【写真で解説】岡本和真《ブルージェイズ》30本塁打へ「脱″ガニ股″で巨人時代を超えた!」

成績急上昇の理由は打席での「立ち位置」

両脚にバランスよく体重が乗っている。クセのない構えでどんなボールにも対応

ブルージェイズ・岡本和真(かずま)(29)の打撃が開眼した。

4月18日(日本時間)まで打率.188、長打率.290、2本塁打だった成績が、5月11日現在同.248、.483、10本と急上昇しているのだ。ポイントは打席での立ち位置。メジャー公式データ分析サイトによると、審判側に約17cm下がったという。

「よりボールを見極められるようになりました。効果が大きいのが、岡本が苦手にしていた変化球への対応です。立ち位置の変更前は変化球の打率が1割台半ばでしたが、変更後は3割を大きく超えています」(スポーツ紙MLB担当記者)

岡本の進化は、それだけではない。打撃フォームも巨人時代から大幅に変えている。掲載した連続写真を見ながら、動作解析の専門家で筑波大学・体育専門学群教授の川村卓(たかし)氏の解説を聞きたい。

「身体の力を抜いた自然体から、左脚を上げる″一本足打法″で動きに勢いをつけるのは日本と変わらないスタイルです(①)。しかし巨人時代は、もっと右膝が曲がり″ガニ股″のような状態でした。右脚に体重を残し身体が前のめりになるのを抑えられる反面、動きにムダが生じる。現在は脱″ガニ股″で右膝の曲がりが小さくなったので、体重移動がスムーズになっています。身体全体の力が、ボールに伝わりやすくなったんです」

日本と変わらぬ″一本足打法″でフォームに勢い

①左脚を上げる〝一本足打法〟。巨人時代より右膝の曲がりを抑えている

②では両肩のラインに注目だ。

「巨人時代は両肩のラインが地面とほぼ平行だったため、レベルスイングでバックスピンの打球が多かった。メジャーでは、あえて右肩を下げ角度をつけています。傾(かたむ)いた上半身と両脚が『入』のような形になり、バットの軌道(きどう)を上から沈み込むような動きにしているんです」

②あえて右肩を下げ上半身を傾ける。身体全体が「入」のような形に

③では一旦、下げたバットを振り上げている。

「ボールを下からすくい上げ、より遠くへ飛ばすためです。メジャーでは打率より、本塁打やOPS(出塁率と長打率を足した指標)が評価されます。長打狙いの岡本の新フォームは、メジャーに適した動きといえるでしょう」

③下げたバットを振り上げる。すくい上げた打球をより遠くへ飛ばせる

④のフォロースルーも大きい。

「バットのヘッドスピードが落ちていない証拠です。現在の調子を維持できれば、打率は2割台前半でも30本塁打、100打点近くを狙えると思います。岡本は一塁や三塁の守備も上手いので、今後もブルージェイズの主軸を任されるでしょう」

メジャーに適応したシン打撃スタイルで、岡本は巨人時代を超える活躍をみせようとしている。

大きなフォロースルー

④ヘッドスピードが落ちないため、フォロースルーが大きくなっている

『FRIDAY』2026年5月29日号より