマンダー』 (2003年)
- 『シンデレラマン』 (2005年)
- 『レ・ミゼラブル』 (2012年)
- 『ロビン・フッド』 (2010年)
- 『ワールド・オブ・ライズ』 (2008年)
- 『ディバイナー 戦禍に光を求めて』 (2014年)
- 『ノア 約束の方舟』 (2014年)
- 『クイック&デッド』 (1995年)
- 『史上最高のカンパイ!~戦地にビールを届けた男~』 (2022年)
- ときには失敗作も?
ニュージーランド生まれ

ラッセル・クロウは1964年4月7日に、ニュージーランドのウェリントンで生まれた。4歳の時に家族と共にオーストラリアへ移住。ハンバーガーショップで働いたり、地元のテレビドラマで端役を演じたりしながら、若きクロウはいつしか俳優を目指すようになっていた。
1992年の『ハーケンクロイツ/ネオナチの刻印』で注目を浴びる

クロウはニュージーランドとオーストラリアという二重国籍の持ち主で、イギリスとアイルランドの血を引く。
クロウの名が知られるようになったのは、1992年公開の『ハーケンクロイツ/ネオナチの刻印』からだ。
スキンヘッドで暴力的なハンドを演じて圧倒的な存在感を放ち、キャリアを方向づけるきっきけとなった。
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無名俳優からスターダムへ

1990年代半ばにハリウッドへ進出すると、クロウはだれよりも“傷を負ったタフガイ”が似合う役者として頭角を現し、国際的な評価を確立していく。
ここでは、クロウのキャリアを彩った15本の作品を紹介していこう。
『グラディエーター』 (2000年)

裏切られた将軍マキシマス・アエリウス・メリディウスを演じた『グラディエーター』でアカデミー主演男優賞に輝き、クロウは国際的スターとしての地位を不動のものとした。『Variety』誌が、「クロウは不可能を成し遂げ、一瞥をするだけで観客の心を震わせた」と称賛したほか、興行収入は4億6千万ドルを超え、映画史に残る作品となった。
『 ビューティフル・マインド』 (2001年)

『 ビューティフル・マインド』では天才数学者ジョン・ナッシュ役を務め、狂気と繊細さを緻密に表現した。興行収入は3億1,300万ドルにのぼり、作品賞を含むアカデミー賞4部門を受賞した。『The New York Times』誌は、クロウの鬼気迫る演技を高く評価した。
『インサイダー』 (1999年)

『インサイダー』では巨大企業と対峙する告発者を熱演、『The Guardian』紙は「恐怖と誇りとを同時に伝える演技」と評価した。この作品によりクロウは初めてアカデミー賞にノミネートされ、黄金期に向かうことになる。
『3時10分、決断のとき』 (2007年)

リメイク版西部劇で、クロウは冷徹さの奥に思慮を秘めた悪役を演じた。『The Hollywood Reporter』誌は「哲学者の魂を宿した悪役」と評している。製作費5,500万ドルの本作は、クロウの“思慮あるタフガイ”のイメージを確固たるものにした。
『アメリカン・ギャングスター』 (2007年)

デンゼル・ワシントンと共演した『アメリカン・ギャングスター』では、誠実な刑事像を体現した。「Deadline」は「叫ばず、誇張せず、ただ存在するだけで迫力を感じさせる」と称賛。興行収入は2億6,600万ドルを記録した。
『ナイスガイズ! 』(2016年)

ライアン・ゴズリングとのバディもののアクションコメディ、 『ナイスガイズ! 』では粗野で不器用な探偵を軽妙に演じた。「IndieWire」は「テンポよく皮肉っぽさに満ちた」作品と評価、興行収入は6,200万ドルだった。
『マスター・アンド・コマンダー』 (2003年)

名艦長ジャック・オーブリーを演じた 『マスター・アンド・コマンダー』 では、怒号に頼らぬ威厳を表現。『The Guardian』紙は「文学的英雄の静けさ」と評価した。10部門でアカデミー賞にノミネートされ、興行収入は2億1,100万ドルに達した。
『シンデレラマン』 (2005年)

『シンデレラマン』では大恐慌下のボクサー、ジム・ブラドック役を務め、絶望と希望のはざまで戦う男を情感豊かに演じた。『Vanity Fair』誌は「心で殴る演技」と評価。興行収入は1億800万ドルにとどまったが、数字を超えた印象を残した。
『レ・ミゼラブル』 (2012年)

トム・フーパー監督のミュージカル映画で、クロウは冷徹なジャベールを演じた。
評価は賛否両論となったが、映画評価サイト「Rotten Tomatoes」では70%の支持を得ている。セーヌ川の橋のシーンは、記憶に残る名場面となった。
『ロビン・フッド』 (2010年)

リドリー・スコット監督のもと、クロウは重厚なアウトローを演じた。
『The Hollywood Reporter』誌は「闘いを生き抜いた男の重みを感じさせるロビン・フッド」と評している。興行収入は3億2,100万ドル。
『ワールド・オブ・ライズ』 (2008年)

『ワールド・オブ・ライズ』 ではCIAの分析官を演じた。「Screen Rant」は皮肉を込めて「退屈なクロウでさえ他の俳優の全盛期よりも魅力的」と評している。矛盾を抱えたキャラクターにこそ、クロウの演技が光る。
『ディバイナー 戦禍に光を求めて』 (2014年)

クロウの監督デビュー作。ガリポリの戦い後の悲しみと赦しを描き、2,200万ドルの制作費からその倍にあたる興行収入を挙げた。
『Variety』誌は「控えめだが誠実」と評価。クロウは監督としても妥協を知らないようだ。
『ノア 約束の方舟』 (2014年)

聖書に記された大洪水と巨大な箱舟を描いた 『ノア 約束の方舟』は製作費1億2,500万ドルをかけた大作で、クロウは信仰に揺れるノアを重厚に表現した。興行収入は3億5,900万ドル。クロウがつねに神と、あるいは自分自身と闘う役に惹かれるタイプであることを改めて思い起させる作品となった。
『クイック&デッド』 (1995年)

シャロン・ストーン、ジーン・ハックマンと共演した西部劇 『クイック&デッド』で、クロウはそれまでにないガンマンの司祭を演じた。彼の経歴の中では小さな役だが、暗い過去を持ちながら高潔な眼差しを持つ男のオーラを見事に演じ切った。
『史上最高のカンパイ!~戦地にビールを届けた男~』 (2022年)

近年のクロウは、老いを自然に受け入れているようにみえる。戦争コメディへの短い出演ながら、圧倒的な存在感を見せつけた。「IndieWire」は「主役以上の存在感を放つカメオ」と評している。
ときには失敗作も?

もちろん、リスクを恐れないクロウは失敗をすることもある。例えば、すぐに忘れ去られてしまいそうなロマンティック・コメディーやスリラーの『プロヴァンスの贈りもの』(2006年)や『アオラレ』(2020年)。しかし、クロウはそうした作品の中でも独特の存在感を放ち、自らの伝説の一部にしてしまう。
好奇心の代償

クロウはインタビューで「金でも名誉でもなく、好奇心で役を選ぶ」と語っている。その好奇心は、時に彼を凡作へと導いたり、あるいは映画史に残る名作に結び付けることもある。
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