愛子さま24歳 「陛下からのプレゼント」を熟読中の愛情ショット! 日本で唯一の「ラオス料理本」を娘に贈った「父」の思い

12月1日、天皇、皇后両陛下の長女、愛子さまが24歳の誕生日を迎えられた。初めての海外公務となったラオス訪問に備え、国の文化や歴史、語学を学ぶ姿を写した映像や写真も公表された。そのなかには、ラオス料理の本をめくる場面もあった。実は、その料理本は天皇陛下が自ら買い求め、愛子さまに渡したものだという。
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「ラオスは、食事がとても美味しかったです」
天皇陛下は、皇太子時代に訪問したラオスでの「もち米」や現地の料理について、穏やかな表情で愛子さまに伝えた。
「楽しみ」
隣に座る愛子さまは、すかさず笑顔を見せる。雅子さまも、楽しそうにほほ笑んでいたという。
ラオス訪問前の10月末、愛子さまはご両親と一緒にラオスについて専門家のご進講を受けた。
初の公式訪問では、ラオスの文化や慣習へ敬意を払う愛子さまの姿が、現地の人びとの心を心を打った。そこには、愛子さまがラオスを理解しようと熱心に学ぶ努力があったからだろう。
■誕生日に際し公開された映像や写真
12月1日。愛子さまの誕生日に際して宮内庁が公表した映像や写真は、愛子さまの学びへの意欲と努力がよく伝わるものだった。
陛下とラオスの料理についてやり取りをした1週間後。11月7日に撮影された愛子さまは、ラオスに関連する書籍を熱心にめくっていた。
英語の写真集もある。ページを開き、じっくりと眺めているのは、日本語で執筆されたラオス料理のレシピや食文化について紹介された『ラオス料理を知る、つくる』というタイトルの書籍。
宮内庁の説明によると、天皇陛下が自ら買い求め、愛子さまに渡したものだという。
■著者はラオスに学んだ二人の料理人
この料理本は、ラオス現地でラオスの食文化と料理を学んだ二人の料理人によって、2024年3月にグラフィック社より出版されたものだ。
「いや、まさか、と。嬉しいことですが、驚きました」
著者のひとり、京都でラオス料理店「YuLaLa(ゆらら)」を経営する岡田尚也(おかだ・ひさや)さん(49)は、愛子さまが自身のラオス料理の本をめくる映像を目にして、心底驚いたという。

■日本で唯一のラオス料理本
実は、ラオス料理については、レシピまで詳細に記すなど体系化された書籍は、世界でもほとんどない。もちろん、日本で発売された、はじめてで唯一のラオス料理本でもあった。
日本では、そもそもラオス料理に出会うことも難しい。
岡田さんとラオスとの縁は、京都大学大学院時代にアジア地域における農業の研究プロジェクトに参加したことがきかっけだった。
焼き畑農業の研究のため、ラオス北部に1年半ほど滞在するうちに、自然に寄り添い生きる人びとに惹かれた。日本で料理人修行を経て、陶芸家でもある妻の綾さんとともに、ラオスに渡った。
夫婦で首都ビエンチャンに、料理も提供するカフェをオープンし、10年間滞在。15年に帰国し、すぐに京都にラオス料理店「YuLaLa(ゆらら)」を開いた。なにもしないで、ただそこにいるという意味だ。
■蒸したもち米とおかず
「ラオスでは蒸したもち米が主食で、おかずと一緒に食します。お米そのものの旨味や甘味を感じることができるのがラオス料理。地方には固有の在来品種がたくさん栽培されており、味も形もさまざまです」
生のもち米をすりつぶして、とろみ付けに使ったり、もち米焼酎を作って飲んだりと、もち米が食生活の土台となっている。
料理に、砂糖や油はあまり使わず、味付けは発酵調味料や香草が中心だ。素材の味を活かすシンプルさは、日本の郷土料理にも通じる部分があるという。
「天皇陛下がラオスの食事やもち米について『美味しい』と、喜んで愛子さまにお話をされたのは、二つの国に通じる味覚を理解されているためかもしれません」

愛子さまは、18日午後にパーニー国家副主席との接見の場で、こう伝えている。
「私も、もち米を楽しみにしています」
夜に、副主席が主催した晩餐会で、愛子さまは、楽しみにしていたもち米を口にした。テーブルには、七面鳥の肉やハーブをあえた「ラープ」などが並んだ。

岡田さんによれば、ラープは火を通したメインの食材にパクチーやミントなどのフレッシュハーブを加えた和え物。味の決め手になるのは、発酵調味料の「パデェーク』。淡水魚のぬか漬で、独特の香りとうまみがある。
「味噌や醤油、魚の出汁に慣れ親しんだ日本人にとっては、初めてなのにどこか懐かしく感じる味わいです」

■晩餐会には伝統料理も登場
20日に北部の古都ルアンプラバンで開かれた党書記主催の午餐(昼食)会では、「ルアンパバーン風ソーセージ」や「メコン川海苔(のり)揚げ」、「ジェオボン(チリソース)添え」、「ルアンパバーン風ビーフシチュー」などが並んだ。
「ルアンプラバンの晩餐会のメニューは、北部に残る伝統料理で、より土地の味が濃い」
そう、話すのは、愛子さまが手にしていた『ラオス料理を知る、つくる』のもうひとりの著者、小松聖児さん(37)だ。
小松さんも京都大学の大学院在籍時に、ラオス現地で淡水魚などの水産資源の調査に取り組んでいた。帰国後は、琵琶湖産の淡水魚などを利用してラオス料理を提供している。

「ルアンパバーン風ソーセージ」は、ラオスでは、「サイ(腸)・ウア(詰める)」と呼ばれる豚肉の腸詰め料理のことだという。
「メコン川海苔の揚げ物は、塩気はないが日本でいう有明海苔などの高級海苔のイメージです。やや厚みのある川海苔をチリソースでいただくものです」
ルアンパバーン風のビーフシチューは、日本でイメージする洋食のシチューではない。
「これは、『オラーム』という牛肉の煮込み料理のことです。『オ』は、煮込む、『ラーム』は竹を意味し、昔は竹筒に入れて煮込んだラオスの伝統料理のことです」
それを、シチューと表現しているのだという。
■天皇陛下の「お気に入り」
川海苔やソーセージについては、天皇陛下の「お気に入り」でもある。
皇太子時代の2012年に、ルアンパランを訪問した際にも召し上がり、印象に残った食べ物として、愛子さまに紹介していたという。

■愛子さまのご訪問をきっかけに
ラオスの伝統料理を口にした愛子さまは、
「事前に聞いていたものを食べられて嬉しい」「非常に口に合う」
そんな感想を、側近に伝えていたという。
岡田さんと小松さんの著書『ラオス料理を知る、つくる』の編集を担当した和久綾花さんによれば、発行部数は初版3500部。3300円と安くはない価格であるものの、まずまずの売れ行きだという。
「日本で初めてのラオス料理のレシピ本です。愛子さまのご訪問をきっかけに、ラオスという日本に馴染みのない国の文化が、料理を通じてひとりでも多くの人に広がって欲しい」(和久さん)
愛子さまは、誕生日に思い入れのある品を一緒に撮影している。昨年、23歳の誕生日に公開された写真のなかで、愛子さまと一緒に写っていたのは、佐賀県の重要無形文化財である名尾和紙と、佐賀城本丸歴史館が出版した『佐賀偉人伝』だった。
愛子さまが初めておひとりで公務のために訪問した佐賀は、愛子さまにとって思い入れのある土地になったのだろう。
そして24歳の誕生日に、一緒に写真に写っていたのは、初の海外公務となったラオス料理のレシピ本や写真集、ラオス語や文化を学んでいる映像だった。
これは、愛子さまの訪問のために力を貸してくれた人たちへ、感謝を込めたメッセージなのかもしれない。
(AERA 編集部・永井貴子)

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