石炭からガス・電気に転換 生活苦で暖房使えない中国農村部

石炭からガス・電気に転換 生活苦で暖房使えない中国農村部

【AFP=時事】中国では、冬のスモッグ対策として、石炭利用の抑制を始めてから10年近くとなるが、河北省北部の村民たちは、代替として導入されたガスへの補助金の多くが打ち切られたことで、厳冬での生活の苦しさを漏らしている。

石炭からガス・電気に転換 生活苦で暖房使えない中国農村部

中国政府は2017年、北部地域の広い範囲に対して、石炭ストーブの利用をやめ、電気や天然ガスを燃料とする暖房への切り替えを命じた。

石炭からガス・電気に転換 生活苦で暖房使えない中国農村部

政府は暖房器具の入れ替えの補助に資金を拠出したが、補助金は3年で終了した。地元メディアの報道によると、追加の補助も大幅に減少した。

首都北京から約100キロの河北省徐水区では、家計が苦しいとの理由から暖房の使用を避けていると村民たちがAFPに話した。

60代の住民が農産物市場で「普通の人は、暖房費に月1000元(約2万2500円)もかけられない」とし、「みんな(空気が)きれいなのは好きだ。嫌いな人はいない。でも、きれいな(空気)のコストは高すぎる」と嘆いた。

この男性は「トラブル」を恐れて名前を明かさないことを条件に取材に応じた。AFPが現地を訪れた日は晴天だったが、最高気温は6度未満、最低気温はマイナス7度だった。

飲食店の従業員として働いているというイン・チュンランさんは、村で暮らす義理の両親が高額な暖房費に苦しんでいると話す。6部屋からなる家を温めるために年間最大7000元(約15万7000円)を支払っているのだと説明した。

自身は町の集合住宅で暮らしているため、暖房費はその3分の1程度だが「村では同じではない」とし、「設定温度をもっと高くしなければならず、それでも温度はそれほど暖かくならないので、ガスとお金を無駄にしている」のだと続けた。

義理の両親は暖かくするためにしばしば追加の毛布を重ねており、「それを見ると、とても哀れだ」とインさんは涙を拭いながら言った。

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■現状指摘する記事は削除

年が明けて間もなく、中国のSNSでは、河北省の村民が高価な暖房を使えずに布団の下に重ね着しているという書き込みが散見された。

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中国共産党系紙「農民日報」は、河北省の農村部では天然ガスが1立方メートルあたり最大3.4元であるのに対し、北京の農村部では2.6元であると報じた。記事は、国営中国中央テレビの論評欄で再掲され、村民たちは、この大きな価格差を不公平に感じているとAFPに語った。

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しかしその後、農民日報の元の記事はすぐに削除され、再掲されたCCTVの論評欄の記事も数日後にはアクセスできなくなった。

財務省は2021年、河北省全体でクリーン暖房のために合計132億元(約3000億円)の資金が拠出されたとしている。

同省の書簡によると、新しい暖房システムへの入れ替えとガス料金を支援するための補助金は3年続いたが、今後は継続しない。

この動きは、ロシアのウクライナ戦争によって国際的なガス価格が上昇した時期と重なった。昨年、中国当局は全国的なガス消費の成長が鈍化したと報告した。

しかし、省レベルの汚染対策に対する財政支援拡充を求める地方からの提案に応じ、財務省は農村部向けの追加補助として特別資金を手当てする考えを明らかにした。ただ、実施時期や方法などの詳細は明らかにしなかった。

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徐水区の地元政府は2017年、一部世帯がガス補助金300元を受け取れると発表していた。しかし、村民のジャン・イェンジュンさんは、この額では焼け石に水だと話した。

10月以降、すでに5000元(約11万円)以上を暖房費に費やしていると言い、「300元や200元をくれるなら、補助金を全くくれないのと同じだ」と厳しい口調で話した。(c)AFP/Mary YANG

【翻訳編集】AFPBB News

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