令和版「ガン消し」はレア枠入りも…塗装版が掠りもしない件「ガシャポン戦士ZERO」奮闘記

令和版「ガン消し」はレア枠入りも…塗装版が掠りもしない件「ガシャポン戦士ZERO」奮闘記

昨今の物価高から直近のガソリンまで、何もかもが一層の値上げが予想され、ついつい辟易しそうになる昨今。そんななか、数か月前にバンダイがガシャポンの新作として『機動戦士ガンダム』の無塗装SD塩ビフィギュア、通称“ガン消し”を久しぶりにリリースするとのアナウンスをキャッチした。

【画像】DIYでも楽しめる「ガン消し」実際の塗装イメージを見る(全4枚)

こちらは1カプセルにフィギュアが1つ封入されており、価格は1回300円。ここ数年バンダイはウルトラマンやゴジラなどの無塗装塩ビフィギュアをリリースしており、これらは2~3体入りで300円だったことを加味すると、無塗装の塩ビ人形1つで300円ということでやや割高ではあった。

一方で、ラインナップの中に塗装済みフィギュアも封入されているという、いわゆる当たり枠があるとのことだった。

「なるほど、こういうのが混ざってるから、1回300円なのね。面白そうじゃないのよ」そう思って3月第2週にリリースされたばかりの「機動戦士ガンダム ガシャポン戦士ZERO 01」を何度か回すことにしたが、ここで想定外の出来事が待ち受けていた。

回せど回せど当たり来ず。ダブりまくったクスィーガンダム…

そもそもガシャポン戦士、およびガン消しの歴史は古く、1985年頃からSD体型のモビルスーツたちのフィギュアがガシャポンとして登場。当初は100円で2体入りのケースが多く、数を揃えやすい節があった。

やがて90年代に入ると1カプセルに1個入り。その代わりクリアパーツやメッキパーツが同梱された豪華なアイテムも封入されるようになり、サイズもこの頃に大きくなった。

やがて90年代後半頃には、かつて人件費が安かった中国工場の恩恵をフルに活用する形で、塗装を施した「SDガンダムフルカラー」シリーズが登場。この辺りから由緒ある無塗装塩ビガン消しの歴史は一旦途絶えることとなった。

00年代になってガン消しは復刻されたはずだが、ラインナップがあまりに面白みに欠けたものだったので、早々にこの復刻シリーズは手じまいとなった記憶がある。

しかしここ最近、新たにユニコーンガンダムなど、最初のガン消しブームの頃には存在しなかった機体をガン消し風フィギュアとして発売するなど、密かに復活の兆候を見せてきたバンダイの無塗装塩ビ事情。

そのバンダイが満を持して繰り出したのが『ガシャポン戦士ZERO』なのである。

従来のガン消しは下半身がどっしりとして両足は太く密着。そのため自立しやすく、下部に肉抜き穴があるタイプがほとんどだったが、今度の新作は足が離れた状態で造形されている。

見た目の印象で語ると、デジタル造形で原型が作られたように見受けられるが、古のガン消しオタクの末席としては「頭身のバランスも違うし、なんか昔のものと一緒に並べると浮くな」との印象が芽生えた。しかし造形自体は良いので、これはこれで……と目が慣れてきたところだ。

幸い当該商品は近所ですぐに発見できたので、まず3回。900円分回してみた。結果はクスィーガンダム、クスィーガンダム、そしてクスィーガンダム。

諦めきれずにまた回す。2回、3回、そして8回……赤いガンダム、ズゴック、ジークアクス……色々出るがいずれも無塗装版だ。結果として11回挑戦したところで小銭が尽き、刀折れ、敗走となった。

バンダイはたまに、こういうレア枠商法をガシャポンでやるんだよね。後は一時期、ラインナップ全部を集めると完成するボーナスパーツ方式のガシャポンとかもやっていたっけ。

アレは蒐集欲を大いに刺激され、個人的には歓迎していたがかなり批判の声も多かった(HGタイラント、アルティメットルミナスのパンドン辺りがその典型)。

塗装版が出なければ生み出す!オタクは手を動かしてナンボ

3,300円も使って塗装版が1つも出ないということは、筆者はちょっとだけ見通しが甘かったようだ。

いくらなんでも、サンプル画像を見る限りはそこまで塗装箇所も多くない様子だったため、普通に排出されると思っていたのである。しかし実際にはこれも運。

とはいえ、ダブりまくったガン消しを抱えたままでは気が済まない。そこでもう、いっそ塗装しちまおうと思い立った――これは、オタクとしては全く正しい衝動だろう。

折しも最近、模型店やおもちゃ売り場のある家電量販店ではソフビカラーと呼ばれる塗料が発売されている。

このソフビカラーは水性のソフビ用塗料であり、塗料が可塑剤と反応してベタつくといった事態を防ぐ効果のあるマテリアルだ。本来、ガン消しや怪獣消しゴムを塗装するにはまずベンジンに24時間ほど浸けて可塑剤を抜くことが必須だったが、ソフビカラーはこれが不要になる。

ソフビカラーを使って適当に塗装していく。するとどうでしょう。あんなにガシャポンのハンドルを回しても手に入らなかった塗装版アイテムの海賊版が、見る見る完成していくではありませんか。

ラインナップの1つでもある赤いガンダム。これも塗装版が存在するが手に入らなかったので自分で真っ先に塗ってみた(細かい黄色のパーツの塗装はオミットしたが、まあこれで満足)。

特に何個も抱えることになったクスィーガンダムをこの塗装で消費できるのは嬉しい。うっかり現行デザイン準拠のカラーでなく、ゲーム版のカラーリングに寄せて塗ってしまったけど、些細な問題だ。

造形面では文句なし。メリハリの効いたソリッドなディテールがシンプルにかっこいいし、多分バンダイのことなので第2弾、3弾ぐらいまでは発売を予定しているはず。

今後のラインナップに期待しつつ、かつてガン消しを集めていた方も、最近のガンダムしか知らない方も、塗料が余った方も、ぜひ近隣のガシャポンコーナーをチェックしてみてはいかが?

※本記事は「オタク総研(https://0115765.com)」で掲載された内容の二次配信です