トランプ政権の悪評が直撃、各国がアメリカへの渡航勧告を強化

トランプ政権の悪評が直撃、各国がアメリカへの渡航勧告を強化
「バイデンの時よりアメリカは安全」――黒いものも白と言う迫力のレビット報道官(4月22日、ホワイトハウス) Photo by Aaron Schwartz/Sipa USA
<移民や言論に厳しい政策やマイノリティーに冷酷な政策、またその恣意的運用に引っかかるリスクを自国民に警告>
アメリカへの渡航に対する懸念が世界的に高まっている。ドナルド・トランプ大統領の移民政策およびトランスジェンダーの権利を認めない方針に反応する形で、各国が相次いでアメリカへの渡航に注意を呼びかけている。
ホワイトハウス報道官キャロライン・レヴィットは4月15日の会見で、危ないイメージの払拭に躍起になり、アメリカは前政権の時よりも安全になっており、引き続き「訪れる価値のある国」であると強調した。「アメリカはビジネスに適した国であり、美しい観光地でもある。4年前よりずっと安全になった今、ぜひ訪れてほしい」
各国が出す渡航勧告は、海外旅行を計画する市民にとって重要な判断材料となる。ニュージーランド、ドイツ、イギリスなどは、アメリカへの渡航者に対し、テロや内乱、移民規制の強化に関連したリスクを理由に勧告内容を引き上げた。
アメリカの政策が国際的な評判や観光、ビジネスにいかに大きな影響を与えているのかを浮き彫りにしている。
ニュージーランド政府は、アメリカへの渡航者に対し「より高い警戒」を求めるレベル2の勧告を2024年11月29日に発出し、2025年3月19日時点でも継続している。これは、テロや内乱のリスクに加え、銃器所持や無差別銃撃事件の発生リスクが高まっていることを踏まえた措置とされる。
ドイツとイギリスも渡航勧告を更新しており、ドイツ外務省は、アメリカのビザや事前にESTA(電子渡航認証システム)の承認を受けた旅行者であっても入国を拒否される可能性があると警告している。
イギリス政府も、アメリカの入国規則が厳格化されている点を強調し、すべての条件を満たさなければ拘束される可能性があると述べている。
一方、カナダとオーストラリアはやや控えめな勧告にとどめており、通常の安全対策を講じるよう呼びかけている。カナダはアメリカとメキシコの国境付近での犯罪を指摘し、オーストラリアは軽犯罪や暴力事件のリスクに触れている。
ドイツ外務省の報道官は3月、 「アメリカへの最終的な入国判断は、現地の国境当局に委ねられている。ESTAやビザがあっても、それが入国を保証するわけではない」と警告した。
各国によるアメリカへの渡航勧告の見直しは今後も続くとみられ、旅行者は最新の情報を常に確認する必要がある。テロや国境管理をめぐる懸念が続く中、勧告の内容は今後の国際的なアメリカのイメージにも影響を与えそうだ。
アマンダ・カストロ,ゲイブ・ウィスナント