確率30%以下「ジャングリアの気球」乗った感想

 整理券は54組待ち…「先着順は勘弁してほしい」の声も , 気球が飛ぶ確率は…? ,  高度1000メートル!?の恐怖体験 , トルコの気球はスリリングな構造,  価格差は約3倍。ギャンブルをするか、それとも手堅く攻めるか…… , ジャングリアの気球は本当に「乗る価値」があるのか

確率30%「ジャングリアの気球」運よく乗れた筆者の感想(写真:筆者撮影)

私がジャングリア沖縄の気球に乗ったのは、2025年12月、土曜日の14時過ぎだ。

【写真を見る】ジャングリアの気球内は撮影禁止のため、筆者がトルコで見た気球からの絶景を紹介

ジャングリアの気球(正式名称は「ホライゾン バルーン」)は、当日配布される番号整理券による“先着順”となっている。整理券は気球乗り場付近で配布されるため、気球に乗ってみたい来場者は開園と同時に急ぎ足で(人によっては駆け足で)、整理券の配布場所を目指さなければならない。

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筆者は9時30分からパーク入り口の列に並び、10時開園と同時に整理券の配布場所へ向かった(写真:筆者撮影)

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我先にと、整理券の配布場所を目指す来場者たち(写真:筆者撮影)

整理券は54組待ち…「先着順は勘弁してほしい」の声も

整理券は紙ではなく、スマホでQRコードを読み込みタイプの“デジタル整理券”。私が手に入れた整理券は、54組待ちだった。手続きを済ませた後はジャングリアを楽しんでいると、14時頃に登録したメールアドレスに「(気球の)お席がご用意出来そうです」と書かれたメールが届いた。

ネットやSNSで「他のアトラクションは追加料金を払えば確実に乗れるのに、気球だけ先着順とか勘弁してほしい」「悪天候のため終日運休だった」「楽しみにしていた気球には乗れませんでした」といった声が目立つ、ジャングリアの気球……。

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どうやら「来場客の少なさ」は、気球に乗るうえではプラスに働きそうだ(写真:筆者撮影)

運よく私は乗ることができたわけだが、実は気球自体に乗るのは、今回で人生2回目。私は2024年2月、中東のトルコへ1人旅した際、現地の気球ツアーに参加→「これ完全に罰ゲームじゃん」「早く終わってくれ……」といったネガティブな感想を抱いたことがある。

なぜ私はトルコでこのように思ったのか。ジャングリア沖縄ではどのような感情を抱いたのか⋯⋯。本稿ではジャングリアの気球とトルコの気球、その“違い”について紹介しながら、国内外で“気球の乗り比べ”をした私の「正直な感想」についてお伝えしたい。

なお、乗り比べといっても、トルコのは「街全体が気球ツアーを売りにした観光地」であるのに対し、ジャングリアはテーマパーク内の一コンテンツとして気球体験も用意しているという位置づけ。なのでまったくもって単純比較はできないのだが、あくまでも私の体験内での比較をお伝えするものとする。気球に興味のある方の参考になれば幸いだ。

気球が飛ぶ確率は…?

まずは「飛ぶ確率」の違いについて説明しよう。私がジャングリアの現地スタッフに話を聞いたところ、「7月25日にオープンしてから、(筆者が訪れた12月上旬頃まで)気球が飛んだ回数はぜんぶで40日くらい」と教えてくれた。つまり、ジャングリアの気球が飛ぶ確率は約30%くらいである。

そして、「1組あたり8~10人くらいを乗せて飛ばす」「この日は開園から約4時間経過で24組くらい飛んでいる」と続けて教えてくれた。

開園時間は10時、閉演時間は17時あるいは19時頃。気球は一機であるため、おそらく1日で捌ける人数は350~550人前後。体験時間は約10分という計算になるが……。飛ぶ確率が約30%、さらに飛んだとしても前述した通り気球は“早い者勝ち”のため、乗れる確率はさらに低くなることが予想される。

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ジャングリアの気球はこんな感じ(写真:筆者撮影)

これに対してトルコのカッパドキア気球体験は海外サイト『バルーンスキャナー』によると、同地で2025年に気球が飛んだ確率は65%(計237日)。キャンセル率は35%(計128日)。気球は“先着順”ではなく“事前予約”が基本で、私自身、フライトの約1カ月に予約を行っている。同地では100機近くの気球が飛ぶこともあり、予約が埋まっていて乗れないケースはそこまで多くなさそうだ。

トルコの気球のフライト成功率は、季節によって大きく変動する。具体的には、6~10月は平均約80%以上。11~4月は平均約50%前後(昨年8月の確率は、なんと93%だった!)。気球に乗って空を飛んでいる時間は、私が参加したツアーでは50~60分くらいあっただろうか。

なお、気球はロマンあふれる体験である一方、事故が起きるリスクもゼロではないアクティビティだ。だからこそ各国で安全基準は年々厳格化されており、運行中止の判断が下されるのは安全最優先の結果でもある。来場者としては残念に感じる場面もあるだろうが、その判断こそが運営側の責任ある姿勢の表れだと言える。

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トルコの気球はこんな感じ。気球が明るく輝いてるのは、操縦用の“炎”が燃えているから(写真:筆者撮影)

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で、でかい⋯⋯(写真:筆者撮影)

余談だが、トルコでの気球体験のスケジュールは日の出前(外は真っ暗)の朝6時前頃、小型バスが各ホテルまで迎えに来てくれる。その後、参加者全員で朝食ビュッフェを食べる。再びバスに乗って5分ほど移動。見晴らしのいい広場に到着後、気球の“カゴ”に乗り込み、浮上。生まれたての小鹿のようにガタガタと足を震わせながら地上に戻った後、用意されていたノンアルコールドリンクで乾杯。ホテルに戻って爆睡した。

高度1000メートル!?の恐怖体験

ジャングリア公式資料によると、ジャングリアの気球の高さは標高200メートル以上。上空では“やんばるの森”や“海の絶景”を一望できるそうだが⋯⋯。この点に関して、私は「完全にその通り」「気球からの景色は最高に素晴らしかった」と自信を持ってお伝えしたい。

ではトルコの気球はどれくらいまで上昇するかというと、私の壊滅的なリスニング力が正しければ、熱気球を操縦するパイロットは「Now 500 meters」「Now 700 meters」とアナウンスした後、最終的に「Now 1000 meters!!(1000メートル)」と発言。東京スカイツリー(634メートル)より高い、それはそれは恐ろしい高度まで上昇した。

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(写真:ジャングリア公式サイトより)

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トルコで筆者が乗った気球は、どの気球よりも高く上昇してしまった(写真:筆者撮影)

トルコの気球では日本人学生5人組と一緒だった。彼らは「お前たちと一緒にこの景色を見たこと、俺、絶対忘れないから」「社会人になってもまたみんなで旅行しようぜ」と青春を謳歌していたが……。その内の1名は「ごめん。ちょっと俺、今は無理」と発言。できるだけ外の絶景、という名の恐怖体験から逃げるように、カゴの床にしゃがみこんでいた。

かく言う私自身、「Now 500 meters」の400メート以上前から、「もういい、もう上がらなくていい」「頼むから早くこの気球ツアー終わってくれ」と本気で願っていた。気球に乗っている時間の70~80%くらいは、カゴの中心部の床にしゃがみ込んで“やり過ごした”だろうか。

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悲壮感がにじみ出ている筆者の背中(写真:筆者撮影)

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この炎を使って気球の操縦をする(写真:筆者撮影)

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身長が高い人からすると、気球のカゴの高さはオヘソの上くらいだろうか(写真:筆者撮影)

トルコの気球はスリリングな構造

違いは他にもある。ジャングリアの気球には全体を覆うように“金網”が付いているが、トルコの気球にはこれがない。さらに“カゴ”の高さは、身長167センチの私の胸くらいまでしかなく、よく言えば開放感があり、悪く言えばスリリングな構造となっている。

ジャングリアの気球は“ワイヤー”が地面から伸びていて、まるで正月の空に舞う“凧揚げ”のような構造になっている。地上に戻る際は、このワイヤーを機械で巻いて下降する。けれどトルコの気球にはワイヤーがない。“火力”を調整しながら操縦するため、どこまでも飛んで行ってしまいそうだったことも、私の中の恐怖心をより増幅させた。

トルコの気球でよかった点を挙げるのなら、ジャングリアと異なり、スマホの持ち込みがOKだったこと。火力を使って上昇するため、意外とカゴの中は温かかったことくらいだろうか。個人的にはジャングリアの気球も少しだけ怖かったのだけど、景色をじっくり楽しめたのは、高度が低くて安心感のあるジャングリアのほうだった。

価格差は約3倍。ギャンブルをするか、それとも手堅く攻めるか……

ジャングリアへのアクセスは、正直あまりいいとは言えない。県外からは飛行機で沖縄まで移動する必要があるし、那覇空港からも80キロほど離れた場所にある。沖縄は電車網が発達していないため、ジャングリアへ行くためには片道1時間半~2時間ほど、車かバスで移動しなければならない。

当たり前だが、お金もけっこう飛んでいく。空港とパーク間を移動する、直通バスの往復料金は5000円。気球に乗るため(パークに入場するため)の1Dayチケットが6930円。私の場合、ここに神戸空港と那覇空港の往復航空券3万2260円。1泊分のホテル代6720円。スパ ジャングリアのチケット代2790円。現地での食事代などが加わり、総額で6万円を超える出費となった。

ではトルコ旅行はどうだったかというと、私が予約した航空券は直行便(関空から約12時間で到着する)ではなく、中国の北京で乗り継ぎをする必要があった。空港での待機時間等を含めると、日本~トルコ(イスタンブール)への移動は片道約17時間。トルコ国内の移動(イスタンブールから、気球が発着するカッパドキアに移動するため、電車と飛行機とバスに乗る必要があった)が片道約3時間。計20時間ほどかかる“タイパ最悪プラン”だったが……。

関空とトルコの往復航空券は(諸税込みで)6万2491円。カッパドキアまでの移動費往復は2万円くらい。気球ツアー参加料金は1万4241円。5泊分のホテル代が約3万8500円。現地費用は観光代を含め4万~5万円くらい使った。旅費の総額は約18万円。決して安くはない金額だが、一生忘れられない思い出作りができたことを考えると、コスパは抜群によかったと思っている。

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気球ツアーに参加した翌日、ホテルの屋上から撮影(写真:筆者撮影)

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気球が飛ぶ街、トルコのカッパドキアはこんな感じ。世界遺産の奇岩地帯は、死ぬまでに一度は訪れてみる価値がある(写真:筆者撮影)

ジャングリア沖縄旅行とトルコ旅行、その価格差は約3倍。これを安いと見るか、それとも高いと見るか……。私個人としては、もしも気球に乗ることを一番の目的にするのなら、ジャングリア沖縄で一か八かの「ギャンブル」をするよりも、夏季シーズンのトルコで「手堅く挑戦」するほうが、経済的にも精神的にも負担は少ないような気がしている。

ちなみに気球体験をしないプランであれば、予算10万~12万円くらいで、2泊4日あるいは3泊5日の「トルコ旅行」を実現することは可能だ。日本人からするとトルコは数少ない「円高」の国であり、ご飯もめちゃくちゃ美味しい。旅行先として全力でオススメしたい。

ジャングリアの気球は本当に「乗る価値」があるのか

お伝えした通り、ジャングリアの気球が飛ぶ確率は約30%。乗れた人は「かなりラッキー」といった運ゲー要素の強い乗り物であり、ここに先着順という体育会系な競争が加わる。気球を楽しみにしてジャングリアを訪れるのは、正直に申し上げて「かなりリスキー」だと私は思う。

「ジャングリアの気球は本当に乗る価値があるのか」と聞かれたら、私は迷いなく「ある」と答える。繰り返しになるが、気球からの景色は文句なしで素晴らしかった。その一方で、私が自分のお金でジャングリア沖縄に“リピート”することは、おそらくもうないだろう。

私個人としては、沖縄北部の“青い空”に近づくお金と時間があるのなら、沖縄南部で“青い海”に近づく体験がしたい。気球体験は、正直もうお腹いっぱい⋯⋯。私は意気地がない男なので、「カラスが飛んできて気球に穴が空いたらどうしよう」といった不安に襲われる体験は、もうコリゴリなのだ。