富士フイルムBI社長「中国はイノベーションの源泉」

取材に応じる富士フイルムBIの浜直樹社長兼CEO。(8月11日撮影、上海=新華社配信/李付睿)
【新華社上海9月7日】複合機などで世界的シェアを持つ富士フイルムビジネスイノベーション(BI)が、中国での事業展開を一段と強めている。調達から製造、販売、サービス、リサイクルまでバリューチェーン全体がそろう唯一の海外市場とみなし、製造にとどまらずデジタルソリューションの提供へも軸足を広げている。浜直樹社長兼最高経営責任者(CEO)は「中国は事業イノベーションの重要な源泉だ」と強調した。

富士フイルムビジネスオープンイノベーションセンター(FBOIC)。(8月11日撮影、上海=新華社配信)
富士フイルムBI(旧富士ゼロックス)は1987年に中国市場に進出。95年には上海に中国法人を設立し、対中投資を継続的に拡大してきた。現在では上海を統括本部とし、北京、広州、成都などに11支社を展開、全国をカバーするサービスネットワークを構築している。
浜氏は「中国市場の規模、強靭(きょうじん)性、開放的な環境は、わが社の継続的なイノベーションと変革の加速に大きな舞台を提供してくれた」と説明。30年近く中国市場に深く根を張り、現在はハードウエアの製造中心から、技術やサービス、体験を融合したソリューション提供型への転換を進めているという。

上海図書館東館のPOD体験スペースにある富士フイルムBIの6色デジタル印刷システムで作った文化クリエーティブ製品。(8月11日撮影、上海=新華社記者/唐斯琦)
富士フイルムBIはデジタル印刷技術と地元ニーズを結び付け、中国の公共文化空間にも進出している。上海図書館東館のプリントオンデマンド(POD)体験スペースには、同社のデジタル印刷機が導入されている。希少な文献や個人の自筆原稿を数分で高品質な印刷物に仕上げられるほか、館蔵資料をもとに掛け軸風のポスターや扇子などのオリジナルグッズをつくることもできる。

取材に応じる富士フイルムBIの中国法人、富士胶片商業創新(中国)の中村達也董事長兼総裁。(8月11日撮影、上海=新華社配信/李付睿)
中国法人の中村達也董事長兼総裁は「中国で顧客との共創を通じて培ってきたデジタルトランスフォーメーション(DX)のノウハウやソリューションは、既にグローバルに展開されている」と指摘。今後も「グローバル戦略と中国特化」を両輪に、現地顧客やパートナー、大学、政府機関との協力を進める考えを示した。
浜氏は「中国は依然として大きな発展のポテンシャルを秘めた市場であり、事業の中核市場だ」と述べ、世界経済の不確実性が高まる中でも「中国での投資を続け、深く根を張っていく。その方針が変わることはない」と強調した。(記者/唐斯琦)

上海図書館東館のPOD体験スペースにある富士フイルムBIの6色デジタル印刷システムで作った文化クリエーティブ製品。(8月11日撮影、上海=新華社記者/唐斯琦)

富士フイルムビジネスオープンイノベーションセンター(FBOIC)。(8月11日撮影、上海=新華社配信)

上海図書館東館のPOD体験スペースにある富士フイルムBIの6色デジタル印刷システムで作った超小型の巻物。(8月11日撮影、上海=新華社配信/李付睿)