親父の製麺所「480円・朝うどん」が素敵すぎた朝

JR駅構内のうどん店、親父の製麺所の朝うどんセット(筆者撮影)
ハンバーガーショップや、カフェ、ファミリーレストラン、牛丼チェーンなど、さまざまな飲食チェーンが提供する朝限定メニュー。
【画像18枚】丸亀製麺にも負けてない? 土日の朝に食べたいほっこり&絶品うどんモーニング
集客の弱い時間帯である午前中の売り上げを強化すべく、朝の数時間だけ提供される限定メニューの数々は、コスパ抜群かつ店の特色が強く表れ、どれも魅力にあふれています。
今回ご紹介するのは、讃岐うどんチェーン「親父の製麺所」の朝メニュー「朝うどんセット」をご紹介します。
系列店、親父の製麺所とめりけんやは同じうどん
「親父の製麺所」は、JR上野駅、浜松町駅の構内にある、セルフサービスの讃岐うどんチェーン。
以前は秋葉原駅や大崎駅にもあったのですが、昨年閉店してしまったため、現在では2店舗のみとなり「これはチェーン店と呼んでいいのかしら?」という、レアなお店になってしまいました。

親父の製麺所の浜松町店(筆者撮影)
実はこのお店、讃岐うどんチェーン「めりけんや」と同系列。運営元はJR四国のグループ企業で、本社をうどん県・香川県に置く、まさに“うどんのプロ”とも言える企業です。
めりけんやは、香川県内で5店舗を展開する地元密着型の人気店。大阪、東京、神奈川にも進出しており、評価も高く、「フォートラベル」が発表した「2025年版 香川うどんの名店ランキング」では高松駅前店が堂々の第4位に選ばれています。
気になるのは、親父の製麺所とめりけんやで、うどんが同じなのかどうか。運営会社に問い合わせたところ、使用している麺は同じとのこと。つまり、親父の製麺所では、香川の名店と同じクオリティの麺が駅ナカで楽しめるというわけ。これは見逃せません。
親父の製麺所のお得なモーニングメニューは480円

親父の製麺所の朝うどんセット。めりけんや 池袋店でも類似内容の朝食メニューがあります(筆者撮影)
親父の製麺所で提供している朝限定メニュー「朝うどんセット」の提供時間は朝7時から10時まで。価格は税込480円です。
以前と比較するとじわじわ値上がりしているのですが、ワンコイン以下を死守してくれているのは嬉しい限りです。
セット内容は以下の通り。
・うどん 小
・白ごはん
・納豆
・生卵
うどんはかけうどんのシンプルなスタイルで、冷と温を選べます。

メニューはこんな感じ(筆者撮影)

親父の製麺所のメニュー表、めりけんやとは微妙に違うそう(筆者撮影)
「うどん 小」の単品価格は税込270円、「ライス」は税込150円、「生卵」は税込120円なので、合計すると540円。
納豆の単品販売はありませんが、「単品で買うより60円安いうえに、納豆が無料でついてくる」と考えると、ホクホクするほどお得です。
朝のうどんは胃にやさしい。お腹いっぱいでも重くない朝ごはん

親父の製麺所の朝うどんセット480円(温うどん)(筆者撮影)
駅ナカの朝食といえば、喫茶店のモーニングや立ち食いそばをイメージする人が多いかもしれません。特に関東では“そば文化”が強いため、朝にうどんを食べるという習慣は、あまり浸透していないのが現状です。
しかし「朝のうどんも捨てたもんじゃないよ」と声を大にして言いたい。というより、もはや叫びたい。
「朝は食欲がない」という人でも、出汁の香りがふわっと立ちのぼるうどんを前にすれば、不思議とお腹が目を覚まします。消化が良いので、「朝重いものを食べたくない」という人にもぴったりです。

しっかり角のある、ツルツルモチモチのうどん。やさしい出汁との相性抜群です(筆者撮影)
東京の店舗でも、香川県のうどん専門工場から直送された麺を使用しているため、本場の讃岐うどんが食べられます。讃岐うどんらしい弾力のある麺を噛むほどに、頭は徐々に覚醒していきます。しっかりと角のある麺は、長さが短めで食べやすい。
関東風のそばつゆと比較すると、色も淡く、塩気も控えめなかけつゆですが、味が弱いわけではありません。イリコ出汁の香りがふわりと鼻をくすぐり、削り節や昆布の旨みが口中に広がります。かけつゆは温と冷があるので、その日の気分に合わせてどうぞ。

オーダーカウンターの天ぷらコーナーには、瀬戸内・四国の食材も並ぶ(筆者撮影)
実は栄養バランスはそこまで悪くない!? うどんとライスの組み合わせ

480円の朝うどんセットに、160円の香川県産のナス天を組み合わせた贅沢モーニング(筆者撮影)
朝うどんセットの、うどん小にライスという組み合わせは、「炭水化物×炭水化物」ということで、栄養バランスを気にする人には、ひっかかるかもしれません。
でも、納豆で植物性タンパク質、生卵で動物性タンパク質を接種できるし、うどんもごはんも消化が良いうえに、脂質が少ないので胃がもたれにくい。
栄養バランスは完全とは言えませんが、朝ごはんにはうってつけの組み合わせで、実際に食べてみると意外なほど軽やかです。
うどんははつるりと喉をすべり、セットの生卵と納豆をからめたライスも、ねばねばスルスルと胃におさまっていきます。

冷うどんの上にはナス天としょうがでさっぱりと。ごはんに生卵と納豆を組み合わせてタンパク質を追加(筆者撮影)
栄養バランスが気になる人や、財布と胃袋に余裕のある人は、野菜天ぷらのトッピングもおすすめです。

瀬戸内・四国の食材を使用した天ぷら。香川県産のかしわ天230円、しいたけ天160円、ナス天160円、高知県の甘唐辛子天150円(筆者撮影)
高知県産の甘唐辛子天、税込150円、香川県産のしいたけ天、税込160円など、瀬戸内・四国・香川食材の天ぷらは価格も手頃です。冷たいうどんに税込160円プラスして香川県産のナス天をオン、さらにしょうがをたっぷり乗せたら、もう口の中は夏まっさかりです。
忙しい朝の時間にもピッタリの手早さと、財布にやさしい価格
さらにスピード感も魅力です。親父の製麺所はセルフ式のため、注文から食事までの導線が非常にスムーズ。入店から3分以内にはもう席に着いてうどんを啜っている、ということも珍しくありません。

卓上調味料は、香川直送の出汁醤油とごま、七味唐辛子(筆者撮影)
通勤途中、数分でも時間を有効活用したいビジネスパーソンにとって、これは大きなメリット。コンビニのおにぎりやパンで済ませがちな朝食に、温かい(あるいは冷たい)うどんという選択肢があることは、生活にちょっとした潤いを与えてくれます。
480円という値段も、絶妙です。コンビニ商品が値上げラッシュの昨今、サンドイッチと缶コーヒーを買うのと大差ない価格で、できたての食事で、お腹だけでなく、心まで満たす。
「時間がない・お金もあまりかけたくない・でもちゃんと食べたい」。そんなわがままに応えてくれる朝メニューなんです。
うどんブーム到来の予感!? めりけんやの出店拡大を願って
うどん業界で店舗数ダントツ1位の「丸亀製麺」は、2024年6月末時点で世界に271店舗を展開。今もなお、順調に店舗数を増やし続けています。

店内ポップ。香川県から毎日直送される、本物の讃岐うどんが駅ナカでお手頃価格で食べられるのは嬉しい(筆者撮影)
一方で、それ以外のチェーン、「めりけんや」や、業界2位の「はなまるうどん」、ゼンショーグループの「瀬戸うどん」などは、ここ数年で徐々に店舗数を減らしているのが現実です。とはいえ、うどん業界全体が下り坂かというと、そんなこともありません。

ゼンショーホールディングス系列のセルフうどんチェーン、瀬戸うどん(筆者撮影)

資さんうどん両国店は、2025年2月24日グランドオープン。初日は100人以上の行列ができたそう(筆者撮影)
九州の人気うどんチェーン「資さんうどん」を、2024年10月にすかいらーくホールディングスが買収。
2025年現在、関東に続々と新店舗をオープンして話題を呼び、テレビでも頻繁に特集されています。

親父の製麺所も負けていません。ナス天はふっくらした身にサクサクの衣。うどんつゆに染み込ませていただきます(筆者撮影)
丼ものチェーンも「うどん」を目下強化中
さらに、丼ものチェーンの「なか卯」も朝メニューに力を入れており、ワンコイン以下で楽しめるうどんメニューの選択肢がじわじわと広がっています。

なか卯の看板には、丼ぶりと京風うどんの文字(筆者撮影)

2025年の3月登場したなか卯の新しい朝メニュー「まぜうどん」。お得さが際立つメニューです(筆者撮影)
うどんを取り巻く風景は、いま静かに、でも確実に変わりつつあります。うどんの魅力が再評価され、ブームが再燃する日も遠くない気がしています。
「山手線の駅に、まためりけんやが増えたらいいのになぁ」と願いながら、うどんをすする朝です。
※都内のめりけんや系列店で朝メニューを販売しているのは、「親父の製麺所 浜松町店」「めりけんや 池袋店」のみ