「仲良くしようや」通報後も開き直る詐欺グループの恐怖 “ニセ警察詐欺”被害男性が一部始終を語る “ニセ警察官”を見破るための鉄則とは?

詐欺グループにだまされ、お金を振り込んでしまった男性。警察に通報したことを伝えると、詐欺グループがまさかの“開き直り”。被害者との通話データから驚きのやりとりが明らかになりました。

「あなたは容疑者です」の言葉にだまされ100万円被害

100万円をだましとられた青木さん(仮名) ©中京テレビ

私たちが話を聞いたのは、詐欺の被害に遭い100万円をだましとられた愛知県在住の青木さん(仮名)。きっかけは、1月、青木さんのもとにかかってきた1本の電話でした。

電話の相手は兵庫県警の警察官を名乗り、捜査の名目で現金の振り込みを指示してきたといいます。

詐欺被害に遭った 青木さん(仮名・40代):

「警察ですっていう人が座っていて警察手帳を(見せられて)、『誰にも漏らしてはいけない。あなたは今、容疑者です』と。なんだそれ?ってなって、もう絶対違うし間違いだから、こっちとしては潔白を証明したい一心で」

こうした手口は「ニセ警察詐欺」といわれ、青木さんは指定された口座に100万円を振り込んでしまったといいます。家族の指摘で詐欺に気づき、警察に被害届を提出しました。

通報した日の夕方、再び詐欺グループから電話があり、警察へ通報したことを伝えました。すると、「仲良くしようや、警察沙汰にしないで」「大丈夫やから取り下げて」と、開き直ったような態度をとってきたのです。

詐欺被害に遭った 青木さん(仮名・40代):

「LINEのやりとりで免許証の写真を送っていたので、一気にヤバいと思って。詐欺グループに対してというか、自分に対して情けない思い」

実は、詐欺グループに住所などの個人情報を送っていた青木さん。詐欺グループからは「若いもんに動いてもらう、組の名前は言えんけど」などと、暴力団の存在をほのめかす脅しの言葉が。そして、さらに金を要求してきました。

詐欺グループとの通話 ©中京テレビ

【詐欺グループとの通話データ】

詐欺グループ「1000万円以上の口座が、あんたのせいで凍結されたんやわ」

青木さん(仮名)「そんなに入っていたんですか?」

詐欺グループ「出せんくなってあんたに文句言うわけにいかんから、仲介業者もいるから金払わないといけんのだわ。1000万円引き出せたら、あんたに510万円出したる。こっちの事情もわかってくれや」

ここで青木さんの母親が電話に代わると・・・

青木さん(仮名)の母「もしもし!私、母親です」

詐欺グループ「息子さん大変なことしでかしてもうたわ」

青木さん(仮名)の母「おたくは誰?名前は?」

詐欺グループ「本人に代わって」

青木さん(仮名)の母「息子なんか涙流しているわ」

詐欺グループ「泣かないように喜びの涙に変えてあげる」

青木さん(仮名)の母「今から警察行くから、そこで一緒に話してよ」

詐欺グループ「そんなことしたら大変なことになる。お母さんね、悪いようにしないから」

その後、詐欺グループからの連絡は来なくなったといいますが、被害届の提出から1か月以上たった今も、青木さんの元に逮捕の知らせは入っていないということです。(中京テレビ「キャッチ!」2月27日放送時)

もし警察官を名乗る人物から身に覚えのない電話がかかってきたら…

警察に通報しても強気の発言を繰り返す詐欺グループ ©中京テレビ

今回、被害者と詐欺グループとの通話データでは、詐欺グループ側が開き直って、さらに金銭を要求していましたが、こうしたケースはよくあることなのでしょうか。元埼玉県警捜査一課の佐々木成三さんに話を聞きました。

元埼玉県警捜査一課 佐々木成三さん:

「凍結された口座からお金を引き出したかったんでしょうけど、やっぱり強気ですよね。今、かけ子グループは海外に拠点があることが多いので、自分は捕まらないという変な自信がある」

被害者が録音した音声データでは、暴力団の存在をちらつかせ脅すような発言もありましたが、詐欺グループに個人情報を握られてしまうと、被害を拡大させる要因にもなりえます。

自分は大丈夫だと思っていても、実際に電話がかかってくるとパニックに陥ってしまうもの。こうした詐欺に引っかからないためにはどうしたらいいのでしょうか。

元埼玉県警捜査一課 佐々木成三さん:

「手帳を見せられて名前を告げられると『この人は警察官だ』と思い込んでしまう。そこからこの手口は始まっている。警察官だと名乗る電話がかかってきたら、まずは自分でその警察署の電話番号を調べてかけ直して、その警察官が本当にいるかどうかを確認する。そこから詐欺は見破れると思う」

身に覚えのない電話であっても慌てず、まずは家族や周囲に相談して、冷静に判断することが大切です。