炊き込みごはんに救われた! 炊飯器にお任せで大丈夫。藤井恵さんが知った、絶対失敗しないルール

炊き込みごはんに救われた! 炊飯器にお任せで大丈夫。藤井恵さんが知った、絶対失敗しないルール
雑誌、書籍、新聞、テレビ。毎日のように名前を目にする、人気料理研究家の藤井恵さん。 第7回料理レシピ本大賞【料理部門】準大賞を受賞した『藤井弁当』はじめ、ベストセラー書籍も多数。
当然激務を極め、家族の食事がうまく準備できないと悩んだこともあるという。そんな体験をベースに上梓したのが、『働きながら家族のためにごはんを作るために わたしが伝えたい12の話』(大和書房)だ。
「はじめに」には、こんな一文がある。
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年齢を重ね、経験を積むごとに、「ああ、この方法を子どもが小さいころに知っていたらよかったのに!」と思うことが何度もありました。決して手抜きではないけれど、簡単で、しかもおいしくできる方法があることに気づいたのです。そんなレシピと、子育て中からずっと作り続けているレシピ、知っておくと役立つ工夫のあれこれを、この本にギュッとまとめました。
この本が、あなたのごはん作りを手助けできたなら、とてもうれしく思います。
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少し余裕ができた今だからこそ、気づいたことがあるという。まさに藤井さんの工夫の集大成と言っていいだろう。
第1回では藤井恵さんのインタビュー、 第2回では朝食の工夫、第3回のは野菜のストックについてお伝えした。
第4話の今回は、炊き込みごはんについてお届けする。
炊飯器にお任せで作れる味付きごはんは強い味方だが、意外と失敗することも多く、それが原因でだんだん作らなくなってしまうことも。そうならないためのコツ、おすすめの具について、本書からの抜粋で紹介する。
*以下、本書からの抜粋。
炊き込みごはんをおいしく作る方法を知る
炊き込みごはんが得意になれば、かなり無敵です。和風・洋風・中華風とバリエーション豊富で飽きないし、肉や魚介や野菜もいっしょに炊き込んでしまえば栄養バランスもバッチリ。お誕生日や行事のときに大皿に盛ると、なんだか豪華な感じです。
その一方で、炊き込みごはんの失敗はダメージが大きいものです。「今日のごはんは全滅」という悲劇が起こる可能性もあります。
思えば、私の母もそうでした。母の炊き込みごはんは、3回に1回くらいは「お米に芯が残っている」「やわらかすぎる」「味が薄い」「逆に濃い」ということがあったんです。どこで失敗していたのかな、と少し考えてみました。
原因その1。具をお米に混ぜ込んで炊いていた。
ごはんをおいしく炊くには、米が釜の中で踊るように対流しなくてはいけません。米が自由に動くことでムラなく炊き上がるのですが、米の中に具がたくさん入っていると、米は具に邪魔されて動きが悪くなり、かたい部分とやわらかい部分ができてしまいます。炊き込みごはんの具は、水をはった米の上に「のせる」だけ。のせたら混ぜずにそのまま炊きます。
具が多すぎる場合も、米の対流がうまくいかないことがあります。炊飯器によっては、説明書に「上にのせる具は200g以内」などと書いてある場合もありますので注意してみてください。
原因その2。米の吸水がうまくいっていない。
お米は、調味料を入れると吸水しづらくなります。なので、まずはお米を水だけに30分以上ひたします。そして十分に吸水させたあと、炊く直前に調味料を加えるのです。そうすれば、吸水がうまくいかずにお米がかたくなってしまうという失敗を防げます。
原因その3。水分量が多すぎる。
炊飯器に通常通りの水を入れて、さらに調味料を追加すると全体の水分が多くなりすぎます。調味料も含めて規定の分量にしましょう。具材からも水分が出るので、鶏肉やきのこなど水分量が多い素材を生のまま入れるときは、水分量を少し減らすといいですね。
原因その4。塩分量が少ない、または多い。
味つけは米1合につき、塩小さじ半分がベストだと思っています。しょうゆなら約大さじ1です。具材が多ければ塩分量を少し増やし、ちりめんじゃこなど塩分が多い素材を入れるときには減らします。
このような基本を覚えておくと、失敗が格段に減るのではないかな、と思います。
栄養価の高いものを、どんどんのせて炊く
子どもたちが幼いころ、某ファストフード店のお子さまセットが大人気でした。おもちゃまでついてあの価格。あまりのお得さに「これって企業に利益があるの?」と疑問でした。あるとき知人から「幼いうちに味を覚えてもらって、一生リピーターになってもらうという戦略らしいよ」と聞いて「なるほど!」と思いました。
そうか、幼いころに覚えた味は一生忘れないのだ。だったら私は娘たちに、体にとって大事な食材の味を覚えてもらおう――そんな小さな決意をしたことを覚えています。
だから、三度の食事にちょこちょこと、日ごろ不足しがちなビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富な食材を登場させるようにしました。ちりめんじゃこや干しエビ、ひじき、大豆、干ししいたけ、切り干し大根、切り昆布などなど。ちなみに、駿河湾産の桜エビは高価ですが、瀬戸内の干しエビならお手頃価格でいい味が出るのでおすすめです。
炊き込みごはんは、このような食材をとるのに最適です。乾物は水で戻してから加えますが、材料を炊飯器に入れたらスイッチを押すだけ。とっても簡単です。大豆は缶詰などを利用します。ひじきも、戻す時間がない場合は、ドライパックなどが便利です。
梅風味の炊き込みごはん
材料(3〜4人分)
米 2合
水 400 mℓ
A/しょうゆ 大さじ1、みりん 大さじ1
B/蒸し大豆 150g、ちりめんじゃこ 30g、干ししいたけ(薄切り) 10g、芽ひじき 10g、梅干し 1個
【1】 米を洗い、ざるで水気をきってから炊飯器の内釜 に入れ、分量の水を注ぎ30分以上ひたす。
【2】 芽ひじきは水で戻し、干ししいたけはさっと洗い、 ともに水気をきっておく。
【3】【1】にAを入れて軽く混ぜ、Bを上にのせて「早炊き」で炊飯する。
【4】 炊き上がったら、梅干しの種をとって混ぜる。
*梅干しが入りますが、酸っぱくはありません。味を引き締めて旨味をプラス。防腐効果があるので、夏のお弁当にも入れられます。お米の半分をもち米にすると、おこわみたいになりますよ(水分量は同じでOK)。