Windows 11でタスクバーの位置の移動機能が復活するのは結局どうなった? プレビュー版の現状を見る

Experimentalチャンネルのプレビュー版では、タスクバーの位置を変更する機能が追加されたのだが、すべてのモニターでタスクバーの位置が同じになってしまう
今年3月にMSはWindowsの「品質」への取り組みを宣言
タスクバーの上下左右の自由な移動が復活することが話題に
今年3月にMicrosoftは、「Our commitment to Windows quality(Windowsの品質に対する私たちの取り組み)」と題したブログを公開。本連載でも取り上げている(「AI傾倒に一息入れて、既存のWindowsの改良を宣言するMicrosoft タスクバーを画面の上下左右に移動可能に!?」)。
それを受けるように、4月にはWindows Insider Programのプレビュー版配布の仕組みであるチャンネル構成を変更した(「Windows Insider Programが変化 チャンネルが3つになって整理される」)。
プレビューチャンネルの変更に関しては、Windows Insider Blogで報告があった。
●We're moving to Experimental and Beta! Announcing new builds for 24 April 2026
https://blogs.windows.com/windows-insider/2026/04/24/were-moving-to-experimental-and-beta-announcing-new-builds/
また、5月に入っても、以下のように続報がブログに投稿されている。
●Windows quality update: Progress we've made since March
https://blogs.windows.com/windows-insider/2026/05/01/windows-quality-update-progress-weve-made-since-march/
●Improving Windows quality: Making Taskbar and Start more personal
https://blogs.windows.com/windows-insider/2026/05/15/improving-windows-quality-making-taskbar-and-start-more-personal/
こうした動きを見るに、3月に打ち出した「Our commitment to Windows quality」は意外に本気な活動だったようだ。ただし、MicrosoftはQualityと言うが、実際には「品質」というよりも、これまで重視してこなかった、地味だがWindowsの使い勝手を上げるような改良あるいは新機能を指しているように思われる。
従来のMicrosoftは、新機能を含むWindows Updateを「Feature Update」、バグ修正のみのものを「Quality Update」と呼んで区別していた。しかしどうも、今回の“Quality”には新機能も改良も含まれている。
上記のブログ記事「Improving Windows quality: Making Taskbar and Start more personal」が、特にわかりやすいだろう。「品質」といいながら、上下左右に変更できるタスクバーの配置(冒頭画面)やタスクバーの小さなアイコン、スタートメニューのレイアウト設定など「新機能」の話である。
また、プレビューチャンネルの変更とともに、各ビルドのリリースノートがWindows Insider Blogの記事から、「Windows Insider Program Documentation Hub」に移行した。

以前は、各プレビュービルドのリリースノートに相当するものは、「Windows Insider Blog」の記事だったが、4月に新しいチャンネル構成になってからは、Windows Insider Program Documentation Hubに移動された
そのため、Windows Insider Blogは、プレビュービルドが公開された日付単位の記事となり、このDocumentation HubのRelease Notes内へのリンクが記載されるようになった。ここは、従来のフライトハブに似たものだが、チャンネルごとに分かれており、時間経過を追ってリリースノートを見られるようになっている。

Documentation HubにあるRelease Notesには、各チャンネルのビルドごとのリリースノートが登録されていく
タスクバーは移動できるようになったものの
ドラッグで自由に位置を変更する操作は現状ではできない
現在配布されているプレビュー版Experimentalチャンネルの25H2リリースであるビルド26300.8497には、配置を変更可能なタスクバーと小さなタスクバーアイコンが組み込まれている。
また、日本語版のままだと、「設定」→「Windows Update」→「Windows Insider Program」のチャンネル表示は以前のままになっているが、言語を英語とすることで、新しいプレビューチャンネルの表記になる。

プレビュー版に英語の言語モジュールをインストールすると、設定の表示が新しいチャンネル名に切り替わる
このとき、必ずしも利用しているアカウントを英語にする必要はなく、適当に作ったローカルアカウントの言語設定を英語(米国)とするだけで、他のユーザーの表示は言語設定が日本語であっても一部英語に切り替わる。
また、Experimentalチャンネルで配布されているプレビュー版は、前記と同じページにある「機能フラグ」で新機能の有効/無効を切り替えられる。逆に言うと、ここで有効にしなければ、新機能を見られない。

Experimentalチャンネルで新機能を動作させるには、機能フラグのページで機能を有効に設定する
タスクバーの配置変更だが、残念なことに現在のものは、すべてのディスプレイで同じ位置にしか表示できない。Windows 10では、ディスプレイごとに表示位置を変更できたのだが、現在のWindows 11 Ver.25H2のプレビューでは、「設定」→「個人設定」→「タスクバー」→「タスクバーの動作」→「タスクバーの位置」でしか設定できない。これではちょっと使いにくい。今のところは、タスクバーを直接ドラッグして動かす機能も実装されていない。

タスクバーの位置は、現在のところ「設定」→「個人設定」→「タスクバー」で設定するしか方法がない
とはいえ、タスクバーをディスプレイ右側に移動させて、タスクバーボタン(俗にタスクバーアイコンと呼ばれているもの)のテキストを表示、同一アプリのアイコンでもウィンドウごとに表示(タスクバーのボタンをまとめ……をオフ)にすると、タスクバーボタンが見つけやすく、たとえばブラウザで複数ウィンドウで開いていても探しやすい。
従来のようにタスクバーが下にあるとき、タスクバーボタンにテキストをつけると、ボタンの間隔が開きすぎてボタンのアイコンの視認性が悪く、しかも多数のボタンを配置できなかったからだ。
AIのローカル推論による活用を想定したCopilot+ PC構想に振り回された感があるが、ようやく元のペースに戻ってきた感じがある。