NetflixやF1中継に改善の余地アリ? “ドラマ”以外も伝えたいマクラーレンCEOの熱い想い
マクラーレンのザク・ブラウンCEOは、F1レースの中継やNetflixの人気ドキュメンタリー『Drive to Survive(邦題:栄光のグランプリ)』に変更を加える必要性を説いた。
Netflixが配信しているドキュメンタリーシリーズの『Drive to Survive』は、F1に全く新しい層のファンを呼び込み、人気拡大の一助となってきた。
ただブラウンCEOはそうしたドキュメンタリーやF1の中継内容にはまだ改善の余地があると考えている。彼はトラック内外の「ドラマ」だけでなく、データやF1の仕組みといった部分も、ファンにより身近に感じて欲しいと考えているのだ。
「これはNetflixや中継について私が以前から少し声を上げてきたことだ」
ブラウンCEOはポッドキャスト番組『How Leaders Lead with David Novak』に出演した際、”F1をより深く理解するためにファンが注目すべき点”を問われると、そう答えた。
「我々がファンを進化させ、スポーツを成長させる方法を考えてみると、F1で使われているテクノロジーや背後にある戦略というのは、他の度のスポーツとも異なる驚異的なものだと気づく」
「観客の技術への関心や理解度は様々だ。だからこそ我々は視聴者層に応じて適切なレベル、もしくは複数のレベルで提供していく必要がある。だが、もし人々がレースカーやドライバーの実際の動き、特にその速度をもっと理解できれば驚くだろう。あのスピードを言葉で説明するのは不可能だが、それを伝える方法はある」

Zak Brown, McLaren
「技術面では、我々はテラバイト単位のデータを扱っている。私が初めて『テラバイト』という言葉を聞いたとき、意味は分かっているつもりだったが、実際には理解していなかった。説明を求めたら、『ザク、それは1000万件の文書に相当するぞ』と言われた。それほどのデータを1台のマシン、もしくはレースウィークエンド中に収集しているんだ」
「ファンの興味を惹きつけて、ドラマやコース上の出来事、20人のドライバーやチームの魅力を理解してもらい、そこからさらに、実際に我々のスポーツがどのように運営されているかを見せつつ、適切な興味のレベルに合わせて伝えることができればと思う。私がレース中にピットウォールで見ているものに、視聴者もきっと魅了されるはずだ」
またブラウンCEOは『Drive to Survive』ブームによって変化したF1の観客層についても言及し、リバティ・メディアの下でF1がいかに「アメリカで大きな存在」になったかを語った。
「”Drive to Survive”はF1にとっての転機だった」とブラウンCEOは言う。
「もちろん他にも多くの要因があるが、『NetflixがきっかけでF1を好きになった』という言葉をもらうたびに、もし1ドル貰えたとしたら、かなりの額になるだろうね」
「リバティによる買収以前の状況や改善を必要としていた分野……つまり女性層や若者、そして北米市場だったりと、F1が勢いを増す必要のあった部分を考えれば、Netflixの貢献は実際に大きいはずだ」
「今では空港を歩いていると、一番よく声を聞くのは『以前はF1を見たことがなかったけど今は大好き』という女性からなんだ」
「NetflixがF1にもたらした視聴者数は驚異的なものだ。我々は長年北米市場が弱点だったが、今や世界全体をカバーできるようになった。様々なスポーツや商材が求めているモノがあるんだ。未来の視聴者や若いファンを獲得し、多様なファン層にしたいんだ。消費者の購買力を考えても、バランスの良い構成が望ましい」
「私が驚かされたのは、Netflixがこれほど多くの視聴者や地域を掴み、これほど大きな成功を収めたことだ。我々はもう単に北米市場で存在感を示すだけでなく、”大きな存在”になった。本当に素晴らしいことだよ」
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