若手女性騎手”大躍進”の陰にいた横山武史の存在…ネイルをやめた今村聖奈の「心変わり」、未勝利新人”号泣疑惑”の真相【女性騎手の現在地】
デビュー3年目になる小林美駒騎手が好調だ。函館リーディングで上位につける活躍ぶりで、並み居る先輩騎手と互角以上の争い。一方で、同地に滞在中の古川奈穂騎手も今週の重賞に騎乗するなど奮闘が目立つ。今村聖奈騎手も美浦に滞在して勝ち星を増やしているように、馬券的にも女性騎手たちから目が離せなくなっている。そんな女性騎手の「現在地」とは…。
自己記録を更新した小林美駒騎手
2023年にデビューした小林美駒騎手は、1年目は10勝、2年目は19勝を挙げたが、今年はそのペースを遥かに上回るペースで先週までに既に20勝を挙げ自己記録を更新している。スポーツ紙記者が言う。
「函館だけで8勝していて、これは丹内騎手や横山和騎手と並ぶ勝ち星なんだ。函館リーディングでも4位タイにつける好調ぶりで、軽量を生かした逃げ、先行策での活躍が目立つね。7月5日の新馬戦では、圧倒的な1番人気に推されたエムフォーで2着に大差をつけたレコード勝ちをしたり、人気馬を任されて期待に応えられるようにもなってきた」

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また、先週(13日)は減量の効かない特別レースでも勝利を収め、存在感をアピールしている。専門紙の記者が話す。
「騎座が安定してきたし、追うフォームにもバラつきがなくなってきた。兄弟子の横山武史騎手と同じトレーナーがついているんだが、体幹が強くなってきているのが分かるし、馬上でのブレも以前より解消したね。あとは横山武史騎手と同じ競馬場で一緒のレースで走る経験が多いのがプラスになっている。小林美駒騎手は通常、ローカル中心だし武史騎手は中央場所なので、一緒に乗る機会がそう多くなかった。昨年、美駒騎手は同じように函館に滞在したけど、落馬負傷で3週間ほどしか居られなかったから…。今年はそんなこともなく、レースリプレイを一緒に見て教えを乞うたり、普段の調教中もアドバイスをたくさん受けたりと、そういったことが実を結んできたんだと思う」
函館で奮闘する古川奈穂騎手
別の専門紙記者も「デビュー前の騎手候補生のときから、武史はずっと目をかけていたし、同門の津村騎手もかわいがっていた」と証言するが、某騎手エージェントはこんな一幕もあったと言う。
「昨年、落馬負傷したあと復帰に4か月ほどかかったが、師匠である鈴木伸師がなかなか実戦へのGOサインを出さなかったんだ。『中途半端に治ったままでは危ない。しっかり治さないと次にまた落馬を引き起こすかもしれないし、周りの迷惑や乗せてもらった馬主にも悪い』と。本人に早く乗りたい気持ちはもちろんあったそうだが、結果的にはこの休養が良かったんだね。しっかりリハビリして、痛みもなくなってからの復帰で、違和感なく乗れたみたいだから。落馬後に怪我も癒えぬうちに早く復帰して、以前より乗れなくなっていった騎手もよく見てきたのでね…」

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一方で、同じく函館に滞在している古川奈穂騎手も、函館で3勝を挙げ今週の函館2歳Sでは新馬勝ちしたスターオブロンドンで参戦予定と奮闘している。
「昨年は4キロ減から3キロ減になったこともあってか年間7勝にとどまったが、今年は既に7勝と気を吐いている。先週(13日)の日曜最終レースではブービー人気の関東馬を2着に持ってきたり、関東の調教師からも騎乗依頼が増えて、騎乗数自体も多くなってきているからね。まだ馬群の捌き方などおぼつかないシーンもあるけど、3キロ減を生かして思い切ったレースが出来てくるともっと勝ち星は伸びていいと思う」(前出・スポーツ紙記者)
小林美駒騎手も古川奈穂騎手も、函館が終わると札幌に移動し、札幌競馬に参戦することとなっている。函館でつかんだいい流れそのまま、夏の北海道で大きくステップアップできるか注目したい。
「いい縁」が繋がってきた今村聖奈騎手
また、一昨年に起こった「スマホ事件」以降、乗り鞍も勝ち星も激減してしまった今村聖奈騎手は、今年の春に一度「美浦留学」をし、この夏も引き続き美浦トレセンで調教をつけ福島競馬に参戦している。在京のスポーツ紙記者が言う。
「『環境を変えたい』『縁を大事にしたい』といって美浦トレセンでの調教騎乗を始めたが、周囲にもすぐに溶け込み春の福島、新潟で4勝を挙げた。厩舎の祝勝会や会食の席にもよく呼ばれているし、いいコミュニケーションが取れていると思うよ。関西の記者からは『インタビューでは言うことだけ言ったらすぐ帰る』などマスコミ受けが悪いようなことを聞いていたが、今のところそんなことはないね。取材や雑談などでも笑顔が多いし、ハキハキと歯切れのいいコメントをしてくれるから、調教騎乗の合間には記者に囲まれることも多いよ」
一昨年、今村聖奈騎手は長い爪とネイルについて批判があったが、
「一部から猛批判を浴びたからか、ネイルは今はしていないみたいだね。心を入れ替えたのかな(苦笑)。武井師から有力な2歳馬を任されて新馬勝ちしたり、春にOP特別を勝ったお手馬のムイは、展開さえ向けば重賞勝利も狙えそうな馬。昨年は年間で6勝しか挙げられなかったけど、今年はもう9勝でうち関東馬が5勝と、確実に『いい縁』が繋がってきている。福島後は新潟で乗るようだけど、昨年、一昨年と違い今年の新潟は同時にずっと中京も開催されていて騎手も分散するから、有力馬に乗るチャンスもあるだろう。追う姿勢や騎乗フォームなどは相変わらずいいし、また活躍できるハズだよ」(別の専門紙記者)
伸びしろの多い谷原柚希騎手
女性騎手でいえば、今年デビューした谷原柚希騎手が未だ未勝利ではあるが、先週(13日)は逃げ馬に跨り直線に向いても後続を引き離し、初勝利目前のところで交わされるという惜しい2着もあった。
「6月の東京競馬場でもクビ差の2着があり、そのとき『気持ちがあふれて号泣』と報道されたが、のちに自身が『泣いていません』と取材に答えていた。負けん気が強い子で、日々の反省や周囲への感謝も決して忘れないので、少しずつ騎乗技術を磨いて努力していけば乗れるようになってくると思う。とはいえ、まだまだ追い方はバラバラだし、騎乗姿勢も固まっていないからね。逆に言えば伸びしろが多いとも言えるし、4キロ減を最大限に生かしてキッカケをつかんでもらいたいね」(前出・在京スポーツ紙記者)

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前述の小林美駒騎手も、初勝利を挙げたのは4月だったが、2勝目は54連敗したのちの7月と決して今のブレイクまでの道のりは平坦ではなかった。「一鞍入魂」の先に、初勝利があるに違いない。涙を見るなら歓喜の涙を、ウイナーズサークルで見たいものだ。
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