アメリカによるホルムズ海峡封鎖、日本時間13日午後11時に予告開始時間迎える…イランが攻撃してきたら「地獄に吹き飛ばす」とトランプ氏

 【ワシントン=阿部真司、イスラマバード=溝田拓士】米国とイランが戦闘終結に向け、仲介国パキスタンの首都イスラマバードで開いた協議は12日、合意に至らず終了した。これを受け、米国のトランプ大統領は12日、海上輸送の要衝であるホルムズ海峡を「封鎖する」とSNSで宣言した。海峡を巡る緊張が再び高まる恐れがある。

 戦闘終結に向けた初の対面協議は、イランの核開発やホルムズ海峡の開放などを巡り、双方の主張の溝が埋まらなかったとみられる。米国代表団を率いたバンス副大統領は協議後、記者団に「我々は『レッドライン』(越えられない一線)を示した」としつつ、「イランが核兵器を開発しないという意思を確認できていない」と述べ、合意できなかった理由を説明した。

 トランプ氏は12日の米FOXニュースの番組で、「(イランに)切り札は何もない」と述べ、イランが協議に戻ってくるとの見方を示した。米側は圧力を強める構えで、米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは12日、海峡の封鎖に加え、限定的な攻撃を検討していると報じた。

 これに対し、イラン代表団を率いたモハンマドバゲル・ガリバフ国会議長は12日、SNSに「米国はイランの信頼を得ることができなかった」と投稿した。「(米国が)我々の信頼を勝ち取れるかどうか」だとし、イラン側の要求を受け入れるよう米側に譲歩を求めた。

 ホルムズ海峡を巡る海上封鎖は、米東部時間13日午前10時(日本時間同日午後11時)、予告された開始時間を迎えた。米中央軍によると、イランの港に出入りする船舶が対象で、それ以外については航行の自由を妨げないとしている。

トランプ大統領(6日)=AP

 トランプ氏は自身のSNSに、「国際水域でイランに通航料を支払った船を探し、阻止するよう米海軍に指示した」と投稿した。イランとの協議が合意に至らず、海峡の「管理」に乗り出してイランへの圧力を強める狙いとみられる。

 トランプ氏はSNSで、イランが敷設した機雷の破壊を始めるとし、イランが攻撃してくれば「地獄に吹き飛ばす」と警告した。これに先立ち、米中央軍は11日、機雷除去の任務のため、海軍の駆逐艦2隻がホルムズ海峡を通過したと発表していた。

 イランの精鋭軍事組織「革命防衛隊」海軍は12日、軍艦がホルムズ海峡に接近すれば停戦違反にあたるとして、「断固たる厳しい対応」をとるとの声明を出し、米国の海峡封鎖に対抗措置も辞さない方針を示した。声明は「海峡はイランが管理している」とし、民間船舶には制限付きで海峡が開放されていると主張した。