次の年金支給日12月15日から「年金生活者支援給付金」を受けとり始める人も!月いくら、もらえるの?
- 年金生活者支援給付金とは? 制度の概要と3つの種類(老齢・障害・遺族)
- 年金生活者支援給付金は3種類
- 支給要件をチェック! 3種類の年金生活者支援給付金は「誰が」もらえる?
- 「老齢年金生活者支援給付金」の支給対象となる要件
- 「障害年金生活者支援給付金」の支給対象となる要件
- 「遺族年金生活者支援給付金」の対象者となる要件
- 【2025年度の最新額】年金生活者支援給付金は「いくら」もらえる?
- 【2025年度】年金生活者支援給付金の給付額はいくら?
- 【早見表】「老齢年金生活者支援給付金」保険料納付状況ごとの給付額の目安
- 給付金の「もらい忘れ」を防ぐための手続き方法
- 【ケース1】これから老齢年金を受け取り始める人(緑の封筒)
- 【ケース2】すでに年金を受給している人の場合(うす緑の封筒)
- 【ケース3】老齢基礎年金を繰上げ受給中の場合(うすだいだい色の封筒)
- シニア世代の年金受給額の現状は? 国民年金・厚生年金(男女別)の平均月額
- 【一覧表】年齢階級別《国民年金・厚生年金》5歳刻みの平均はいくら?
- 【一覧表】60歳~90歳以上《国民年金・厚生年金》全体・男女別の平均はいくら?
- 【年金生活者支援給付金】長く続くサポートとして暮らしを支える
「老齢年金生活者支援給付金」は保険料の納付状況で大きく異なる【給付額の目安一覧表】

次の年金支給日12月15日から「年金生活者支援給付金」を受けとり始める人も!月いくら、もらえるの?
手袋やマフラーが欲しくなるほど、朝晩の冷え込みを感じる季節となりました。
これからの寒い時期に向け、食費や光熱費など、家計の負担や生活費について改めて考える方も多いでしょう。公的年金を受給しているシニア世代の方の中には、「年金だけでは生活が苦しい」と感じる方も少なくありません。
そうした所得が一定額に満たない年金受給者を継続的かつ恒久的にサポートするのが「年金生活者支援給付金」。この給付金は、年金に上乗せして支給されるため、老後の生活を下支えする頼もしい存在となっています。
この記事では、年金生活者支援給付金について、老齢・障害・遺族の3種類に分けて、対象者、具体的な給付額(納付状況別の早見表つき)、申請方法まで詳しく解説します。
ご自身やご家族がこの制度の支給要件に該当するかどうか、また、すでに受給していても手続きに漏れがないか、この機会にぜひチェックしてみてください。
※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
年金生活者支援給付金とは? 制度の概要と3つの種類(老齢・障害・遺族)

「年金生活者支援給付金」ってどんな制度?
「年金生活者支援給付金」とは、公的年金を含めてもなお所得の低い世帯を対象とする給付金です。2カ月に一度の年金支給日に、公的年金に上乗せして支給されます。
近年しばしば実施されている「住民税非課税世帯への給付金」などの一時的な支援とは異なり、要件を満たす限り継続して受け取ることができる恒久的な支援制度です。
年金生活者支援給付金は、以下の3つの種類があります。
年金生活者支援給付金は3種類
・老齢年金生活者支援給付金(補足的老齢年金生活者支援給付金)
・障害年金生活者支援給付金
・遺族年金生活者支援給付金
それぞれの支給対象者を確認しましょう。
支給要件をチェック! 3種類の年金生活者支援給付金は「誰が」もらえる?
3種類ある年金生活者支援給付金について、それぞれの支給要件を整理しましょう。
「老齢年金生活者支援給付金」の支給対象となる要件

老齢年金生活者支援給付金
・65歳以上の老齢基礎年金の受給者
・同一世帯の全員が市町村民税非課税
※1 障害年金・遺族年金等の非課税収入は含まれません。
※2 昭和31年4月2日以後に生まれた方で80万9000円を超え90万9000円以下である方、昭和31年4月1日以前に生まれた方で80万6700円を超え90万6700円以下である方には、「補足的老齢年金生活者支援給付金」(※3)が支給されます。
※3「補足的老齢年金生活者支援給付金」とは?
老齢年金生活者支援給付金は、一定の所得以下の人を対象とした制度ですが、基準額をわずかに超えると給付を受けられず、基準額ギリギリで支給対象となる人よりも総所得が低くなるという問題がありました。
この不公平を解決するために設けられているのが「補足的老齢年金生活者支援給付金」です。この給付金は、所得が基準額を超えても一定範囲内であれば受給でき、所得が増えるにつれて給付額は減ります。
「障害年金生活者支援給付金」の支給対象となる要件

障害年金生活者支援給付金
・障害基礎年金の受給者である
・前年の所得が479万4000円以下である(扶養親族等の数に応じて増額される)
※ 障害年金等の非課税収入は除く
「遺族年金生活者支援給付金」の対象者となる要件

遺族年金生活者支援給付金
・遺族基礎年金の受給者である
・前年の所得が479万4000円以下である(扶養親族等の数に応じて増額される)
※ 遺族年金等の非課税収入は除く
それぞれの給付金において、上記の要件をすべてを満たす場合に支給対象となります。次では給付額についても見ていきましょう。
【2025年度の最新額】年金生活者支援給付金は「いくら」もらえる?
公的年金と同じく、年金生活者支援給付金制度の給付額は年度ごとに見直しがおこなわれます。2025年度は、前年の物価変動率にもとづき2.7%の増額となりました。
【2025年度】年金生活者支援給付金の給付額はいくら?
年金生活者支援給付金の給付額

出所:厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします~年金額は前年度から 1.9%の引上げです~」
・老齢年金生活者支援給付金:基準額:月額5450円
・障害年金生活者支援給付金:障害等級1級6813円・2級5450円
・遺族年金生活者支援給付金:月額5450円
なお、老齢年金生活者支援給付金のみ、上記の基準額をもとに保険料納付状況に応じて計算されます。保険料納付済期間や免除期間によって、実際の給付額には個人差があります。
参考までに、保険料納付済期間ごとの給付額の目安を見ておきましょう。
【早見表】「老齢年金生活者支援給付金」保険料納付状況ごとの給付額の目安
前述のとおり、老齢年金生活者支援給付金の給付額は、基準額を基に保険料の納付済期間や免除期間などに応じて算出されるため、参考として保険料納付済期間や全額免除期間ごとに、月額の給付額の目安を確認してみましょう。

【早見表】老齢年金生活者支援給付金の給付額の目安
・納付済期間240月・全額免除期間0月:給付額(月額)2725円
・納付済期間240月・全額免除期間60月:給付額(月額)4169円
・納付済期間240月・全額免除期間240月:給付額(月額)8501円
・納付済期間360月・全額免除期間120月:給付額(月額)6976円
・納付済期間280月・全額免除期間200月:給付額(月額)7992円
・納付済期間200月・全額免除期間280月:給付額(月額)9008円
上記はあくまで給付額の目安ですが、納付済期間が同じでも、残りの期間が未納か免除申請かによって給付額に大きな差が生じることがわかります。
給付金の「もらい忘れ」を防ぐための手続き方法
年金生活者支援給付金の受給には、申請手続きが必要です。対象となる人にはお知らせを兼ねた請求書が届きますが、これを提出しないと「1円ももらえない」ので気をつけましょう。
年金受給の状態によって、日本年金機構から届く書類は異なります。今回は「新規に年金を受給する人」と「既に年金を受給中の人」の2パターンを解説します。
※なお、繰上げ受給の人には下記とは異なる様式の書類が届きます。
【ケース1】これから老齢年金を受け取り始める人(緑の封筒)

出所:日本年金機構「65歳の誕生日を迎え、老齢基礎年金を新規に請求する方」
これから老齢年金を受け取り始める人には、65歳になる3か月前に、年金受給に必要な「年金請求書(事前送付用)」に同封して「年金生活者支援給付金請求書」が送付されます。
必要事項を記入し、受給開始年齢の誕生日の前日以降に、年金の請求書とともに年金事務所に提出しましょう。
【ケース2】すでに年金を受給している人の場合(うす緑の封筒)

出所:日本年金機構「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)送付用封筒」
すでに基礎年金を受給中で、新たに年金生活者支援給付金を受け取ることができる方には、2025年9月1日から「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)」が順次郵送されます。

出所:日本年金機構「令和7年度の年金生活者支援給付金請求書(はがき型)の送付について」
必要事項を記載したら同封の目隠しシールを貼り、差出人欄に住所・氏名を記載したうえで切手を貼ってポストに投函しましょう。
※支給要件に該当するか確認できない方には、年金生活者支援給付金請求書(A4型)および所得情報等を確認するための所得状況届が届きます。
【ケース3】老齢基礎年金を繰上げ受給中の場合(うすだいだい色の封筒)

出所:日本年金機構「65歳の誕生日を迎えた方で、老齢基礎年金を繰上げ受給している方」
老齢基礎年金を繰上げ受給中の方のうち、年金生活者支援給付金の受給権が発生すると見込まれる場合、65歳になる誕生月の初旬(1日生まれの方は前月の初旬)に「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)」が郵送されます。
必要事項を記載したら同封の目隠しシールを貼り、差出人欄に住所・氏名を記載したうえで切手を貼ってポストに投函しましょう。
※支給要件に該当するか確認できない方には、年金生活者支援給付金請求書(A4型)および所得情報等を確認するための所得状況届が届きます。
一度申請すれば、支給要件を満たす限り2年目以降の手続きは基本的に不要です。また、所得が増えるなどして支給要件を満たさなくなった場合は、「年金生活者支援給付金不該当通知書」が届き、給付金の支給は停止されます。
なお、2025年1月以降に65歳に到達し、日本年金機構から「年金生活者支援給付金請求書(はがき)」が届いた人は、「電子申請による提出」ができるようになりました。
電子申請により提出した場合、郵送による提出は不要です。
次では、今のシニア世代がどの程度の年金を受け取れているかも見ていきます。
シニア世代の年金受給額の現状は? 国民年金・厚生年金(男女別)の平均月額
ここからは厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに、国民年金と厚生年金(※)の受給額を「60歳~90歳以上の5歳刻みの平均月額」と、「すべての年齢の平均月額」に分けて見ていきます。
※厚生年金の被保険者は第1号~第4号に区分されており、ここでは民間企業などに勤めていた人が受け取る「厚生年金保険(第1号)」(以下記事内では「厚生年金」と表記)の年金月額を紹介します。
【一覧表】年齢階級別《国民年金・厚生年金》5歳刻みの平均はいくら?

出所:厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成
国民年金
・60~64歳:4万4836円
・65~69歳:5万9331円
・70~74歳:5万8421円
・75~79歳:5万7580円
・80~84歳:5万7045円
・85~89歳:5万7336円
・90歳以上:5万3621円
厚生年金
※国民年金部分を含む
・60~64歳:7万5945円
・65~69歳:14万7428円
・70~74歳:14万4520円
・75~79歳:14万7936円
・80~84歳:15万5635円
・85~89歳:16万2348円
・90歳以上:16万721円
64歳までの年金額は、繰上げ受給中の人や、特別支給の老齢厚生年金を受給中の人の年金額となるため、65歳以上の年代と比べると低めです。
一般的な年金開始年齢である65歳以上の平均年金月額は、国民年金(老齢基礎年金)のみの受給権者は5万円台、厚生年金(国民年金部分を含む)の受給権者は14万円台~16万円台となります。
上記はいずれも「各年齢層」での平均額です。実際の受給額は現役時代の年金加入状況により個人差が出るため、上記は参考程度に見ておくと良いでしょう。
次では、60歳~90歳以上の全ての年齢層の受給権者で、平均月額を見ていきます。特に厚生年金では男女差・個人差に着目してみてください。
【一覧表】60歳~90歳以上《国民年金・厚生年金》全体・男女別の平均はいくら?

出所:厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成
国民年金の平均月額
・全体 5万7584円
・男性 5万9965円
・女性 5万5777円
厚生年金の平均月額
・全体 14万6429円
・男性 16万6606円
・女性 10万7200円
国民年金のみの受給権者は、全体、男女別ともに平均月額は5万円台。満額受給の場合でも7万円弱(※)です。一定の要件を満たす場合、老齢年金生活者支援給付金の支給対象となります。
一方、厚生年金の受給権者の場合、平均月額は全体で14万円台でした。国民年金のみの受給権者と比較すると受給額は高めですが、男女別に見ると、男性は16万円台、女性は10万円台と大きな開きがあります。
厚生年金の個人差

【グラフ】厚生年金の年金月額《個人差・男女差に着目》
また、厚生年金の受給額は個人差が大きいです。月額3万円未満から、25万円超まで、幅広い受給額帯に分布しています。
受給額次第では、厚生年金を受け取る場合でも老齢年金生活者支援給付金の支給対象となる可能性はあるでしょう。
【年金生活者支援給付金】長く続くサポートとして暮らしを支える
「年金生活者支援給付金」は、所得が低い年金受給者にとって、心強い恒久的な支援です。特に物価高騰が続く中、2025年度に増額改定が実施されたことは、家計の支えとなるでしょう。
給付金には老齢、障害、遺族の3種類があり、それぞれに独自の支給要件が設けられています。特に老齢年金生活者支援給付金では、現役時代の保険料の納付状況によって給付額が大きく変わる点に注視しましょう。
また、給付金を受け取る上で最も注意したいのは、ご自身で申請手続きを行う必要があるという点です。
手続きを怠ってしまうと、支給要件を満たしていても給付金を受け取ることができず、もらい忘れが発生してしまう可能性があります。
ご自身の年金受給額と照らし合わせ、もし生活支援が必要だと感じたら、支給要件に該当するか確認することをおすすめします。
※LIMOでは個別の質問やご相談はお受けできません。
参考資料
・厚生労働省「年金生活者支援給付金について」
・厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします~年金額は前年度から 1.9%の引上げです~」
・厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
・日本年金機構「65歳の誕生日を迎え、老齢基礎年金を新規に請求する方」
・日本年金機構「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)送付用封筒」
・日本年金機構「令和7年度の年金生活者支援給付金請求書(はがき型)の送付について」
・日本年金機構「65歳の誕生日を迎えた方で、老齢基礎年金を繰上げ受給している方」