10年で半減「ジョナサン」朝ビュッフェに見た光明

ジョナサンで3店舗のみ実施の、朝食バイキング(筆者撮影)
さまざまな外食チェーンで提供している朝限定メニュー。カフェやハンバーガーショップ、おそば屋さんなどはもちろんのこと、最近では焼肉店やお寿司屋さんなども、それぞれ独自のモーニングサービスを展開しています。
【写真32枚アリ】1800円でこのクオリティは凄い! 土日の朝にちょっと高級気分で味わう「ジョナサンの朝ビュッフェ」はこんな感じ
そのなかでも、モーニングの王道と言えるのがファミリーレストラン。当記事では、人気ファミレスチェーン「ジョナサン」の一部店舗限定で実施している「モーニングビュッフェ」、つまり「朝食バイキング」をご紹介します。
今回は、ビュッフェということもあり料理写真がぎっしりです。本文ではご紹介しきれなかったため、ぜひ写真ページもご確認ください。
激レア!ジョナサンで3店舗のみ実施中のモーニングビュッフェ

JR秋葉原駅の電気街口から徒歩1分。ジョナサン秋葉原駅前店は、モーニングビュッフェ実施店舗(筆者撮影)
日本全国に158店舗を展開する「ジョナサン」(2025年6月30日現在)のなかで、モーニングビュッフェを実施しているのは、横浜公園店、新小岩駅前店、秋葉原駅前店の3店舗のみです(2024年7月4日時点)。割合で言えば約2%です。
今回はそんな激レア店舗のなかから、秋葉原駅前店に行ってきました。
「ジョナサン秋葉原駅前店」は、JR秋葉原駅の電気街口を出てすぐ左手にある「ホテルメッツ秋葉原」の2階にあります。ホテルに併設した店舗のため、宿泊者向けの朝食サービスも兼ねているということで、モーニングビュッフェを実施しているようです。

ジョナサン秋葉原駅前店。階段を上がると、開放感のある吹き抜けのエントランスが広がる(筆者撮影)
ホテルメッツ秋葉原の価格帯は平日利用で1泊1万5000円から。ビジネスホテルではあるものの、旅行予約サイトでは三つ星評価を得ているということもあってか、店内はデフォルトのジョナサンよりも、ホテルっぽさがあるリッチな内装です。
壁はモールドでデコレーションされ、床は木材のピースを幾何学模様に組み合わせたパーケット柄だし、ベンチソファはお馴染みのストライプ模様のビニールレザーではなく、落ち着いたブルーグレーのファブリック生地だったり。お馴染みのジョナサンとは一線を画す高級感が漂っています。
ジョナサン秋葉原駅前店の朝食食べ放題1800円
ジョナサン秋葉原駅前店のモーニングビュッフェの価格は、税込み1800円。

ジョナサン秋葉原駅前店 モーニングビュッフェ

ジョナサン秋葉原駅前店のモーニングビュッフェ、価格は1800円(筆者撮影)
ビュッフェブースの飲食と、ドリンクバーが食べ飲み放題となります。販売時間は朝6時30分から10時まで(入店は9時30分まで)です。
事前決済で、レジで代金を支払ってから席に案内されました。終日90分の利用時間制限があります。

利用時間は朝食時間帯だけでなく、終日90分制(筆者撮影)
ビュッフェブースの食べ放題メニューは50品以上と、多彩な品ぞろえ。ラインナップは以下になります。

ビュッフェブースには50品以上のメニューが並ぶ(詳細は画像ページにて紹介しています)(筆者撮影)
・ビーフシチュー
・カレー
・ハンバーグ
・ソーセージ
・ベーコン
・スクランブルエッグ
・さばの塩焼き
・鮭の塩焼き
・春巻
・だし巻き玉子
・ミネストローネ
・みそ汁
・和食系おかず 9種
・パン 4種
・ごはん 2種
・コーンフレーク
・サラダ 9種
・デザート 10種
・トッピング 6種

ジョナサンの朝食バイキング1周目。いろいろなメニューを少しずつ取り分けた(筆者撮影)
充実のドリンクバーも積極的に利用したい
ジョナサンはドリンクバーも充実しています。
ソフトドリンクは10種類以上がズラリ。ドリンクサーバーには、健康志向の方にうれしい青汁や野菜ジュースが揃っています。茶葉で淹れるティーバーは、10種類のガラス瓶がズラリ。専用の茶こし付きのマグカップでいただきます。
コーヒーメーカーは2台完備。エスプレッソやカプチーノを抽出できる本格イタリアンコーヒーが飲めるもの、カフェインレスコーヒーや、抹茶ラテなどの幅広いニーズに対応するものがあります。

大充実のドリンクバーは、コーヒーメーカーが2台と、ティーバーも完備(筆者撮影)
すなわち至れり尽くせりで、一般的なビジネスホテルのモーニングビュッフェと比較しても遜色なし。食べ物も飲み物も盛りだくさんです。
看板メニューのビーフシチューは洋食店のクオリティ
食べて驚いたのが、ビーフシチュー。厚切りの牛肉がゴロゴロと入っています。

ジョナサン秋葉原駅前店モーニングビュッフェ、看板メニューのビーフシチュー(筆者撮影)
大きくカットされたブロック肉を3つぐらい食べれば、ステーキ食べたのと同じぐらいのボリュームがありそう。スプーンで切れるほどにじっくり煮込まれた牛肉は、軽く噛むだけでホロリとほぐれます。

肉厚のビーフがごろりと入った、ボリューミーなビーフシチュー(筆者撮影)
シチューソースはこってりまろやか。老舗の洋食店で食べるビーフシチューのような懐かしい味わい。目に見える具材はにんじんのみですが、シチューにはしっかりと野菜のうま味が溶け込んでいました。
単品でオーダーしたら、軽く1000円を超えてきそうなクオリティ。「このビーフシチューを2杯食べたら、それだけで元が取れるのでは」と思える豪華さとおいしさで、間違いなくこのビュッフェの看板メニューです。

一口では食べられない、大きくカットしたブロック肉をじっくり煮込んだビーフシチュー(筆者撮影)
ちょっと贅沢がそこかしこにちりばめられた、満足ビュッフェ

6マスの取り皿に、少しずつおかずを載せて。目にも楽しいワンプレートが完成しました(筆者撮影)
ジョナサンのモーニングビュッフェは、ファミレス業界で売上高1位のすかいらーくホールディングスが運営しているということもあり、もともと不安はありませんでした。
しかし、実際に行ってみると想像以上のクオリティ。低価格のビュッフェにありがちな、品数の多さに偏った食べ放題ではなかったのはうれしい誤算です。
「どれもそこそこおいしくて、値段相応の満足度を与えてくれるはず」とは思っていたのですが、おいしさのレベルがどれも想像のちょっと上なんです。

一見すると普通のカレー。一口食べると独特のスパイスがおいしい、レストランの味が広がる(筆者撮影)
例えばカレーは、辛さは控えめで具材はミンチのみのシンプルなカレーなのですが、口に含むとスパイスやハーブがふわりと広がる、深みのある仕上がり。家庭のカレーとは一線を画す、レストランの味です。
ビュッフェだと「とりあえずカレーで品数を1つ増やしとけ」「とりあえずカレー食わせて、お腹いっぱいにしとけ」ということで、量産型の業務用カレーを出すお店も多いなか(もちろんそれはそれでおいしいのですが)、しっかりとこだわりを感じさせてくれました。

1マスにデザートをてんこ盛り。ガトーショコラにマスカルポーネクリーム、わらびもちとあんこ、プチシュークリーム(筆者撮影)
ガトーショコラもチョコが濃厚で、しっかりとした食べ応え。ガトーショコラという名の安い冷凍ケーキを解凍した、パサパサのチョコスポンジではありません。
スプーンを入れるとねっとりとした質感で、まるで専門店のケーキのよう。甘すぎず、ほろ苦さもあり、大人のデザートといった趣です。
選択肢の多さが、満足度につながる

ジョナサンの朝食バイキングのご飯は2種類。左がキヌアご飯、右が白米(筆者撮影)
ごはんも、白米だけでなくキヌア入りの雑穀米もスタンバイされていて、選ぶ楽しみを与えてくれます。
白米にはカレー、雑穀米にはしらすに温泉卵と梅干し、自分好みの組み合わせで、ちょっとずついろいろ食べました。
パンはクロワッサン、イギリスパン、食パン、米粉パンの4種類です。
クロワッサンに、マスカルポーネクリームとあんこを挟んで、オリジナルのクロワッサンサンドにしてパクリ。これぞビュッフェの醍醐味。アレンジを自由に楽しめるのもうれしいところです。

ジョナサンの朝食バイキング。左側には4種類のパンが並ぶ、右側には白身魚フライとハッシュドポテト(筆者撮影)
ベーコンとソーセージに加えて、ハンバーグと白身魚のフライがあったり、さばと鮭の隣に春巻きが用意されていたり、卵料理はスクランブルエッグとだし巻き玉子だけでなく、温泉卵もあったり。定番を一通り揃えたうえで、第三の選択肢があるのがなんともありがたい。

ジョナサンの朝食バイキング。焼き魚2種の隣には春巻きも(筆者撮影)
たくさんの人が利用しても気分がいい衛生状態
「すかいらーくなんだから、ちゃんとしてるだろう」とは思っていたのですが、衛生状態も想像以上。
ビュッフェブースをスタッフが頻繁に巡回し、こぼれ落ちた料理はすぐに拭きあげられ、トングの交換や皿の整頓もそつなく、常にこぎれいな状態が保たれていて、利用していても気分がいい。
料理の補充もこまめで「欲しい料理が空っぽだった」というようなストレスも一切ありませんでした。
ただ品数が多いだけでなく、何を取っても「おいしい」と感じられるレベルの高さ。自由度と安心感が両立した、満足度の高いモーニングビュッフェでした。

クロワッサンにマスカルポーネクリームとあんこを挟んで、おやつパンにアレンジ(筆者撮影)
店舗数の減少が続くも…ここに来て復活の兆しが?
2025年6月30日現在、全国に158店舗あるジョナサン。コロナ以前は300店舗以上だったので、10年足らずでほぼ半減してしまっています(厳密には、コロナ後に急速に減っています。12月末時点で300店舗あったのは、2017年が最後です)。
コロナを経て、人々の消費のあり方が変わった結果、外食は以前よりも「特別なもの」になりました。その結果、「なんでも食べられるファミレス」よりも「特化している店」のほうが好まれるように。また、最近では「資さんうどん」のように、「特化しているのに、いろんなものを食べられる」チェーンが関東に進出、人気を博しています。
従来型のファミレスの典型例であるジョナサンも、そういった流れの中で店舗数を減らしてきていたわけですが、チェーン店モーニング愛好家としてさまざまな店を訪れるなかで、従来型のファミレスもだんだん魅力を取り戻してきているように感じます。
ジョナサンも朝ブッフェも、もし全国に展開できれば、「ジョナサンって最近いいよね!」と思ってもらえそうなクオリティでした。

細長く伸びたレジ横ブースには、ガチャガチャやおもちゃがずらりと並ぶ(筆者撮影)
筆者が利用したのは、平日朝9時前。細長い店内のため、2人掛けのテーブルが多めのレイアウトとなっていますが、贅沢に空間を使ったゆとりのある座席配置で、居心地は良好です。
ホテルの朝食ビュッフェを兼ねているため、インバウンドの外国人利用者が多めですが、なかにはビーフシチューを浴びるように食べている常連らしき人物も交じっています。
入店直後は混み合っていた店内は、9時半を過ぎには新規入店ができなくなるため、時間の経過とともに客足は遠のき、店内は次第に静まり返っていきます。

店内に設置されたロゴ。赤文字に青トリミングというお馴染みの配色ではなく、茶色で落ち着いた印象に(筆者撮影)
窓の外を見ると、店内の静寂とは対照的に、何百人もの大行列ができていました。どうやらこの日(令和7年7月7日)は777のゾロ目ということもあり、隣のパチンコ店の、開店前を待つ人たちが歩道に溢れていたようです。
いかにも秋葉原的な光景をしみじみと眺めながら、人の気配の薄れた店内でビーフシチューをすする朝です。