80代70代の高齢親が引っ越し。「ものを減らしたはず」の新居にあったものに驚愕
高齢になってからの住み替えは、さまざまなハードルがあるものです。50代でESSEonlineライターのフネさんの両親、86歳の父親と78歳の母親は30年間暮らした郊外の一軒家を離れ、駅近マンションへ引っ越し。家の売却から新居に住むまでに、実際に行ったこと、苦労したポイントを4つにまとめてレポートしてくれました。

ものを手放したはずなのに…新居の押し入れ
【写真】ものを減らしたはずなのに残っていたもの
1:大型の一軒家の売却は地元の中堅企業に依頼

実家の一軒家を売却する際、広さは70平米までが売れ筋と言われるなか、実家は90平米を超えていたので、売れないのではと不安でした。
そこで、売却を依頼する不動産会社は大手ではなく、地元の広告数が多く実績豊富な中堅企業に依頼することに。すると、広告掲載後は毎週1組が内覧し、3週目に訪れた三世代家族が翌日には購入を即決してくれました。
内覧にはなんと宮大工さんを連れてきたそうで、その方が家の内装や構造に太鼓判。「むしろお買い得」とすすめてくれたことで、スムーズに話が進みました。
2:高齢者の賃貸入居は難しい
残念ながら、賃貸物件は高齢夫婦にはなかなか貸してくれないということをよく聞きました。理由は、孤独死や賃料滞納のリスクがあるからです。そこで中古分譲マンションを探すことに。
母は、土地勘のある実家近くで探していたところ、叔母の家から徒歩3分という好立地の中古物件を発見。一緒に見つけてくれた、いとこの友人家族も住んでいるため、住環境も安心。
どうしてもそこに決めたかった母は、内覧翌日に即決し、「現金一括」でスピード決着しました。高齢夫婦でも現金をもっていることですぐに購入できた状況を見て、ローン返済がたっぷり残っている私は「現金最強」を痛感しました。
3:処分しにくいものは早めに動くのが大切
新居が決まったあとにすることとしては、もちものの整理です。居住スペースが小さくなることから、大きいものを処分することに。
●クルマ
クルマは私の姉に譲ることにしました。といっても名義変更には管轄の陸運局まで行かなくてはならず、ほかにもけっこう面倒な手続きがあります。
姉はその手続きは行政書士に依頼。代金はディーラーに頼む場合の半額ですんだそう。名義変更手続きは自分でもできますが、頼むなら行政書士が安いようです。
●グランドピアノ
ピアノの処分は、ピアノを仕事としていた姉がすべて担当することに。ピアノの査定は、メーカー・機種・製造番号を伝えるだけでOKでした。
ただし、業者によって評価の基準が違うため、少なくとも3社以上に見積もりを取るのが安心。調律師さんはよい買取業者を紹介してくれることが多いので、相談してみるのもおすすめです。
ただ、業者を決めてからも「ピアノの引取先の倉庫が混んでいる」という理由で処分に時間がかかることもあるようです。大きいものの処分は早めに動くことが大切ですね。
4:ものは家が小さくなることで手放せることも
大きいもの以外にも、大変なのが思い出の品や衣類、自分では多くもっていると気づかないものの処分でした。
●処分しづらい思い出の品や着物も思いきって手放す

中学の美術の切り絵絵本
実家に山積みだった成績表や作品は、宅配便で私たちの元へ送り出すことにしました。
食器は厳選してリサイクルに出し、着ない服は思いきって処分。
高かった着物は笑ってしまうような値段で買取されることがある、と聞いていたので、母の着つけの先生に差し上げることにしました。私も着る予定がないので大賛成。
●ものを減らして引っ越したのにまさかの…

2人暮らしなのに残っていた6個の枕
「かなり捨てたよ」と聞いて新居を訪ねたら、ウォークインクローゼットに母の洋服がズラリ。整理タンスまで押し込まれ、その中も服でぎっしりでした。
また、客用布団は2組に絞れていたのに、枕が6個も残っていてびっくり! 来客はほぼ娘の私たちだけよと伝え、枕を減らしてもらいました。
また、引き出しが重くて中が見えないタンスを使っているのですが、将来軽い透明引き出しに替える予定です。
●これはいつ使う?と聞いてみる
引っ越し後に尋ねると、「やっぱりいらない」と手放せたものが意外に多くありました。住まう面積が半分になると、実際にものを入れて初めて気づくことも。
無理に捨てさせるより、使う場面を想像してもらう方がすんなり納得して片づけが進みますよ。
家の処分はとにかくやること多いので元気なうちに!

家を手放すとき、片づけも手続きも並行作業になります。しかも次の住まい探しまで同時進行で進めなくてはなりません。
これは絶対に、頭も体も元気なうちに動くほうがラク! 今回は80代の父がまだまだ元気とはいえ、まさにギリギリのタイミングでした。
子ども世代は書類や契約のサポートをしつつ、できれば物件も一緒に見に行ってあげたいところ。口コミや評判はネットで拾えますが、高齢の親にはハードルが高いです。
大きな決断を「やってよかったね」と家族全員が笑顔で振り返れるよう、寄り添いながら進めていきたいなと感じました。