カメラ勢は要注意! 2026年、飛行機でモバイルバッテリー2個までに? 予備電池はカウントされる?

●また変わるの? 1年で再改定の衝撃, ●モバイルバッテリーは“使えない”前提で準備を, ●ついに個数制限、“無制限時代”は終了か, ●【カメラ勢は要注目】予備電池はカウントされる?, ●スマホは空港で満タンに!が安全, ●重い充電器は逆効果? 最適解は45Wクラス, ●まだType-Aは現役、“1本足りない”が命取りに, ●機内でも意外と減っていくバッテリー, ●モバイルバッテリー頼みからの卒業を

変わったばかりの飛行機内へのモバイルバッテリーの持ち込みルールが、この春、また変わりそう。カメラの予備電池も含まれると結構つらいかも……

 2026年4月ごろから、日本の航空機内におけるモバイルバッテリーの取り扱いルールが大きく変わる見通しとなっています。そのため、最悪の場合「飛行機を降りたらスマホの充電が切れた!」という事態になりかねません。今回は、ルール変更で何がどう変わりそうなのか、そしてどう対応すべきかを解説します。

●また変わるの? 1年で再改定の衝撃

 最大の理由は、リチウムイオン電池による発煙・発火事故の急増です。旅客機でも複数の事故が起きているため、航空会社は機内へのモバイルバッテリーの持ち込みや使用についてルールを変更しました。日本も2025年7月に一度ルール変更があったばかりです。(関連記事「飛行機内バッテリー持ち込みの新ルール、確認した?」)

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モバイルバッテリーに関しての現行ルール(ANA公式サイトより)

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飛行機内で、手もとの充電もできなくなる?

 「また変わるの!?」と思うかもしれませんが、これはICAO(国際民間航空機関:民間航空の国際基準を規定する国連専門機関)が、多発する事故を踏まえて、基準見直しの議論を進めているため。3月頃に結論がでると見られていますが、ここで国際的な新ルールが確定すれば、日本もこのルールに準拠して航空法に関わる国内基準が見直されそうというわけです。

●モバイルバッテリーは“使えない”前提で準備を

 まだ確定しているわけではありませんが、新ルールでは大きく2点が現行とは変わりそうです。まずは機内での使用について。実は昨年の日本のルール変更では、他国航空会社と比較すると緩めでした。特に機内での使用に関しては「手元や確認できる場所ならOK」。一方、海外の多くの航空会社ではモバイルバッテリーの機内での使用はNGとなっています。

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機内でのモバイルバッテリー使用は禁止となった航空会社も多い(ティーウェイ航空公式サイトより)

 そのため今後機内では、モバイルバッテリーへの充電も含めて「使用」が禁止されることになりそうです。

●ついに個数制限、“無制限時代”は終了か

 もうひとつの変更点は、持ち込みの個数。100Wh以下(リチウムイオン電池では約2万7000mAh)のバッテリーに関して、これまでは個数制限がありませんでした。これが新ルールでは容量にかかわらず、「最大2個まで」に制限される見通し。

 さらに現在では160Wh(リチウムイオン電池では約4万3200mAh)まで持ち込み可能ですが、この容量制限も変わる可能性があります。実際ドイツのルフトハンザドイツ航空は1月12日にルール変更があり、100Wh~160Whのモバイルバッテリーは、航空会社の事前承認が必要となりました。

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ドイツのルフトハンザドイツ航空は今年に入ってから、100Wh~160Whのモバイルバッテリーに関して事前承認が必要に(ルフトハンザドイツ航空公式サイトより)

●【カメラ勢は要注目】予備電池はカウントされる?

 ここで問題となるのが、カメラなどの取り外し可能な小容量の予備電池。これらも含めてこの「2個」に合算されるのかどうかが注目されています。筆者の場合、取材先での撮影では、デジカメのバッテリーを1日に複数個消費することもあり、かなり重要なポイントです。

 ちなみに現行ルールでも、カメラなどの予備バッテリーを機内に持ち込む際は、端子の絶縁が必要。購入時に付属しているケースに入れておけばオーケーですが、もしケースを棄ててしまった場合は、端子にテープを貼るかジップロックなどで個別に包装しておく必要があります。

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複数個の予備バッテリーを持ち運ぶ場合、短絡(ショート)しないように個別に覆うか接点をテープで塞ぐ必要がある

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2026年2月24日現在のルール

 また「預け入れ手荷物には入れない」、「座席上の収納棚に入れない」といった基本的なルールは、引き続き適用される見込みです。

●スマホは空港で満タンに!が安全

 というわけでこのルール変更に向けて、旅のスタイルのアップデートが必要になりそう。特に飛行機に搭乗する際には、空港のラウンジやベンチなどにある充電スポットを活用して、極力スマートフォンなどのバッテリーは充電しておきたいところ。特にLCCは、機内にコンセントも充電用のUSBポートもない機材が多いため、注意が必要です。

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空港内の充電設備でこまめな充電が必須

●重い充電器は逆効果? 最適解は45Wクラス

 また充電器や充電用のケーブルも携帯必須です。最近のスマートフォンやタブレットは急速充電に対応している製品が多いので、充電器もそれに適した高出力の充電器を用意したほうがいいでしょう。

 ただし、高出力の充電器はサイズも大きく重たいため、コンセントから外れやすいことも。スマートフォンだけなら、45W程度の軽量な充電器でもじゅうぶん短時間で充電でき持ち運びやすいのでオススメ。また大型の充電器を使う場合は、海外対応の延長タップなどを使って外れないような工夫も必要です。

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充電器が大きいと持ち運びにも不便なので、小型で高出力のモノがベスト

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この手のコンセントは、大きい充電器だと自重で外れやすい

●まだType-Aは現役、“1本足りない”が命取りに

 ケーブルに関しては、両端がType-Cだけのものではなく、片側がType-Aのものも用意しておきましょう。Type-C対応製品が増えてきているものの、公共のUSB充電ポートはType-Aがまだまだ多いためです。

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Type-Aの充電ポートもまだまだ多いので、対応ケーブルは必携

 「公共のUSB充電ポートはデータの漏洩が心配」という声も聞きますが、最近のスマートフォンは設定を切り替えないとデータは流れないようにはなっているので、個人的にはあまり気にしていません。ですが気になる場合は、充電線用でデータ通信不可のUSBケーブルを用意しておけば安心です。

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iOSの場合は「信頼しない」にするとデータは流れないが、公共の充電ポートに挿したときにこの表示が出る場合は、使用しないほうが無難

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Androidは標準で「充電のみ」になり、ほかの設定にしなければデータは流れない

●機内でも意外と減っていくバッテリー

 最近は機内インターネット接続サービスが無料だったり、機内エンタメをスマートフォンやタブレットへ配信しているケースも多いため、意外と機内でもスマートフォンを使うケースが増えています。さらに、海外ではスマートフォンを使って入国カードを登録したりと、飛行機を降りてからも活用するなど、搭乗前後にスマートフォンのバッテリー管理をしておくのは、基本中の基本となりそうです。

●モバイルバッテリー頼みからの卒業を

 また飛行機に限らず、列車やバスなどでも、モバイルバッテリーの運用について飛行機と同様のルールを策定しているケースも最近見かけるようになりました。そのため、モバイルバッテリーと合わせて、軽量な充電器やUSBケーブルも持ち歩くのが、旅の新スタイルとなりそうです。

■関連サイト

  • ANA 手荷物について(お預けのお手続きや機内持ち込み、検査について)

この記事を書いた人──中山智(satoru nakayama)

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世界60ヵ国・100都市以上の滞在経験があり、海外取材の合間に世界を旅しながら記事執筆を続けるノマド系テクニカルライター。雑誌・週刊アスキーの編集記者を経て独立。IT、特に通信業界やスマートフォンなどのモバイル系のテクノロジーを中心に取材・執筆活動を続けている。

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  • 「さとる・たべる・あそぶ」(旅行・エンタメ系メイン)