「Legion Pro 7i Gen 10」レビュー。Core Ultra 9 × RTX 5080搭載の16インチゲーミングノート

レノボ・ジャパンのゲーミングブランド「Legion」から、16型のゲーミングノートPC「Legion Pro 7i Gen 10(16IAX10H)」が登場しました。本記事でレビューするのは、直販価格597,740円のハイエンド構成で、CPUにIntel Core Ultra 9 275HX、グラフィックスにNVIDIA GeForce RTX 5080 Laptop GPUを搭載したモデルです。

ゲーミングPCらしくガッシリした無骨なデザイン, 使い勝手を向上させるプリインソフト, Legion Pro 7i Gen 10の性能をベンチマークテストでチェック, 高負荷時の挙動をチェック, 強力な性能と快適な使い勝手を両立したゲーミングノート

「Legion Pro 7i Gen 10(16IAX10H)」レビュー。Core Ultra 9 × RTX 5080搭載の16インチゲーミングノート

ゲーミングPCらしくガッシリした無骨なデザイン

サンドブラスト加工が施されたアルミ製の筐体は、クールな「エクリプスブラック」で仕上げられており、天板には大きなLegionロゴが輝きます。

本体サイズは幅364mm×奥行き275.9mm×高さ21.9~26.6mm。特徴的な排気口をリア側に備えているため、奥行きはやや大きめです。重量は約2.72kgあり、持ち運びにはなかなかの覚悟が必要かもしれません。

Legion Pro 7i Gen 10は、ベイパーチャンバー構造を中心とした高効率な冷却システム「ColdFront: Vapor」を搭載しています。一般的なヒートパイプよりも熱伝導性に優れるベイパーチャンバーがCPUやGPUの熱をすばやく拡散し、安定したパフォーマンスを実現するとのこと。

さらに、VRAMや電源回路など他の熱源も効率よく冷やすハイブリッドヒートパイプ構造を組み合わせ、全体的な放熱性能を強化。底面・背面・側面を活用した最適化された吸排気設計により、熱のこもりを防ぎつつパームレスト周辺の快適さも保っています。

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サンドブラスト加工を施したアルミ製筐体

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天板にはLegionロゴ。もちろん光ります

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特徴的なリア排気口

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底面には吸気口があります。トリプルファン+ベイパーチャンバー+密閉型ハイパーチャンバーにより冷却性能を高めています

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両サイドに吸気口はなく、入出力ポートが並んでいるだけです

ディスプレイには16型のOLEDパネルを採用。解像度はWQXGA(2560×1600ドット)、リフレッシュレートは240Hz、応答速度は0.5msと、ゲーミング用途においても最上級のスペックです。

色域はDCI-P3を100%カバーし、HDR表示はVESA TrueBlack 1000の認証を取得。美麗なグラフィックのゲームはもちろん、映画や配信動画など映像コンテンツの視聴にも適しています。

表面仕上げはグレア(光沢)仕様のため、明るい場所や黒ベースの画面では映り込みが気になる場面もありますが、全体として映像の美しさが際立つ魅力的なディスプレイです。

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16型、WQXGA(2560×1600ドット)、リフレッシュレート240Hz、応答速度0.5ms、100% DCI-P3、最大輝度500nitsの有機ELディスプレイを搭載

キーボードはテンキー付きのフルサイズレイアウトで、JIS配列を採用。ただし、US配列と共通の筐体にJIS配列を収めている関係で、特にエンターキー周辺がやや窮屈に感じられました。テンキーが右側に迫っているため、エンターキーが小さくなり、慣れるまでは誤入力が増える可能性があります。

電源ボタンはキーボード上部に独立して配置されており、タイピング中やゲーム中に誤って押してしまう心配はありません。

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フルサイズレイアウトのJIS配列。US配列ボディをベースにしているためエンターキー周りがやや窮屈

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バックライトはLegionSpaceによる輝度調整とライティング制御が可能

ポート類も充実しています。左側には電源コネクタ、HDMI、USB PDおよびDisplayPort Alt Modeに対応したUSB-C(USB 10Gbps)、Thunderbolt 4、USB-A(USB 10Gbps)を装備。右側には2.5GbE対応の有線LANポート、電子式プライバシーシャッター、USB-A(USB 5Gbps)×2、3.5mmコンボジャックが配置されています。

フルサイズのHDMIや有線LANポートが搭載されている点は、据え置き前提で使うゲーマーやクリエイターにとっても嬉しい仕様ですね。

500万画素のWebカメラを内蔵しており、オンライン会議や配信でも十分な画質が確保されています。

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左側面に電源コネクタ、HDMI、USB PDおよびDisplayPort Alt Modeに対応したUSB-C(USB 10Gbps)、Thunderbolt 4、USB-A(USB 10Gbps)

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右側面に2.5GbE対応の有線LANポート、電子式プライバシーシャッター、USB-A(USB 5Gbps)×2、3.5mmコンボジャック

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5MPのWebカメラを内蔵

付属のACアダプターは最大出力400Wの大容量タイプで、ケーブルを含めた重量は1.2kgを超えます。携帯性を考えるとやや不向きですが、本体は最大140WのUSB PD充電にも対応しており、軽めの作業であればPD対応アダプターを使うことで荷物を軽量化できます。とはいえ、本体だけでも約2.72kgあるため、外に持ち出すにはそれなりの気合が必要になりそう。

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最大400W出力のACアダプターは持ち運びを躊躇する程度に大きくて重い

使い勝手を向上させるプリインソフト

本機には、システム全体の管理を担う「Lenovo Vantage」と、ゲーミングに特化した機能を集約した「LegionSpace」の2種類のソフトウェアがプリインストールされています。どちらもLenovo製PCに欠かせないユーティリティで、両方を使いこなすことでこのマシンのポテンシャルを最大限に引き出すことができます。

まずLenovo Vantageは、PCの健全な運用を支える総合管理ツールです。ドライバやBIOSのアップデートをワンクリックで確認・適用できるだけでなく、ハードウェアの状態確認、保証情報の表示、バッテリーの寿命を延ばすための充電上限設定(バッテリー保護モード)など、日常的なメンテナンスを効率化する機能が揃っています。

特に、据え置き利用が多いゲーミングノートにおいては、バッテリーを常時満充電にせず、最大80%などに制限しておくことでバッテリーの劣化を抑える運用が可能で、これはLenovo Vantageならではの利点です。インターフェースもシンプルで、PCに詳しくない人でも安心して使える設計になっています。

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Lenovo Vantageでメンテナンスや便利機能の利用が可能

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バッテリー寿命を延ばす保全モード

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レノボから配信されるドライバーやBIOSのアップデートを行うことができます

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PCの不調をチェックする機能も搭載

LegionSpaceでは、CPUやGPUの動作モード(静音/バランス/パフォーマンス/カスタム)の切り替えに加えて、「GPU動作モード」としてdGPU(外部GPU)出力を優先するか、内蔵GPUを使用するかの設定も行えます。これはいわゆるMUXスイッチに相当する機能で、用途に応じてパフォーマンスと省電力のバランスを選べる仕組みです。高度な設定を一つひとつ手動で詰めていくというより、あらかじめ用意されたモードを切り替えて使い分けるスタイルで、誰でも扱いやすい設計になっています。

また、インストール済みのゲームをライブラリ形式で一覧表示できる「ゲームハブ」も備えており、複数のゲームタイトルをまとめて管理しやすくなっています。

特筆すべきは、AI Engine+による自動最適化機能です。アプリの利用状況や操作パターンをもとに、CPUやGPUの動作モードを機械学習ベースで自動調整してくれるため、ゲーム中は性能重視、作業中は静音・省電力といった賢い切り替えが可能です。細かな設定を意識しなくても、常に快適なパフォーマンスが得られるのは大きな魅力です。

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PCのパフォーマンスの制御などは「LegionSpace」で行います

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様々なプラットフォームのゲームを一元管理できるライブラリ

Lenovo Vantageは安定したPC運用を支える基本ツール、Legion Spaceはゲーム向けのパフォーマンス調整を担う専用アプリとして、それぞれ役割が分かれています。この2つを使い分けることで、日常の使いやすさとゲーミング時の性能の両方をしっかりカバー。初心者にも扱いやすく、上級者でも満足できるバランスの取れた環境が整っています。

Legion Pro 7i Gen 10の性能をベンチマークテストでチェック

ベンチマークソフトを使ってLOQ 15IRX9の性能をチェックしていきましょう。今回レノボから貸与を受けたサンプルの構成は以下の通りです。

  • OS:Windows 11 Home
  • CPU:Intel Core Ultra 9 275HX (24コア/ 24スレッド、最大5.4GHz)
  • GPU:NVIDIA GeForce RTX 5080 Laptop
  • メモリ:32GB DDR5 6400MT/s
  • ストレージ:1TB PCIe 4.0x4 SSD
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CPU-Z

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GPU-Z

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CINEBENCH R23、CINEBENCH 2024の結果

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PCMark 10の結果

Cinebenchではマルチ/シングルともに非常に高いスコアを記録し、PCMark 10でも13,000点を超える結果となりました。Core Ultra 9 275HXの24コア(8P+16E)構成を活かしたマルチタスク性能は高く、動画編集や3DCG、開発環境などのクリエイティブ用途でもしっかり応えてくれる余力を感じます。オフィス系の処理やブラウジングなどの軽作業においては完全にオーバースペックといえるレベルで、CPU性能に関しては不満を抱くことはほぼないでしょう。

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3DMarkの結果

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FF14ベンチマークの計測結果

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FF15ベンチマークの計測結果

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モンスターハンターワイルズベンチマークの計測結果

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Cyberpunk 2077のベンチマーク結果

3DMarkではTime SpyやSpeed Wayでハイエンドらしいスコアを叩き出し、実ゲーム系のベンチマークでも、FF14・FF15・モンハンワイルズ・Cyberpunk 2077といった幅広いジャンルのタイトルで高い快適性を示しました。

RTX 5080 Laptop GPUはデスクトップ向けの上位モデルにも迫るパフォーマンスを持ち、レイトレーシング対応の重量級ゲームでもWQXGA解像度・高画質設定で十分プレイ可能な実力を持っています。DLSSなどの機能を併用すれば、描画品質を維持したままフレームレートの底上げも期待でき、最新タイトルへの対応力という点でも安心です。

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CrystalDiskInfo

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CrystalDiskMarkの結果

ストレージには、PCIe 4.0接続の1TB SSDを搭載。読み込み6,605MB/s、書き込み5,843MB/sという高速な転送速度により、ゲームのロード時間短縮はもちろん、動画編集などの重めの作業もスムーズにこなせます。

高負荷時の挙動をチェック

3DMarkの「Speed Way Stress Test」を用いて、高負荷時の動作を検証しました。

テスト中、GPUクロックは平均約2337MHzで安定しており、最大温度はHotspotでも75.8℃に抑えられていました。冷却がしっかり機能しているため、パフォーマンスの落ち込みやサーマルスロットリングは見られません。

ファンの動作音はアイドル時の34.7dBに比べて明確に大きくなりますが、計測値は49.7dBとノートPCとしては標準的な範囲に収まっており、ヘッドセットを使えばほとんど気にならないレベルです。

消費電力はアイドル時が約43.2Wに対し、Stress Test中は最大で181Wまで上昇。ピーク性能を発揮している状態でも、電力設計の枠内で安定動作している印象です。

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ストレステスト実行中のGPUクロックとGPU温度の推移

サーモグラフィーカメラで本体表面を確認したところ、キーボード中央付近では最大44.7℃を記録。パームレストは30℃以下に保たれており、手を置いていても熱さは感じませんでした。ただし、WASDキー周辺にはほんのりと熱が伝わっており、長時間のプレイでは気になる場面もあります。とはいえ、排気周りを除けば全体的に熱の影響は抑えられており、不快さを覚えるほどではありません。

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サーモグラフィによる本体表面温度の測定結果

強力な性能と快適な使い勝手を両立したゲーミングノート

Legion Pro 7i Gen 10は、Core Ultra 9 275HXとRTX 5080 Laptop GPUによる圧倒的な性能を備えながら、AIによる自動最適化やMUXスイッチ、ベイパーチャンバー冷却など、快適な使い勝手や制御性にも妥協がありません。

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強力な性能と快適な使い勝手を両立したゲーミングノート

持ち運びには多少の覚悟が必要な重量ですが、その代わりに得られるのはデスクトップ級のパフォーマンスをノートで自在に使える安心感。ゲームにもクリエイティブにも全方位で応えてくれる完成度の高い一台です。