X380万閲覧大バズり、筑波大学医学部学食で出る「900円本格二郎系ラーメン」が話題 背景を店長に直撃

筑波大学 ※撮影/編集部

筑波大学の学食で、二郎系ラーメンが食べられる――。

5月7日に筑波大学の学生と思われるXユーザーが学食で提供されている汁なしラーメンの画像とともに《筑波大学学食Tierに革命起きましたわ まじで学費払っててよかった》と投稿。すると380万回(5月18日時点)を超える閲覧を記録している。

話題の“二郎系ラーメン”を提供する店は、筑波大学医学食堂1階にある『Doctor’s Kitchen』。今年4月6日にリニューアルオープンしたばかりの新食堂だ。

「インド料理やベジタリアンメニューに加え、土浦発の人気ラーメンブランド『龍介』監修の一杯まである。『龍介』は、濃厚な純鶏スープで評判を呼び、現在は直営6店やプロデュース7店も展開する茨城ラーメン界の有力グループです」(筑波大学関係者)

なぜ、医学部の学食で本格二郎系ラーメンが提供されるのか。本サイトは店長・小林祥浩氏に直撃した。

「もともと弊社の代表と、『龍介』の代表である浅野明仁さんが知り合いだったんです。今回、この食堂の運営について弊社にオファーをいただいた際に、2人で相談して“一緒にやろう”という話になったようです」

つまり、これは単なる学食メニューの新顔ではない。地元の人気ラーメン店が、筑波大学の医学部の学食で“本格二郎系ラーメン”を提供するために本気で作った一杯なのだ。

「二郎系ラーメンに関しては、『龍介』さんの麺やスープをそのまま使わせていただいています。レシピやマニュアルも本店に準じた形で、できる限りお店の味に近づけています」(前同)

しかし、ラーメンを提供するための調理場所はもともと普通の学生食堂。それだけに専門店のような一杯を作るにはハードルもあったという。

「太麺に対応するため、専用の茹で麺機も導入しました。スープも『龍介』さんのお店で仕込んだものを直接仕入れています。学食の中でどこまで本格的にお店の味を再現できるか、そこは苦労した部分ですね」(前同)

■学食なのに一杯1000円超

本格的なのは味だけではない。Xで話題となった『特龍汁なし』(税込み・900円・以下同)、その他のラーメンメニューも『台湾まぜそば』(1000円)、『鶏そば』(1100円)など1000円超の商品も目立つ。学食といえば、ワンコインでカレーや定食をかき込む場所――そんなイメージがある中で強気の価格設定だ。

「学生さんから“高い”という声もありますが、病院や大学の職員さんからは“この値段でこのクオリティなら毎日来たい”という声もあります。ただお腹を満たすだけではなく、満足度や体験価値を提供できる場でありたいと思っています」(前出の小林店長)

同店は夜20時30分まで営業し、テイクアウトにも対応。学生だけでなく、大学付属病院勤務の医師や職員にも利用されている。

※撮影/編集部

「二郎系は男性向けのイメージもありますが、若い女性も召し上がっています。病院の夜勤の方にも利用されていますね」(前同)

病気や怪我の治療を行う大学病院。そこで提供される食事と聞けば、薄い味付けで低カロリーな健康的なメニューを想像してしまう。ところが、人気を集めているのは、ニンニクとアブラが効いたガッツリ系の一杯だ。

「医学部の学食ですから、ボリュームのあるラーメンは避けられる印象もあるかもしれません。ただ、実際にはドクターや医療スタッフが来店されることもありますし、疲れていると、こういう“背徳感”のあるものが食べたくなるのかもしれませんね。現在は1日200人弱のお客様に来ていただいていて、二郎系ラーメンは1日30杯、多い時は50杯ほど出ています」(同)

■女子学生にも大好評

大学側も反響を歓迎する。筑波大学学生生活課の担当者はこう話す。

「SNSで話題になっていることは学生さんから聞きました。食堂の利用促進にもつながるので、うれしく受け止めています。“学食でこんな本格的なラーメンが食べられるんだ”“おいしい”という声もありますし、キャッシュレス券売機に驚く利用者の方も少なくありません」

背景には、コロナ禍以降の学食事情もあるという。

「筑波大学には十数店舗の食堂があり、コロナ禍で営業をやめた事業者もいます。今回の反響をきっかけに食堂利用が広がり、将来的には空いている食堂にも新たな事業者が入ってくれればと考えています」(前同)

食堂で食べられる本格メニューには学生や周辺住民からも歓喜の声が上がっている。

「二郎系は初めてでしたが、ニンニクが効いていてパンチがあるのに驚きました。いい経験です」(医学群医療科学類2年・女性)

「Xで見て気になって来ました。『龍介』さんはこの辺では有名と聞いていましたが、本格的な味でびっくりしました」(20代・男性)

記者も話題の『特龍汁なし』を実食。注文時にアブラや野菜の“マシマシ”を選べるのは、二郎系好きにはうれしいポイントだ。醤油ベースのタレに味付きアブラ、さらにチーズが絡み、すする手が止まらない。手揉みの太麺はワシワシと食べ応えがあり、甘みのある醤油ダレをしっかり持ち上げる。化学調味料のパンチはやや控えめだが、麺そのもののうまさは学食の域を超えている。

令和の学食は安く腹を満たす場所から、食べに行きたくなる場所へ変わりつつあるのかもしれない。

■【画像】筑波大学医学部学食の「900円本格二郎系ラーメン」

地元の有名店『龍介』が監修したという一杯。『特龍汁なし』の価格は900円だ。提供場所は筑波大学医学食堂1階にある『Doctor’s Kitchen』だ。

※撮影/編集部

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