ガンダムの父が語る「地獄の新作」富野由悠季さんと里中満智子さんが叙勲

合同取材に応じる、アニメーション監督の富野由悠季さん=東京都杉並区
政府は2026年春の叙勲受章者を発表、アニメ界の巨匠・富野由悠季さん(84)と漫画界のレジェンド・里中満智子さん(78)が旭日中綬章を受章する。かつて「反体制」の旗手とも目された富野氏の受章に、ネット上では「遅すぎたほど」「国民栄誉賞級」と大きな衝撃が走っている。
「裏方の僕を…」巨匠が漏らした意外な謙虚さと執念

里中満智子さん(里中プロダクション提供)
産経新聞などが報じた合同取材によると、富野さんは、自身を「裏方でしかない人間」と称し、今回の受章を「望外の幸せ」と噛み締めた。手塚治虫氏率いる虫プロダクション出身の富野氏は、『機動戦士ガンダム』でロボットアニメを単なる玩具の宣伝から重厚な人間ドラマへと変貌させた。しかし、本人は「ガンダムを超える企画への悪戦苦闘の歴史しかない」と、過去の栄光に安住しないクリエイターとしての業をのぞかせた。

「機動戦士ガンダム」第1話から©サンライズ
「制作会社と予算で地獄」84歳の現役宣言にファン歓喜
最も注目されるのは、次回作への意欲だ。すでに第1稿を書き上げているというが、「制作会社と予算が食い違っていて……。かなり地獄です」と現役の演出家らしい毒舌を交えて笑いを誘った。SNS上では「今も自宅で絵コンテを描いているのか」「頼むから最新作を出してくれ」と熱い期待が寄せられている。
「国家に認められていいのか?」ファンから愛あるツッコミ
一方で、常に権威に抗う姿勢を見せてきた富野さんだけに、一部のファンからは「突っぱねてほしかった」「反体制派なのに素直に喜ぶのか」といった戸惑いの声も。しかし、同時に発表された里中満智子さんとの同時受章に、漫画・アニメの黄金時代を築いた二人を称える声が圧倒している。84歳にして「絶対傑作になる」と言い切る“御大”の挑戦は、まだまだ終わらない。
(zakⅡ編集部)