アク抜き・炒め煮不要!超簡単「ネオ豚汁」の凄み 決め手のごぼうはささがきにしなくて大丈夫

これからの寒い時期に無性に食べたくなる「豚汁」をご紹介します(以下、写真はすべて筆者撮影)
ごぼうがよく豚汁に入る理由
豚汁は冬の家庭料理の大定番。栄養も豊富で具材を増やせばおかずにもなりますし、表面に脂が浮くことで冷めにくいのも特徴。寒い時期には助かります。
豚汁をざっくりと理解すると「豚肉が入ったみそ汁」です。以前『大きめの具を使ったシチュー風の豚汁』を紹介しましたが、今回、ご紹介するのは豚の薄切り肉を使ったオーソドックスなレシピ。
豚汁に入れる材料としては豚のばら肉やコマ肉などの薄切りが一般的で、ほかの具材としては大根、にんじん、ごぼうといった根菜、芋類、こんにゃく、ネギなどが入りますが、実は自由で、豚肉のほかに1種類の野菜でもいいですし2種類でもかまいません。今回は大根、にんじん、ごぼうという一般的な野菜を選びましたが、注目の食材がごぼうです。
大根のみそ汁、にんじんのみそ汁という具合にほかの野菜は単独でもみそ汁にしますが、ごぼうは単体ではあまりみそ汁にしません。ごぼうが豚汁によく入るのは「気になる匂いを消す」効果が強いから。
ごぼうは生姜やにんにくといった香りの野菜のなかでもとくに匂いを消す効果が強い野菜で、しょうがの場合はしょうがの香りが残りますが、ごぼうはそれ自体の香りを主張せず、気になる匂いだけを消す働きがあります。
この効果はポリフェノールと酵素の働きによるものなので、ごぼうは切った後水にさらさずに使うのが肝心。また、これらの成分は皮とその近くに多く含まれているので、皮はむかずによく洗ってから使いましょう。
かつてごぼうは皮を包丁でこそぎ落とし、アクを抜くために水にさらしてから使うという教えがありました。しかし、それは昔の常識。これからは水にさらさずに使いましょう。
旧 ごぼうは水にさらしてアク抜きをする
新 ごぼうは切ったらただちに使う
豚汁
材料 2〜3人分
豚バラ肉 100g
大根 200g程度(8cmが目安)
にんじん 80g程度(小1本)
ごぼう 1/2本
米みそ 50g
水 600ml
酒粕 50g

みそは好みのものを使い、量を加減してください
寒い日は酒粕を入れるのもオススメです。酒粕はスーパーなどでかんたんに手に入れられます。なければ入れなくても同様に作れるのでご安心を。

厚さを揃えるのもおいしくつくるコツです
大根を1mm厚のいちょう切りにします。煮込む時間を短縮するために厚めに皮をむき、なるべく薄く切りましょう。

大きいにんじんはいちょう切りにしてもいいでしょう
にんじんも同様になるべく薄く切ります。にんじんの皮は出荷前にむかれているので洗うだけで大丈夫。ヘタの硬い部分を切り落とし、半分に切ってから半月切りにします。

ごぼうは皮をむかずに使います
ごぼうはささがきにすることが多いですが、案外手間です。また、ささがきは繊維が残り、しっかりとした食感になるので豚汁には不向き。そこで繊維を断ち切るようにまず斜めに薄切りにします。

なるべく細く切りましょう
そして端から千切りにすればOK。ささがきよりも繊維が短くなるのでかみ切りやすく、味もよく出ます。

豚肉の鮮度が悪い場合は湯通ししてから使ってもいいでしょう
豚肉は長さ2cmに切ります。大根、にんじん、ごぼう、豚肉を鍋に入れ、水を注ぎ、中火にかけます。豚汁の作り方で炒めてから煮る作り方をよく見かけますが、炒めてから煮出すと具材から溶出されるうま味物質の量が減るため、水ではなく別にとっただしを使う必要が出てきます。このように水からゆっくりと煮出すことで、わざわざだしを準備しなくても野菜と豚肉から出るだしで味わいをまとめられるのです。

アクが気になれば取り除きます
基本的には鮮度のいい豚肉を使えばアクはあまり出ないので気にしなくても大丈夫。

あらかじめ酒粕を水で戻しておけばこの作業は不要です
煮汁が沸いてきたら酒粕に70mlほど注いでおきます。この工程で酒粕がやわらかくなり、後から溶きやすくなります。

ここで加えるみそは下味の役割があります
半量のみそを溶き入れ、弱火で10分煮込みます。この段階ですべてのみそを加えると香りが飛んでしまうので、最初に半分入れ、仕上げにもう半分加えるのが基本です。

酒粕やみそを溶くときは小さな泡だて器があると便利です
10分経ったので大根の硬さを確かめます。硬ければさらに2〜3分煮込み、やわらかくなっていれば火を止め、残りのみそと酒粕を溶き入れたら出来上がりです。みそは製品によって塩分が異なるのでここで味見をしましょう。しょっぱければ水を足し、物足りなければ醤油で調整します。

好みで七味唐辛子などを振ってもいいでしょう
酒粕を入れることでぽってりとした味わいになります。具材が多いので顆粒だしなどを加える必要はありません。逆にうま味が多すぎるとクドい印象になり、すっきりとしたおいしさがなくなってしまいます。適度な塩味、適度な脂分、適度なうま味を知るのに豚汁はぴったりの教材かもしれません。

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