朝マックに登場「630円・限定メニュー」正直な感想

2月4日新発売、N.Y.ニューヨーク ソーセージ ペッパー&ビーフソテーマフィン。朝マックにも、2023年頃からチーズロコモコマフィンなど、期間限定バーガーが登場(写真:筆者撮影)
『マツコの知らない世界』(TBS系)にも出演した、チェーン店の外食モーニングをこよなく愛するライターの大木奈ハル子さん。連載「チェーン店最強のモーニングを探して」では、さまざまなチェーン店のモーニングをご紹介しています。
第147回、ご紹介するのは「マクドナルド」です。
飲食チェーンがひそかにしのぎを削っているのが「モーニング」です。朝の数時間だけ提供される限定メニューには、各社の戦略や、「その店らしさ」が凝縮されています。
【画像15枚】朝マックに期間限定が!「N.Y.ニューヨーク ソーセージ ペッパー&ビーフソテーマフィン」はこんな感じ

朝マックの期間限定メニュー、N.Y.ニューヨーク ソーセージ ペッパー&ビーフソテーマフィン。ラッパー(包み紙)には、アメコミ風のイラスト(写真:筆者撮影)
定番「朝マック」に変化?期間限定メニューをレビュー
そんなモーニング市場で、圧倒的な認知度を誇るのが「マクドナルド」の朝限定メニュー「朝マック」です。
長らく朝マックといえば、エッグマックマフィンやソーセージマフィンといった定番メニューが中心で、大きな変化のない「固定化されたラインナップ」という印象がありました。
しかしここ最近、朝マックに新しい風が吹いています。期間限定の商品が登場したのです。今回は2月4日に発売を開始したばかりの「N.Y.ニューヨーク ソーセージ ペッパー&ビーフソテーマフィン」をご紹介します。
商品名に偽りあり!? N.Y.ニューヨーク ソーセージ ペッパー&ビーフソテーマフィン

朝マック、N.Y.ニューヨーク ソーセージ ペッパー&ビーフソテーマフィンバリューセット600円(写真:筆者撮影)
朝マックの期間限定商品「N.Y.ニューヨーク ソーセージ ペッパー&ビーフソテーマフィン」のバリューセットは税込600円(準都心型店舗は税込630円、都心型店舗は税込680円)。ハッシュポテトと、Mサイズのドリンクがセットになっています(タイトルは便宜上、筆者が訪れた準都心型店舗の価格にしています)。
まず気になるのは価格。一番安いソーセージマフィンセット(税込400円)と比べると、実に200円差です。ところが中身を見てみると、スライスチーズはなし。バンズは通常のマフィン、パティもおなじみのソーセージパティで、そこにレタスが挟まっているだけ。

朝マック最安値のソーセージマフィンバリューセット400円。チーズ入りでコスパ良好(写真:筆者撮影)
商品名には堂々と「ビーフソテー」とありますが、肝心のビーフがどこにも見当たりません。思わずスタッフの方に確認したところ、使用されているソースに「ビーフフィリング」が含まれているとのこと。
言われてみれば、たしかにソースの中に小さな肉の粒が……。なるほど、これが「ビーフ担当」なのですね。ネーミングからビーフパティを想像していた身としては、やや肩透かしです。
筆者以外にもツッコミが入っているようで、スタッフの方は「すみません、わかりにくいですよね」と、恐縮しきり。もう少し商品名のネーミングを考えないと、説明役を担う現場スタッフにまで皺寄せがいってしまいそうです。

N.Y.ニューヨーク ソーセージ ペッパー&ビーフソテーマフィンの断面図。レタスにかかったソースがビーフパティ。目をこらすとビーフのカケラが見えるような……(写真:筆者撮影)
……と、期待値の高さから厳しめの本音を言ってしまいましたが、肝心なのは美味しいかどうか。
気になるお味はというと、ペッパーの刺激と甘辛いソースがソーセージの旨みを引き立て、プリプリでスパイシーなソーセージパティとの相性は上々。レタスのシャキッと感もよきアクセントです。ハッシュポテトは外カリ中しっとりの安定感で、「君だけは裏切らない」と心の中で拍手を送りました。

マクドナルドのハッシュポテトは、表面はカリカリで中のポテトはしっとり(写真:筆者撮影)
少々ツッコミどころはあるものの、期間限定ならではの遊び心も含めて、これもまた朝マックの楽しみ方。商品のネーミングに首をかしげつつも、気づけば完食している自分がいました。

ソフトドリンクのストローが廃止され、蓋の一部がパカっと開いて飲み口になる形状になっていました(写真:筆者撮影)
ついに「完全ノーストロー時代」?環境への配慮も
ちなみに今回は、ドリンクにストローが付いてきませんでした。紙コップのコーヒーに付属するような、プラスチック製の蓋の端が開き、飲み口になる仕組みに変更されており、「完全ノーストロー時代」に突入した模様。環境配慮の波は、朝のマクドナルドにも静かに、でも確実に広がっています。

朝マックのバリューセットの裏技。プラス50円でハッシュポテトをチキンナゲットに変更可能。期間限定のスパイシーチキンマックナゲット 黒胡椒ガーリックをセレクト(写真:筆者撮影)
朝マック、通常店舗でのバリューセットの価格一覧
マクドナルドの朝限定メニュー、「朝マック」の提供時間は開店から10時30分まで(24時間営業の店舗は朝5時00分から提供開始)。

朝マックのメニュー

朝マックのメニュー
通常店舗での朝マック「バリューセット」価格は以下のとおりです。
・メガマフィン セット 税込620円
※通常店舗での価格です。

バリューセットのサイドメニューは、アップルパイに変更可。プラス50円でチキンマックナゲットとサイドサラダも選べる(写真:筆者撮影)
バーガーもしくはホットケーキに、Mサイズドリンクとハッシュポテトがセットされているのですが、「最近値上がりしたとはいえ、まだまだ安いな」というのが筆者の印象です。
12種類のうち、500円以下が5つ、最も高額なメニューでも620円というのは、都心近郊という立地を考えると、かなり良心的な価格設定ではないでしょうか。
朝マック、準都心型店舗でも、まだまだ安い
マクドナルドは、2023年に特定店舗を対象に立地によって価格差をつける仕組みを導入しました。「チェーン店は日本中どこでも、同じ価格で同じ味が食べられる」と思い込んでいた身としては、正直なところ少なからず衝撃でしたが、人とは慣れるもの。いつの間にやら「ガスト」「スターバックス」「くら寿司」など、大手飲食チェーンも地域別価格を導入し、今では特に珍しさもなくなりました。

N.Y. ジューシーチキンホット&ペッパー490円。ザクザクジューシーなチキンパティの辛旨バーガー(写真:筆者撮影)
とはいえ、実際の価格差を冷静に見てみると、拍子抜けするほど穏やかです。「ビッグマック」で比較すると、一般店舗が税込480円、準都心型店舗が税込500円、都心型店舗が税込540円と、その差は最大60円。ワンコインを少し超える程度で、劇的に高くなるわけではありません。
しかも「ハンバーガー」は、一般店舗も準都心型店舗も都心型店舗も、一律で税込190円と、価格差のついていないメニューもあり、すべての商品が一律に値上げされているわけではないのが実情です(26年2月現在)。

N.Y. 肉厚ビーフペッパー&ビーフソテー560円。肉厚のビーフパティを使用した贅沢バーガー。朝の限定マフィンと同じビーフフィリングソースを使用(写真:筆者撮影)
立地コストや人件費の違いを考えれば、むしろ「この程度の価格差でいいの?」と、ちょっと拍子抜けするほど。個人的には「都心だけ高いから損してる」と腹を立てるどころか、「思ったより良心的だなぁ」というのが正直な感想です。
マクドナルドは若者の店から、全世代に愛されるインフラへ
かつてハンバーガーは「若者の食べ物」の象徴でした。ところがいつの間にかそのイメージは静かに更新されていました。平日朝10時、タワーマンションが林立する街の駅近にある大型店。客席には、ノートパソコンを広げて仕事をするサラリーマン、散歩の途中に立ち寄った老夫婦、ハッピーセットを開封して遊ぶ子ども。

N.Y. タルタルシュリンプガーリック&バジル。えびカツに、バジルタルタルを使用しておしゃれな味わい(写真:筆者撮影)
フロア清掃を担当しているクルーは70代後半と思しきご婦人。黙々と店内を整える姿を見ていると、この場所が「食べる場」であると同時に、「働く場」でもあり、「居場所」でもあるのだと気づかされます。
いつの間にかマクドナルドは、世代を超えて人の暮らしが交差する場所になっていました。マクドナルドは若者の店から、全世代に愛される「日常の風景」へ。そんな変化を、マフィンとともに噛みしめる朝です。
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