「学園祭の女王」千堂あきほ 札幌に移住して14年「畑仕事をしてるので、シミが出てくるし、シワも(笑)」

1990年代に歌手、女優、タレントとして活躍し、「学園祭の女王」と呼ばれた千堂あきほさん(56)。第2子の次女の出産を機に2011年から札幌に移住し、14年の月日が経った。現在は北海道を中心に芸能活動を続ける傍ら、農作業で野菜作りに精を出す日々を送っている。インタビューの【前編】では、札幌に移住を決断した理由、農作業を通じた子育て、今後の生活拠点の展望などについて語ってもらった。
――千堂さんはいつまでも若々しいお姿ですが、日々の生活で心がけていることはありますか?
いやいや、それはいけません(笑)。日に日に老いていることは自分でよく分かっていますし、年は取るものなので。私はシミ、シワ、白髪の「3S」ウェルカムです。今までの人生で白髪染めをしたことがなくて。白髪はあるんですけど、年を重ねてシルバーグレーになればいいかなと。人並みに化粧水などでケアはしていますが、畑仕事をやっているので肌が白いわけではないですし、シミが出てくるし、シワもあります(笑)。でも、ありのままの自然な形で年を重ねればいいかなと。人と比べることなく、私らしい生活をできればいいかなと思っています。
■年齢的に結婚を考えていました
――18歳の時に東京で芸能生活をスタートして多忙な日々を送っていましたが、01年から生活の拠点を関西に移しましたね。
芸能界って流れがあって、何かにさえぎられる時は変えるタイミング、考えるきっかけを与えられていると思うんですよね。ご存じの方がいらっしゃると思いますが、あの時は刑事事件に巻き込まれて。私は被害者でしたが、芸能界から次のステップに移ることを意識しました。年齢的に結婚を考えていましたし、実家を出て10年以上経っていたので親孝行もできていない。地元で親の顔を見て過ごす時間も大切かなと思いました。

――関西で10年間過ごし、札幌に移住しました。きっかけを教えてください。
11年の4月に夫の実家がある札幌で出産したんですが、1カ月前に東日本大震災が起きたんです。出産したら兵庫に戻ろうって考えていたんですけど、義母が地震で大きな揺れを感じたことが初めてだったんですよね。一人で暮らすのは不安なので、私たちが少しでも長く滞在しようと。そうしたら驚くほど、こちらの環境がすごく心地良かったんですよ。大自然に囲まれて、水、食材の豊かさがあって人も優しい。友達がいたわけではないけど、ここでイチから子育てをしながら季節に向き合って学んでいくのもいいかなと思ったんです。当時は関西でラジオの生放送が週に1度あったので、その時は義母に2人の娘の面倒を見てもらって。移住して14年が経つんですよね。快適すぎて北海道から離れられません(笑)。
■一目ぼれみたいな感じでした
――どのようなきっかけで知り合ったんですか?
夫はダイビングショップの店員をやっていたのですが、私のことを知らなくて。20歳から海外にいる期間が多かったので、テレビなどを見ていなかったんですよね。お店に行くと、他の店員さんは「千堂あきほだ」って身構えるんですけど、夫は普通に対応する。当時はプライベートで千堂あきほを忘れて話せる人がこの世の中にいることが新鮮で。芸能人だからってVIP扱いされることを望んでいなかったので、うれしかったんです。その後に友人を介して食事をしたりしました。私は心地良くて一目ぼれみたいな感じでしたが、後で夫に聞くと、「全然気づかなかった。ツンとした感じの芸能人だと思った」って言っていて。ひどいでしょ(笑)。でも、夫と出会わなければ札幌で暮らすこともなかったですし、これも運命なのかもしれませんね。

――千堂さんのインスタグラムでは親子で農作業している姿が印象的でした。
家から離れたところに義母が借りた市民農園があって、農作物を作っています。ジャガイモ、トウモロコシ、サツマイモ、大根、ピーマン、サニーレタス、ニンジン、ズッキーニ……。育てて収穫する野菜は10種類以上ありますね。ジャガイモは長く保存できるんですよ。今年の夏に収穫して、来年の春先まで食べられます。2人の娘も小さな時から畑に連れてっています。収穫の時期は猫の手も借りたいほど忙しいので、娘たちは大事な戦力です。畑からミミズが出てきて「うわー!」って叫んでいましたけどね(笑)。実際に畑仕事をすることで、最近も学校で勉強した時に「あの野菜を収穫した時はこうだったよね」って話してくれますし、自分たちで野菜を作って食べることのありがたさに向き合ってくれる。北海道で子育てしてよかったなと感じますね。
■阪神です!
――今後の住居環境で考えていることはありますか?
今は野菜を作っていますが、次のステップで北海道の有機米を作るのが夢なんです。何年かかるか分からないですがそれができるようになったら、道内に素敵な場所がたくさんあるので違う場所で過ごすのもいいなあって。北海道以外の場所に住むことは考えていないですね。

――北海道への愛が伝わってきます。ちなみに千堂さんは兵庫県で生まれ育ちましたが、応援しているプロ野球チームは……。
阪神です! 優勝しましたね。ばんざーい!(笑)。父が阪神の大ファンで、私も子どものころから応援してきました。昔ほど選手の背番号と名前が一致しているわけではないですけど、父の血を受け継いで今も応援しています。日本ハムの監督の新庄剛志さんは現役時代に阪神で活躍している姿を見ていましたし、実際にお会いしたこともあります。日本ハムの監督に就任した時はびっくりしましたが、チームが強くなっているのがうれしくて。子どもたちは日本ハムを応援しています。今年は阪神と日本ハムの日本シリーズを実現してほしいですね。
(聞き手・構成/平尾類)