「生チェダーチーズ」から大腸菌検出も、メーカーがリコール拒否、今も店頭に並ぶ異常事態に(米)

「生チェダーチーズ」から大腸菌検出も、”メーカーがリコール拒否”、今も店頭に並ぶ異常事態に(米)

チーズ愛好家にとって、今は少し慎重になるべき時かもしれない。現在、アメリカ全土で販売されている「Raw Farm(ロー・ファーム)」社の生チェダーチーズに関連した、病原性大腸菌(E. coli)のアウトブレイクが発生している。

米国疾病予防管理センター(CDC)と食品医薬品局(FDA)の調査によると、これまでにカリフォルニア、フロリダ、テキサスの3州で7名の感染が確認され、うち2名が入院。ゲノム解析の結果、これらは共通の感染源から広がった可能性が高いことが示されている。

特に懸念されるのは、感染者の多くが子供であることだ。今回のアウトブレイクを引き起こしている大腸菌の株は、重篤な腎臓障害を引き起こすリスクがあり、最悪の場合は命に関わることもある。

FDAのリコール勧告をメーカーが拒否?

FDAは感染者への聞き取り調査に基づき、Raw Farm社の生チェダーチーズを感染源と特定。同社に対し、製品の自主回収(リコール)を勧告した。

しかし、驚くべきことにメーカー側はこの勧告を拒否。現時点で製品から大腸菌の陽性反応が出ていないことを理由に、販売を継続している。つまり、リスクが指摘されている製品が、今もなお全米のスーパーの棚に並んでいる可能性があるのだ。

現在、各州の当局が製品サンプルを回収して分析を進めているが、結果が出るまでには時間がかかる。FDAは、すでに製品を購入した消費者や飲食店に対し、チーズが触れた可能性のある調理器具や表面を徹底的に消毒するよう強く呼びかけている。

「生乳」のリスクを知り、安全な選択を

今回問題となっているのは、加熱殺菌されていない「生乳(ローミルク)」から作られたチーズだ。日本では、市販されている乳製品の多くが法律に基づき加熱殺菌されているが、海外では健康志向や伝統的な製法として「生」の乳製品が根強い人気を誇っている。

海外の研究データによれば、加熱殺菌工程を経ない乳製品は、大腸菌やサルモネラ菌などの繁殖リスクがどうしても高くなる傾向にある。アメリカでは「ナチュラルで健康的」と謳われる製品であっても、こうしたリスクが潜んでいることを忘れてはならない。

日本国内でアメリカ産の生チーズを直接手にする機会は少ないかもしれないが、海外旅行中や、輸入食材店で「Raw(生)」の表記がある乳製品を見かけた際は、そのリスクを正しく理解し、特に子供や高齢者が口にする場合は細心の注意を払いたい。

※この記事は『delish』の翻訳をもとに、ウィメンズヘルス日本版が編集して掲載しています。

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