春の園遊会、承子さまは「日本で指折りのマスター」と専門家が絶賛の魅力は? 久子さまと対照的な装いなのになぜか合う 職人技が光る母娘コーデ

 4月17日、天皇、皇后両陛下が主催する2026年春の園遊会が、東京・赤坂御苑で開かれた。高円宮妃久子さまと承子さまは、職人技を感じる特別感のあるセットアップと帽子を披露した。

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 2026年春の園遊会に出席した高円宮妃久子さまと長女の承子さまの個性を放つ装いに視線が集まった。

 お二人は、ピンクとブルーという対照的な色合いでありながら、ディテールには共通点があり、不思議と調和する装いが印象的だった。

 ファッションジャーナリストの宮田理江さんによると、承子さまは新緑の中に風を吹かせるような「エアリーさ」があり、久子さまは招待者を明るくさせる「アート」のような存在感があった。

「遊び心がいっぱい」だったお二人の装いを、宮田さんが解説する。

■承子さまの装いの「名脇役」は?

 この日、承子さまには新鮮なムードがあった。

 花柄モチーフを全体にあしらった、淡いブルー系のスカートスーツは、刺繍(ししゅう)のような立体感のあるジャカード生地。優美な風情がある。

 宮田さんは「さすが皇室」たる仕立てだったと絶賛する。

「ジャケットの襟は、二重に見える凝った仕立て。花柄には銀色のまばゆい糸が用いられて気品を加えています。細部に至るまで職人技が注ぎ込まれています」(宮田さん、以下同)

 花柄のジャカード生地に主役級の存在があるが、名脇役となったのは「レース」だ。襟元や袖口にも刺繍が施され、パンプスにもレースが取り入れられている。白い帽子にはオーガンディレースのような装飾が施されていた。

「涼やかで軽やかなムードを演出しています。屋外の園遊会にふさわしいエアリーなたたずまいです」

 これから26、27年秋冬のファッション界では「クラシカルエレガンス」がキーワード。クラシックでありながら、優雅さのあるスタイルだ。

「まさに今回は、エレガンスとクールさを兼ね備えた色選びでした」

 淡いブルーと白系のレースの組み合わせが、装い全体にやわらかな空気感を添えた。ジャカード生地に、レースのやわらかさを重ねることで、かっちりしすぎず親しみやすい華やぎが生まれた。新緑の風を感じさせるような、軽やかな装いになった。

■承子さまは「日本で指折りのヘッドドレスマスター」

 承子さまの帽子は「装いのムードメーカーのようだった」と宮田さん。広めのつばと低めのクラウン(中央の高くなった部分)が特徴的で、花のモチーフがセットアップとも調和していた。

 つばの広い帽子をまとい、ヒロインのような華やぎを漂わせる。昨年の秋の園遊会でも、広めのつばにピンクの飾りが目を引いた。

「帽子は承子さまの装いを引き立てる絶好の名脇役です。承子さまのくっきりした目鼻立ちが一段と印象的に映ります。立体的なモチーフは視線を引き上げる効果があり、見た目の印象を縦長で伸びやかに印象づけます」

 帽子に限らず、髪飾りを含めたヘッドドレスの着こなしは、プロの目から見ても目を見張るものがあるという。

「存在感のあるヘッドドレスを使いこなす日本人女性がめずらしいなかで、承子さまは日本で指折りの『ヘッドドレスマスター』だと思います。リボンやコサージュなど、立体的なモチーフをあしらった帽子を上手に使いこなしておいでです。式典に応じてデコラティブな帽子も使い分けていらっしゃいます」

■久子さま「ピンクのお手本」

 久子さまは、薄いピンクを基調にしたスカートスーツを着用した。

「大人がピンクをまとう際の『お手本』ともいえるルックに仕上がっています」

 スーツと帽子は、花柄があしらわれたピンクのジャカード生地を使って、統一感を出した。

 一方、ピンポイントでメリハリを利かせた。ジャケットの襟や袖口、ポケット、ボタンにアズキ色を配して、濃淡のコントラストが生まれた。クラッチバッグとパンプスも同じアズキ色を選び、響き合わせた。

 さらに、襟の縁にはチェーン状の刺繍トリミングを施し、さりげない動きを生んでいる。パールのチョーカーが首元に品格を添え、帽子の飾りがコサージュ風の華やかさを加えた。

 ピンクの帽子は、久子さまらしさが詰め込まれている。

「デコレーションケーキにも通じるような、ドラマ性を帯びた帽子です。アートオブジェのようでもあり、久子さまの周りがパッと明るくなる感じです。ポジティブなお人柄にもなじみそうです」

 帽子のつばの端は、輪っかがぐるりと囲んでいる。

「全体に曲線が多いので、会う人の気持ちをなごませるでしょう。初めて皇室行事に臨む園遊会出席者へのお気遣いもうかがえます」

 お二人はピンクとブルーの正反対の装いのように見えるが、実は「母娘リンクコーデ」だったと宮田さんは言う。

「ペアルックのような分かりやすい一致ではなく、皇室らしい控えめのつながり感がありました。お二人のリンクコーディネートは淡いカラートーンが大きな共通点です。レース、刺繍、ジャカード生地、トリミングなどの繊細なディテールの取り入れ方が目立ちすぎない穏やかなリンクコーデに導いています。お二人とも繊細なディテールが皇室ならではの特別感をかもしています」

 プリンセスならではの高貴な母娘コーデだった。

(AERA編集部・井上有紀子)

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