「あれ? グーグルマップより使いやすくね?」トヨタが本気で開発した“完全無料”の「カーナビアプリ」最新版がスゴかった! 試してわかった使い心地とは

完全無料で利用できる「定番」ナビアプリ

 トヨタ純正ナビに近い機能を、誰でも無料で利用できるスマートフォン向けカーナビアプリが「moviLink(モビリンク)」です。

 モビリンクはトヨタ自動車が自社開発したアプリで、地図データはサーバーから随時更新されるため、常に最新の情報が反映される点も大きな特長となっています。

【画像】「えっ…!」これがいま人気急上昇中のトヨタ製「完全無料」カーナビアプリです(49枚)

 モビリンクが登場したのは2021年3月。コロナ禍の最中というタイミングもあってか、リリース当初は大きな話題になることはありませんでした。

 しかしコロナ禍も収まると同時に外出機会が増えてきたことで、その完成度の高さが徐々に知られるようになり、現在では定番のカーナビアプリのひとつとして多くのユーザーに支持されています。

「moviLink」はトヨタの車載ナビのノウハウを活かしたカーナビ用アプリ。誰でも無料で使えるのが最大のポイント

 最大の魅力は、トヨタ車の純正カーナビと同系統のナビエンジンを採用している点です。

 交差点での案内タイミングや音声ガイダンスの雰囲気は車載ナビそのもので、VICSに加えて独自のプローブ情報を活用したルート案内も行われます。そのため、スマートフォンアプリとは思えないほど完成度の高いナビ体験が得られます。

 しかも、このアプリは完全無料で利用できます。

 インストールや使用時の通信費を除けば費用は一切不要で、トヨタ車に乗っていない人や、クルマを所有していない人でも制限なく使えます。さらに、画面上に広告が表示されない点も特筆すべきポイントで、これはトヨタならではの思い切った姿勢と言えるでしょう。

 アップデートが頻繁に行われているのも特徴のひとつです。結果として、古い世代の車載ナビよりも新機能が充実しているケースもあり、「無料=機能が限定的」という常識は当てはまりません。

 では、なぜトヨタはこれほど高機能なナビアプリを無償で提供しているのでしょうか。

 その理由のひとつとして、プローブ情報の精度向上が挙げられます。多くの利用者が走行データを提供することで情報の信頼性が高まり、それがコネクテッドカー戦略全体の価値向上につながるというわけです。

音声ガイドは電子合成音ではなく肉声だから聞きやすい

 実際に最新版を使って走行してみると、起動直後からトヨタ車ユーザーには馴染み深い地図が表示されます。

 道路幅を反映した地図表現に加え、2D/3Dの切り替えにも対応。市街地図レベルでは建物形状まで描写され、主要なランドマークは立体的なCGで再現されます。

 とくに国会議事堂や東京スカイツリーといった著名な施設はCGによるリアルな表示を実現。これはトヨタの車載カーナビ譲りの機能でもあります。

交差点ごとのターンリストも表示できる

 目的地検索では音声入力が非常に便利で、「東京駅近くのマクドナルド」といった複合条件でも素早く検索できます。

 一方で、曖昧な検索かつマイナーな対象を探し出すことは不得手です。

 しかし、その対策としてモビリンクは奥の手を持っていました。

 この検索でナンバーワンは間違いなくGoogleマップ。これを超えるアプリは現時点で存在しません。

 そこで、モビリンクはGoogleマップで探し出した位置情報を転送して活用する機能を備えたのです。これによって、日本全国たどり着けない場所はないというぐらいいろんな場所を目的地に設定できるようになりました。

 これによって目的地設定の幅は大きく広がっています。ただし注意点としては、転送した結果はあくまで位置情報であって、入口情報までは反映されない点には注意が必要です。

 案内が始まると、聞き慣れたトヨタ車載ナビと同じ系統の音声でガイドが行われます。実際の肉声をPCM録音した音声が使われているため、走行中でも非常に聞き取りやすく、交差点名や車線案内も分かりやすく表示されます。

 また通過する交差点をリスト化されて表示するのも、特に不慣れな道での案内にはとても重宝します。これは一般道と高速道路のいずれでも行われ、高速道路のリストにはそこまでの通過予想時刻を表示。SA/PAではエリア内にある施設もイラスト付きで案内します。

 また、このリストをしまい込むと分岐する交差点名を最上段に大きく表示し、その途中の通過する交差点を最大2カ所まで案内するようになりました。

自車位置を間違えたときワンタッチで別の道路に切り替える機能は便利

 モビリンクも他の多くのカーナビ用アプリと同様、測位はGPSからの電波に頼っているため、架道路がある場所では並行する一般道路と区別がつかなくなることがよくあります。

 ただしモビリンクには、自車位置を間違えたときにワンタッチで並行道路へ切り替えられる補正機能が用意されています。

 その操作はとても簡単で、道路を間違えていると気付いたら、この機能のアイコンをタップするだけ。即座にその場所から別道路での案内をスタートさせます。これは憶えておくと役立つのは間違いありません。

高速道路上での分岐点案内。進むべき方向を案内するほか、並行する道路がある時はその道路と切り替えるためのアイコンも用意されている

 さらに、ディスプレイオーディオにも対応。Apple CarPlayやAndroid Autoにも対応しており、最近のアップデートではCarPlay上でもSA/PA施設をリスト表示できるようになりました。

 これにより、ディスプレイオーディオでも車載ナビに近い案内が可能になっています。

 じつはCarPlayでは、複数枚のフリップを同時表示することを制限しています。そのため、複数の施設をひとつの画面内に表示させることができず、これまでは分岐点だけを表示して案内するにとどまっていました。

 そんな中、モビリンクは最大3カ所の施設を収録したフリップを用意し、ここには通過予定時刻も表示(距離表示には非対応)。もちろん、SA/PAにある施設はアイコンで案内されます。これでようやく、ディスプレイオーディオでも車載カーナビ並みの案内が受けられるようになったというわけです。

 このほか、スケジュール管理機能も搭載されており、登録した予定から到着時刻を自動計算し、スマートフォンに通知してくれます。PCのカレンダーサービスと連携できる点も便利です。

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 登場から4年を経た現在、モビリンクは数多くの改良を重ね、後発アプリとは思えない完成度に達しました。

 モビリンクで何よりも嬉しいのは、使用中に広告が一切表示されないことです。これまで無料での提供となればその対価として広告の表示はやむを得ないと思ってきましたが、モビリンクに限ってはそれは当てはまりません。

 つまり、まさにモビリンクは“完全無料”のカーナビ用アプリなのです。今後のアップデートでどう進化していくのか、モビリンクはこれから先の展開が楽しみなカーナビ用アプリと言えるでしょう。