外交力あるキャサリン妃に存在感 ヘンリー王子はトランプ大統領と英王室から”無視”され焦り

■トランプ大統領がイギリスを国賓待遇で訪問
アメリカのドナルド・トランプ大統領(79)が9月17日、イギリスを訪問した。2019年についで2度目となる国賓待遇は異例といえる。
出迎えたのはウィリアム皇太子(43)とキャサリン妃(43)で、トランプ大統領とメラニア夫人(55)と握手を交わすと、チャールズ国王(76)とカミラ王妃(78)のもとへ案内した。
トランプ大統領らの馬車行列は、安全を考慮して公道ではなくウィンザー城の敷地内を進み、閲兵式に臨んだ。近衛兵が一糸乱れぬ見事な整列を披露したが、大統領はこうした華麗な式典が大のお気に入りと言われているだけあってご機嫌がよかったそうだ。
その夜は、華やかな晩餐会がウィンザー城で催された。本来ならバッキンガム宮殿で行われるのだが、宮殿は現在大掛かりなリフォーム工事中のためウィンザー城での開催となった。
晩餐会に出席した160人のゲストは、長さ約50メートルのテーブルを囲んだ。豪華な料理と共に供されたコニャックは、トランプ大統領の母親(スコットランド出身)の誕生年にちなんで1912年産だったそうだ。
注目されたトランプ大統領のスピ-チでは、大統領には珍しく手に持ったノートに時々目を落とす場面があった。ロイヤルの正式な名前や称号などを間違えないように気を使ったのだろうと言われている。

■ヘンリー王子には一切触れず
トランプ大統領はスピーチの中で、チャールズ国王の子育てに触れ、「国王陛下は、ウィリアム皇太子という素晴らしい息子さんを育てられた」とほめ、「皇太子は将来、信じられないほどの成功を収められると確信している」と続けた。ヘンリー王子(41)については一切触れず、皇太子への賛辞に終始した。その言葉を聞いたチャールズ国王がテーブルの向かいに座った皇太子に誇らしげにほほ笑みかけたのが目撃されている。
さらに、トランプ大統領は右隣に座ったキャサリン妃を「輝いていて、お元気そうで、本当に美しい」とほめたたえ、妃に目を合わせて笑顔を見せた。妃は落ち着いてそれを受け、大統領に軽く会釈したのだった。
ちなみに、15年に中国の習近平国家主席がイギリスを訪問したときも、今年7月、フランスのマクロン大統領が同様に晩餐会に臨んだ時も、それぞれキャサリン妃が隣に座っている。皇太子妃としての外交力に信頼が寄せられているからこそだろう。
一方、ロンドンなどではトランプ大統領の訪英に抗議する市民のデモ行進や集会が実施された。最大5000人が大統領の独裁、人種差別、ポピュリズム、イスラエル擁護などに異議を唱えた。人々は、プラカードや大統領を赤ん坊に見立てた大きな風船などを高く掲げていた。

■「キャサリン妃は素晴らしい」
晩餐会の翌日、トランプ大統領はキア・スターマー首相(63)との会談のために、首相の私邸があるチェッカーズに飛んだ。一方、メラニア夫人はウィンザーに残り、午前中はカミラ王妃とドールハウスなどを見学した。ドールハウスは、故エリザベス女王の祖母であるジョージ5世の妻メアリー妃のために作製され、ウィンザー城を12分の一の縮尺で再現したものなどが常設展示されている。
午後になると、キャサリン妃がメラニア夫人をスカウト活動に招き、4歳から6歳までの子どもたちと共にフログモア公園の豊かな自然のなかでひとときを過ごした。葉っぱにインクをつけて紙にこするスタンプ遊びや、大きなパラシュートを揺らしてボールを弾ませるゲームも一緒に行い、明るい笑い声が絶えまなく響いたという。翌日、トランプ大統領は「メラニアがとても楽しくて、キャサリン妃は素晴らしい人だと言っていた」と再びキャサリン妃を称賛した。

■英王室との和解に向けて焦るヘンリー王子
トランプ大統領のイギリス訪問を固唾をのんで見守っていたのが、アメリカのヘンリー王子とメーガンさん(44)だ。ヘンリー王子は、大統領がチャールズ国王に「素晴らしい息子さんを育てた」と、ウィリアム皇太子の名前のみを挙げてほめたことを、自分への無視は明らかな侮辱と受け取り、激怒したと言われる。
さらにヘンリー王子は、9月15 日の41歳の誕生日に、英王室の誰からもお祝いのプレゼントはもとより、カード一枚届かなかったことにも腹を立てたそうだ。昨年は40歳という節目であったので、慣例として、王室は王子の写真にお祝いの言葉を添えて公表しているが、今年は何もなかった。つい先日、イギリスに行きチャールズ国王と面談し、「和解か?!」と注目を集めたかに見えたのに、結局、今回のトランプ大統領の訪英ですべてかき消されてしまったようにも感じているのだろう。英王室との和解に向けて大きく前進したと信じていたヘンリー王子の焦りは高まっていて、また強力な次の手を考えているそうだ。
(ジャーナリスト・多賀幹子)