サンキューハザード 常時ロービーム え、これって違反だったの? 意外なうっかり違反3選

何気なくやっていた行為が違反だったと後で知って愕然とすることがある。今回はそんな意外なうっかり違反を3つ紹介したい。
文:ベストカーWeb編集部/写真:ベストカーWeb編集部、Adobe Stock、トビラ写真:写真AC
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サンキューハザードやサンキュークラクションは違反?

サンキューハザートは厳密にいうと違反なのか?(PICTWORKS@Adobe Stock)
ハザードランプを点滅することが義務付けられているのは夜間に道幅が5.5m以上の道路に停車または駐車する時、通園・通学バスが停車し、幼児や小学生が乗降している時です。周囲に危険を知らせる役目として、クルマが故障した時、渋滞時の末尾にいるクルマに使われています。
また合流の際に、譲ってくれたクルマに対して、ハザードを2、3回点滅してお礼の気持ちを伝えるサンキューハザードや、軽くクラクションを鳴らす行為が行われています。しかし、この行為はハザードランプの本来の使用法とは異なります。
では、お礼を伝える確実な方法ともいえるサンキューハザードやサンキュークラクションですが、法律に違反する行為なのでしょうか?
道路交通法第53条の合図に関する条文には合図について定める規定には、非常時以外にハザードランプを使ってはならないという規定はありません。したがって法律違反ではないと言えるでしょう。
しかし、サンキューハザードに関してはよいマナーだと考えていることが多いいっぽうで、非常以外に使うべきではないと言う意見もあり、また受け取る側の認識次第で意見がわかるところです。
もし違反で捕まった場合、以下の違反、反則金となります。
■警音器義務違反:違反点数1点、反則金6000円(普通車)
■警音器仕様制限違反:違反点数なし、反則金3000円(普通車)
エンジンをかけっぱなしでクルマから離れる

エンジンかけっぱなしでドライバーはいない……。コンビニの駐車場ではよく見かける光景だ。しかし、これもれっきとした違反行為(写真:写真AC)
コンビニなどに寄った際にほんの少しだけ車を離れる場合など、エンジンを停止せず施錠をしないで車を離れる行為は「停止措置義務違反」にあたります。
道路交通法では、クルマを離れる際には他人が無断で車両を運転することがないよう措置を講ずることと定められています。車両盗難保険に入っていても、エンジンをかけっぱなしであったために盗難に遭った場合は、ドライバーに過失があるとみなされ保険金が支払われない恐れがあります。
■停止措置義務違反:違反点数1点、反則金6000円(普通車)
ハイビームが基本 ロービームだと切符を切られる?

ロービームとハイビームの違い。さすがにハイビームの威力は凄い。出展:警察庁
2017年3月の改正道路交通法施行により、クルマの走行中のヘッドライトは原則ハイビームが基本となり、前方にクルマがいる場合はロービーム(すれ違い灯)に切り替えることが明確化されています。
法律上は、ヘッドライトは原則ハイビームで、ロービームはすれ違い灯です。実は、改正以前の道路交通法でもルールは同様のものです。この道路交通法が制定されたのは昭和35年で昭和46年に一部改正されたものの、当時はクルマが少なく、道路整備も充分ではなく、街灯も少なく夜間は暗かっただろうと思われます。
しかし、現在では高速道路や郊外の道路を除けばロービームでも問題ないほど整備されています。それでも改正道路交通法でこのように明記された理由の1つとしては、街灯の少ない路上でロービームのまま走行していたクルマが歩行者に気付かず、はねてしまった事故がきっかけだといわれています。
詳細を知りたい人は以下の通り。日本の道路運送車両法「道路運送車両の保安基準(前照灯)第32条」では、すれ違い用前照灯(以下ロービーム)は40m、走行用前照灯(以下ハイビーム)は100m先を照らすことができると定められています。
原則的に、警察の取り締まりの対象となる道路交通法第52条(車両等の灯火)の第1項で前照灯は基本的にハイビームを主たる前照灯とし、第2項の「灯火を減ずる装置」となるのがロービームとなります。
第52条の内容を抜粋すると、
(第1項)「車両等は、夜間(日没時から日出時までの時間)道路にあるときは、前照灯、車幅灯、尾灯その他の灯火をつけなければならない」
(第2項)「車両等が、夜間、他の車両等と行き違う場合又は他の車両等の直後を進行する場合において、他の車両等の交通を妨げるおそれがあるときは、車両等の運転者は、灯火を消し、灯火の光度を減ずる等灯火を操作しなければならない」
つまり、夜間(日没から日の出まで)を通行するときに、歩行者や対向車がいるとき、ほかの車両の後ろを走るとき以外ハイビームを付けなければならず、これを守らないと違反となります。
もともとは、ハイビームが「走行用前照灯」、ロービームが「すれ違い用前照灯」。対向車、歩行者が多いエリアはロービームに切り替え、いなければハイビームと覚えておけばいいでしょう。
都内ではハイビームの取締りは行われていない
改正道路交通法の施行と合わせて警察庁のWEBサイトではハイビームの積極使用が推奨されて以降、さまざまなメディアの報道を通してハイビームが基本というのをドライバーが知ったためなのか交通量の多い市街地でもロービームに切り替えないドライバーが多くなっています。
しかし、道交法ではハイビームが基本で走行しなければいけないという規則のほかに、すれ違いや先行車がいる場合にはヘッドライトをロービームに切り替えなければいけないという規則が存在します。
実際には、都市部では対向車や先行車がいない状況は深夜を除けばほぼないといっていいでしょう。都内を走る多くのドライバーは、基本はロービームで走行し、照明のない見通しの悪いところなどでハイビームに切り替え、対向車が来たら、眩しく感じさせないよう、ロービームに切り替えているはず。

交通教則本ではハイビーム点灯を推奨していた
ここで講習時に配布された「交通教則」にハイビームの効果が載っていたので引用します。
ヘッドライトの照射距離はロービームで約40m、ハイビームでは2倍以上の約100m先を照らす。夜間、ハイビームで走行した場合にはロービームの場合よりも2倍以上遠くから歩行者や自転車を早期に発見することができる。
ハイビームにして走っているドライバーのなかには、ロービームにしないと「減光等義務違反」となることを知らないのでしょう。罰則は加点1、反則金は6000円となります。
過去、警視庁に「ハイビームを使わないと違反になるのか」と問い合わせたことがあるが以下のような回答がありました。
「道交法の第52条を確認してください。教則本などでも奨励していますが、東京都内の街中では夜間でも明るく、ハイビームは対向車の走行の邪魔になりますから、この件に関する違反行為の取り締まりは行っていません」。
いずれにしても対向車や先行車、向こうから歩いてくる歩行者や自転車にハイビームで眩しく感じさせないよう、相手を思いやる気を使った運転を心がけたいものだ。
おそらくハイビームが基本ということを知ってハイビームにして走っているドライバーのなかには、対向車が来た時にはロービームにしないと「減光等義務違反」となることを知らない人が多い。周りに気を使って運転してもらいたいものですね。
■減光等義務違反:違反点数1、反則金6000円