五感で体験するモネの世界|アーティゾン美術館「モネ ―風景への問いかけ」

五感で体験するモネの世界|アーティゾン美術館「モネ ―風景への問いかけ」
東京・アーティゾン美術館で開催中の「モネ・風景への問いかけ」。
2026年はモネ没後100年のメモリアルイヤーとあって、フランスをはじめ世界中で様々な記念行事が予定されていますが、その幕開けとなる展覧会です。
オルセー美術館所蔵作品をはじめ、名品が一堂に会する充実の内容となっています。
【撮影・掲載の許可を頂いております】

感じる — 雪があたたかく見える瞬間
開館直後の静かな空間。
奥へ進むと、雪景色の作品を集めた部屋がありました。
前日に東京に着いた時は珍しく都心は雪景色。
その冷たいはずの白い雪がモネの作品では温かみさえも感じます。
白といっても、モネの雪はやわらかそうで、ふんわりとした触れたくなるような優しい雪。

近づくと、白の中に淡い薔薇色や紫、薄い青色が混ざっているのがわかります。
少し離れると、その色が目の中で溶け合い、光そのもののように見えて
モネは「白い雪」を描いているのではない。
光の中の色を描いているのだと、体感しました。
見つめる — 光が時間を変えるとき
モネは光の中にある色を捉えた画家。
時と共に変わりゆく色の変化を描いたルーアン大聖堂の連作も展示されています。
同じ建物でありながら、差し込む光によってまるで別の存在のように見えます。
光と大気が、石壁の表情を変えていて一日の時の流れを感じました。

今回はオルセー美術館から数々の名作が来日していますが、モネの代表作の一つ《サン=ラザール駅》も展示されているのには驚きました!
これほど母国フランス以外でモネの質の高い作品を国内でまとめて観られる機会は貴重です。
浸る — 睡蓮に囲まれるひととき
二人の少女が船遊びをしている作品「ノルウェー型の舟で」に導かれるように睡蓮の作品が並んだ空間へ。
ここでは、エミールガレやドーム兄弟による花瓶の演出や展示室の構成により奥行きのある空間体験が広がっています。
モネの作品は優しい空気が流れていて心を穏やかにしてくれる気がします。
そして観る距離、角度によって表情を変える。
だからずっと観ていても飽きないし、ずっと観ていたくなる。

その奥には、アンジュ・レッチアが制作したクロード・モネへのオマージュ作品による没入体験。
ジヴェルニーの庭で撮影された睡蓮の池やモネ本人の写真、モネが影響を受けた浮世絵の展示など多方面からモネの世界を楽しめます。
またオーディオガイドがなんと無料!
自身のスマートフォンで、館内に設置されているバナーのQRコードを読み込むと可愛いイラストとともに説明動画が始まるなど、美術館初心者でも楽しみやすい工夫が♡
*館外でもお楽しみいただけます https://monet2026.artizon.museum/
モネの世界を存分に体験できる展覧会で東京まで観に来て良かったと感じました!
触れる — 日常に持ち帰るモネ
展示室を出た後は、3階のグッズ売り場へ。
スヌーピーとのコラボアイテムや千疋屋の焼き菓子セットなど、ここでしか出会えない限定グッズが並びます。
展覧会出品作品をモチーフにしたガチャ(全8種類)もあり、どれが出ても嬉しくなるラインナップ。

私が選んだのは、キャンバス地のトートバッグ。
両面に《睡蓮》があしらわれ、中には便利なポケット付き。
しっかりとした布の質感が心地よく、日常使いしやすい一品です。
さらに、フラワリコによるハンドメイドのヘアクリップと、睡蓮の色彩を思わせるスカーフも。
モネの作品は光と色がやわらかく、主張しすぎないところが魅力。
だからこそ、こうしたアイテムも自然に暮らしに溶け込みます。
ふと手に取るたびに、展示室で感じたあの空気を思い出す——触れることで続いていく、モネの世界です。
モネ展グッズ *時期により一部商品、売り切れの場合があります。
味わう — モネの世界観をひと皿に
展覧会後は1階にあるミュージアムカフェへ
「クロード・モネ ―風景への問いかけ」展覧会期間中は、モネの作品からインスピレーションを受けた特別メニューも登場しています。
水や光を思わせる繊細な色合いの料理やドリンクが用意され、鑑賞体験は展示室の外へと続いていくよう。
コースのドリンクは、追加料金で「ボタニカルフィズ ― 光差す庭 ―」を選ぶこともできます。
ローズマリーやタイムなどのハーブに、ブルーベリーや赤スグリを合わせた一杯で、炭酸水を注ぐと菊の花びらが揺れ、まるで庭の風景を眺めているかのよう。
下層にはハーブティーのゼリーやエルダーフラワーシロップなどが重なり、混ぜるたびに味わいが変化するところも印象的です。
このドリンクは、《ジヴェルニーのモネの庭》(1900年/オルセー美術館蔵)から着想を得て生まれたものだそう♡

また、メイン料理として選べる「サーモンのレアカツレツ仕立て サフランのバターソース」もモネ展限定メニュー。
ビーツや紫カリフラワーのソース、サフランの香りが重なり、色彩の美しさが目を引きます。
《ロンドン国会議事堂、霧の中に差す陽光》(1904年/オルセー美術館蔵)をイメージしているという一皿は、やわらかなサーモンの食感と、パリッとした紫色のじゃがいもチップのアクセントが心地よく、最後まで丁寧に作られていることが伝わってきます。
作品を観たあとの余韻を、そのまま味覚でも楽しめる時間でした。
観るだけではなく、包まれ、浸り、体に残る。
光の余韻が静かに続いていくー五感で味わうモネの世界です♡
ミュージアムカフェ
アーティゾン美術館
展覧会名
モネ没後100年 クロード・モネ —風景への問いかけ
会期
2026年2月7日[土] - 5月24日[日]
開館時間
10:00–18:00(3月20日を除く金曜日、5月2日[土]、9日[土]、16日[土]、23日[土]は 20:00まで)*入館は閉館の30分前まで
休館日
3月16日[月]、4月13日[月]、5月11日[月]
URL:https://www.artizon.museum/exhibition/detail/47
※記事に掲載した内容は公開日時点の情報です。変更される場合がありますので、HP等で最新情報の確認をしてください