ディズニー旅行、お金をかけずに楽しめるか試してみた

フロリダ州オーランド近郊のウォルト・ディズニー・ワールドにあるシンデレラ城

マジックキングダムで倹約しながら過ごす1日は、どれほどマジカルな(魔法のような)体験になるのだろうか。

筆者は最近、フロリダ州オーランド近郊の「ウォルト・ディズニー・ワールド・リゾート」にあるこの看板テーマパークを訪れ、その答えを探ってみた。

ディズニー旅行にかかる費用はここ数年で高騰している。最も混雑する日には1日券が税込みで200ドル(約2万9000円)を超える。人気アトラクションの長い列に並ばなくて済むサービスなど、かつては無料だったサービスが、今では有料となっているか、完全に姿を消している(廃止された空港シャトルバス「マジカル・エクスプレス」のように)。

ディズニーの幹部でさえも、目を見張る料金が来場者を遠ざける可能性を懸念している。この夏、同社はチケットとホテル宿泊に大幅な割引を導入する。

ディズニーは、テーマパークを楽しむために追加料金を支払う必要はないとしている。筆者は混雑した日にマジックキングダムを訪れ、支出を抑えることで、この主張が正しいか調べてみた。待ち時間を短縮する「ライトニング・レーン」パスは購入しなかった。食事については、高額な着席型レストランではなく、主に持参したスナックと短時間で提供されるクイックサービスの食事を選んだ。

平均的な家族がディズニーで必ず体験したいと考えるアトラクションを網羅するため、テーマパーク旅行を専門とする旅行代理店の担当者10人に聞き取り調査を行い、絶対に外せないアトラクション10カ所を集めたリストを作成した。

結果的に、15時間という楽しいながらも過酷な1日の滞在で、待ち時間は7時間以上に及んだものの、リストにあった全てのアトラクションを回ることができた。ただ、多くの家族には実現困難なペースで回った。(しかも、筆者はディズニー・ワールドを数え切れないほど訪れているため、大半の人よりもスムーズに園内を移動できる)

チケット代

マジックキングダムに足を踏み入れる前の時点で支払った額は数百ドルだ。入園料は変動制で、人気の高い日ほど高額になる。筆者はイースター(復活祭)前の週に訪れたためチケットは割高で、2日券は税込みで約365ドルだった。1日当たりの料金で見ると、1日券の方が高かった。

一言アドバイス:それほど混雑していない日に来園すれば、より多くのアトラクションを楽しめ、費用も抑えられる(ディズニー・ワールドの1日券は、8月と9月は119ドルから)。ディズニー・ワールドはこの夏、マジックキングダム以外のテーマパークである「エプコット」、「ハリウッド・スタジオ」、「アニマルキングダム」に入園できる3日券を267ドルで提供する。1日当たりでは税抜き89ドルの計算だ。

朝の混乱

公式開園時刻の約15分後にマジックキングダムに入場したが、公式アプリ「マイ・ディズニー・エクスペリエンス」の待ち時間表示によると、すでに多くのアトラクションで長い列ができていた。

ディズニー直営のホテルに宿泊して「敷地内」に滞在していれば、30分早く入園でき、長い列もできていなかっただろう。ディズニーの最も高額なホテルに宿泊する人は、特定の日の夜には時間を延長してパークを楽しむことができる。

どこに泊まるかは、それぞれのメリットとデメリットをよく検討することが重要だ。ディズニーのホテルに宿泊するとパークへの無料送迎などの特典があり、混雑日には大きな違いが出る。ディズニーには1泊100ドル台半ばからの、手頃な価格のバリューホテルが5カ所あるが、ディズニーリゾートのホテルの多くは敷地外の宿泊施設より高額だ。ただし、駐車場料金やパークまでのタクシー代も追加費用となる。

朝早くパークに到着したことは、この日で最も賢明な判断だった。待ち時間の短い「ジャングルクルーズ」、「カリブの海賊」、「ティアナのバイユー・アドベンチャー」などのアトラクションに向かい、ほとんど待たずに入ることができた。パークのアプリで表示された待ち時間を見ると、もっと遅い時間では3カ所とも混雑していた。パークに入場してから約4時間の時点で、筆者はリストにあった必見アトラクションの半分を制覇できた。

ランチタイムの混雑

混雑を避けようと、遅めに昼食をとることにした。昼食前に「イッツ・ア・スモールワールド」のライドに乗り、プリンセスのキャラクターと交流できる「ミート・アンド・グリート」にも行けた。しかし、同じように考える人は多く、これらのアトラクションは常に混雑していることが分かった。

年間で特に混雑する春休みのピーク時期に訪れたにもかかわらず、食事の列は速く進んだ。「ケーシーズ・コーナー」のシカゴスタイル・ホットドッグとダイエットコークは約20ドルだったが、座席は空いていなかった。エアコンの効いたテーブルサービスのある近くのレストランで食事をしていれば、最も安いメインディッシュでも26ドルはかかっていただろう。

食べる場所を見つけるのは大変だった。ディズニー・ワールドの常連客はごみ箱をテーブル代わりに使うことをよく冗談で話すが、混雑日にはそれも必要悪となり得る。結局、体を休めるため地面に座ることにした。

一言アドバイス:旅行代理店マウス・ファン・トラベルの創業者ベッキー・マーンケン氏は、キャラクターの「ミート・アンド・グリート」の代わりに、シンデレラ城前のショーを見ることを勧める。「日中の休憩になり、長時間待つことなくお気に入りのキャラクターに会える良い方法だ」と話す。

パレード観覧のポジション確保

園内のエリア「メインストリートUSA」でランチをとった場所の近くで、「フェスティバル・オブ・ファンタジー」のパレードを待つことにした。これは疑問の残る判断だった。

午後3時に始まるパレードを見るため、午後2時40分ごろに場所を確保した。パレードが筆者の前を通過するまで45分近く待たなければならなかった。日差しの中で立っていると時間はさらに長く感じた。

パレード終了後、次のアトラクションに急いで向かう数百人の中に筆者もいた。持参したリストの中で特に人気の高い「七人のこびとのマイントレイン」の列に加わった。看板には65分待ちと表示されていたが、列の先頭に到達するまでに70分以上かかった。

筆者はパレード「フェスティバル・オブ・ファンタジー」の観覧場所を確保した後、パレードが到着するまで45分近く待った

一言アドバイス:園内の多くの飲食店で無料の氷水を提供している。筆者は定期的にそこで水筒に水を補給した。米ディズニーは食べ物の持ち込みも許可しているため、持参すれば時間と費用を節約できる。筆者はプロテインバーを持参し、これは長い列に並んで空腹を感じた際に重宝した。

午後の休憩

必見アトラクションリストからいったん外れて、ディズニー映画のヒット曲を集めた3D映像「ミッキーのフィルハーマジック」を鑑賞した。12分のショーの間、疲れた足を休め、エアコンの効いた空間で涼むことができた。

次にディズニー定番のスナック「ドール・ホイップ」を6ドルで購入した。「アドベンチャーランド」エリアで座りながらこのパイナップル味のソフトクリームを食べることで、全力で園内を回った後に体力を回復できた。旅行代理店のリジー・レイノルズ氏が提案するように、もっと計画的に行動してパレードを待つ間に食べていれば一石二鳥だったが。

夕方の憂うつ

マジックキングダムの人気アトラクション、「ピーターパン空の旅」と「スペース・マウンテン」がこの日故障した。再開後は列が長く、中に入るまでそれぞれ1時間待たなければならなかった。

夜の花火ショーを見るために1時間以上かけて場所を確保する熱心なディズニーファンもいるが、筆者は開始30分前に観賞スポットを見つけた。視界は遮られていたものの、それでも楽しめた。

人気アトラクション「スペース・マウンテン」で、通常レーンに並んで入場を待つ筆者。その横の「ライトニング・レーン」を人々が通り過ぎていく

この日の最大の誤算は、午後9時30分頃に花火ショーが終わった後に「トロン・ライトサイクル・ラン」のコースターに乗ろうとしたことだ。その後にもう一つアトラクションを回れる時間的余裕があると期待していたが、それはかなわなかった。結果的に、「ダンボ」や「くまのプーさん」をテーマにした定番など、10以上のアトラクションを見逃した。

一言アドバイス:ディズニーは公式閉園時間の直前までアトラクションの列に並ぶことを許可している。その時点で列に並んでいれば、そのまま待って乗ることができる。花火の後は待ち時間の短いアトラクションを楽しみ、閉園直前にトロンの列に並ぶべきだった。