日本とフランスでこんなに違う「洗濯事情」。週1回の洗濯に高温洗い、パリで外干ししない理由も
毎日の洗濯。干して畳んでしまう、という一連の作業を負担に感じる人も多いのでは? 「フランス人は洗濯を毎日しなくて、いかにラクするかを合理的に考えています」と語るのは、フランス文化研究者であり、フランス人の夫と暮らすペレ信子さん(50代)。今回、フランス流の洗濯のやり方、また、日本で暮らすペレさん夫婦の洗濯の仕方について、詳しく教えてもらいました。

フランスの洗濯の常識とは?
【写真】60℃の高温で洗うフランスの洗濯機
フランスでは基本的に洗濯は「週1回」

フランスの家庭では、洗濯は週1回というのが一般的。週末に集中してやることが主流です。ただ、パリのように居住空間が狭い場所では、もっと頻繁にすることもあります。
ご想像のとおり、週1回だとたくさんの洗濯物がたまります。家族が多ければ大量になるので、洗濯日には何回も洗濯機を回すことになります。
洗濯物をためておくときのコツは、洗い方コースによって洗濯カゴをわけておくこと。一般的に大きくわけて、洗濯機には「白・コットン・麻」というコースと、「色柄・化繊」というコースがあります。
フランスの洗濯機で気をつけなければならないのは、「白・コットン・麻」のコースを選ぶと、水温が60℃くらいで、かなり高温なこと。
以前は、フランスの洗濯機では、よくコットンは90℃で洗われていました。これはシミ抜きや殺菌、白さを保つのに有効だったといわれます。
今は、繊維の劣化を防ぎ、エネルギー節約のため、水温は60℃に下がったと聞きます。「色柄・化繊」コースだと、30〜40℃で洗うものが多いようです。
美しいパリ。だから外干しはできない

フランスは、街の景観を美しく保つための法律があります。そのため、パリでは洗濯物の外干し禁止の物件や、エアコンの室外機を見える場所に設置しないといったルールも。
近年、フランスでも夏の猛暑が問題になっていますが、フランスの一般家庭にあまりエアコンがないのは、経済的な理由というよりも美しい街並みを邪魔する室外機を、建物の正面の見える場所に設置できないからだと思います。
同じ理由で、洗濯物を外干ししている光景がパリの中心では見られません。週末に大量に洗った洗濯物は乾燥機にかけて乾かしたり、室内に干す人はバスルームなどに干しているそうです。
もちろん、地方で大きな庭のある家などでは外干しをしているところもあります。
50代夫婦ふたり暮らしの洗濯は「週2回」がちょうどいい

日本とフランスでこんなに違う「洗濯事情」。週1回の洗濯に高温洗い、パリで外干ししない理由も
フランス人の夫と日本に住む私は、そんなフランスのやり方を取り入れたハイブリッドな洗濯をしています。
フランス人は、毎日少しずつ洗濯するよりもまとめてした方が日々の家事の負担を軽くできると考えますが、湿度が高い日本では、1週間洗濯物をためるのは現実的でないので、週2回洗濯しています。
一応、白い物と色柄物をわけています。基本的に低い水温で洗濯する日本では大丈夫なはずですが、それでも白い服に色移りしてガッカリすることはあります。なので、白い物と、濃い色や色柄物の比較的新しい服にわけて洗濯しています。夫婦2人なので、この方法で十分です。
●狭い室内向き!フランス流シーツの干し方
フランスで学んだシーツの狭い室内での干し方を紹介します。
シーツを干すときに縦長に場所に応じて、1回ないし2回折ります。細長になったシーツを干したら、時折、表と裏を返しながら乾かします。
乾いたときはすでに細長くなっているので、必要ならその状態でアイロンを表裏かけてサッパリさせ(アイロンをかけなくてもOK)、長さを8分の1くらいに畳むと、そのままピシッとした正方形になってクローゼットにしまえます。
以上、フランスの洗濯事情を紹介しました。フランスでは、少しだけ着て、すぐに脱いだ服を洗濯カゴに入れる、ということはあまりなく、洗濯の量や回数を減らすように節約している人が多いと感じます。
洗濯のしすぎで生地を傷めることもありますし、おおらかに考えて、日々の暮らしがラクになる方を選ぶのがフランス流、といえます。