テレビ初潜入!航空自衛隊のエースパイロット集団・アグレッサー部隊の極秘空中戦訓練とは?
10月24日(金)放送の『沸騰ワード10』では、カズレーザーが航空自衛隊のアグレッサー部隊に潜入。航空自衛隊のパイロットは約2000人。その中でも、上位数%のエースパイロット集団がアグレッサー部隊。職務上撮影NGの国家機密を抱えるため謎に包まれてきたが、今回は極秘訓練へのテレビ初潜入が実現。
やってきたのは、石川県・小松空港に隣接する小松基地。本州最大規模の航空基地で、面積は約400万㎡、東京ドーム約84個分とのこと。
アグレッサー部隊のマークはドクロ。全国7ヶ所の戦闘機基地で侵略者役として各部隊の実力を引き上げるのがアグレッサー部隊の任務であり、あえて侵略者を思わせるドクロを部隊マークに掲げているという。

情報漏洩を防ぐため、隊員はスマホを預けるなど厳重なセキュリティーも徹底されている。
主力戦闘機・F-15Jのスペックは?
まず目に入ってきたのは、航空自衛隊の主力戦闘機・F-15J。価格はなんと1機あたり約160億円(番組調べ)。

上空で味方側が敵役とすぐに見分けられるよう識別塗装が施され、1機1機すべて異なるという。

大きさはテニスコート約1面分。国内で唯一、エンジンを2つ積む戦闘機で、そのスピードは世界トップクラス。1機あたり10万馬力を誇り、最大でマッハ2.5で飛んだらこの基地から東京まで約8分という驚異的な速さだ。
ジェットエンジンは外の空気と燃料を混ぜて燃焼させるが、酸素をすべて燃やしきれずに残る。その残った酸素に再び燃料を吹き付け、完全燃焼させるのがアフターバーナー。エンジン出力を最大化し、超加速を可能にする仕組みとのこと。
インテークは、上空でエンジンに大量の空気を安定供給するもの。上空でもコンピューターが計算して空気を適切に取り入れるよう常に動いている。

スピードに加えて、急旋回できる高い機動力も強さの秘密。また、胴体下部には爆弾などを搭載するウェポンラックがあり、最大で約2トン積むことができる。
25トンの機体を支える主脚(ギア)にはブリヂストン製の高強度・耐熱タイヤが使用されている。洗剤を使うと劣化するため、水とブラシだけで磨くそう。

F-15Jを支える3つの武器
スピードと機動性で捉えた相手を確実に撃墜する3つの武器も紹介。
まずは中距離ミサイル・AAM-4。レーダーで金属に反応して数km先の相手をロックオンする仕組みで、重さは約200kg。命中または直前で爆発し、その破片で大ダメージを与える。1発の値段は約1億5,000万円(番組調べ)。

続いては、短距離ミサイル・AAM-5。赤外線で相手の熱源を探知し、排熱を追う仕組み。視認できる距離で熱源をロックオンして発射する。1発5,500万円(番組調べ)。

3つ目は、20mm機関砲(バルカン砲)。旋回中に機体が大きく見えた一瞬を狙って撃つ。1秒間に100発、1分間で6,000発という威力で、当たりどころによっては一発で大きなダメージを与えうるという。

フレア(赤)とチャフ(白)と呼ばれる防御装置も備えられている。敵から熱源探知方式のミサイルを撃たれた場合には、エンジンより高温の熱源であるフレアを発射し、ミサイルを誤誘導させる仕組み。レーダー式のミサイルに対しては、金属片を含むチャフを発射して相手のレーダー電波をかく乱し、攻撃を回避することができるという。
F-15Jのコックピットに潜入!
さらに、滅多に入ることのできないF-15Jのコックピットへ!
「意外と広い」と驚くカズレーザー。中にはたくさんのスイッチが。対象物のない上空でも機体の姿勢がわかる姿勢指示器をはじめ、方位、速度、高度を示す計器などがずらり。

スロットルのレバーを前に押し出すとアフターバーナーが作動。わずか数秒でマッハ2.5まで加速できる。
音速の中で瞬時の判断が求められる操作も多い。中距離か短距離か、どちらのミサイルを使うかを選び、敵をロックオンして赤いボタンを押すとミサイルが発射。引き金を引けば機銃が出てくる仕組みだそう。

パイロットを最も苦しめるのがG(重力)の負荷。旋回や急加速の際には強いGがかかり、最大で我々が日常感じている1Gと比べて9倍の9Gにも及ぶという。
Gに耐えるための呼吸法も!?
「血流が頭から下に落ちて気を失うこともある」という9Gの負荷。強いGがかかると血液が頭から足元へと下がり、脳への血流が減少して視界が白黒になったり、ぼやけたりするグレーアウトにつながってしまう。これに耐えるため、パイロットたちは日々トレーニングを重ねているという。
トレーニングルームを訪問すると、パイロットは、上空でかかるGに耐えるために、胸だけでなくお腹や足の筋肉も鍛えているとのこと。筋肉を鍛えることで、血管をポンプのように収縮させ血液を上半身に押し戻せるという。
そして、血流を下げないための呼吸法が「耐G呼吸」。足からお腹にかけて力を入れ、3秒間呼吸を止め、一瞬だけ息を吐いてその反動で吸う。これによって頭に血液を送り視界を正常にするそう。
カズレーザーも実際に挑戦。「これきつい!」と顔を赤くしながらも、隊員から「素晴らしいです」と賞賛が。

超音速の空中戦・ドッグファイト
続いて見学したのは、緊迫の空中戦訓練、通称・ドッグファイト。日本の防衛において、空中戦は序盤に行われる重要な戦闘。空中戦で敗れると相手の船団や陸上部隊を次々と送り込まれる事態に陥ってしまう。
この日の訓練は、若手操縦者とベテラン操縦者による一騎打ち。日本海上空・高度5000mの広大な空域で行われる。相手の背後を取り、エンジンの熱をロックオンした方が勝利。空中戦は相手の後ろを取り合う様子が犬のケンカに似ていることから、ドッグファイトと呼ばれるそう。

まず先に飛び立ったのはベテランパイロット。離陸からわずか1分で富士山の高さに到達するという、垂直に近い角度で急上昇するハイレートクライムで戦闘空域へ。戦闘に有利な高度にいち早く達するための離陸法だという。
このとき体には体重の4〜6倍の負荷が。体重80kgの場合、約480kgの荷重を受けることになる。

若手が先行し有利な状況からスタートしたが、わずか1分後には警告音が鳴り、ベテラン操縦者が背後に回り込み、若手機をロックオン。わずか1分30秒でベテラン操縦者が勝利した。
なぜ不利な状況から逆転できたのか?特別にカズレーザーも反省会に参加し、その理由を知る。

互いに旋回を繰り返しながら背後を狙う攻防が続いたが、若手操縦者は急旋回で空気抵抗を受け失速。その一瞬を逃さず、ベテラン操縦者が重力を利用して急旋回(ブレイクターン)を仕掛け、完全に後ろを取ったとのこと。
基本的に反省会には全員が参加し、経験や視点を共有。2時間以上に及ぶこともあるそう。
空の戦いを支える管制官
実際の空中戦をサポートするのが管制官。

日本の領空には高性能レーダーによる防空網が張り巡らされており、兵器管制官が、不審な飛行機がいないかを警戒している。
有事の際は兵器管制官の誘導のもと防衛任務にあたる。アグレッサー部隊の戦闘機は、埼玉・入間基地の兵器管制官により全国のレーダーとつながっている。
基地の食堂で腹ごしらえ
続いては基地の食堂で腹ごしらえ。この日のメニューは、石川県産の塩麹に漬け込んだサケの塩こうじ焼き。丁寧に焼き上げられた地元愛あふれる一品。

「おいしい」「バランスの良い健康的な食事」と味わったカズレーザー。一緒に食卓を囲んだ自衛官たちに「自衛官になったきっかけ」を尋ねると、航空祭で見たアグレッサーの飛行に憧れて入隊したという隊員や、災害派遣で人の役に立ちたいと思ったことがきっかけだったという隊員など、それぞれの強い思いを教えてもらった。
憧れのF-15J 超加速の世界を体感
そしてカズレーザーが、憧れのF-15Jに搭乗体験!安全講習をしっかり受け、機体に乗り込むための重要な装備を身につけていく。
まずは、緊急時のためのライフジャケットであるトルソーハーネスを装着。

さらに、サバイバルキット(救命装備品)も身につける。

コックピットの座席下には救命装備が、後ろにはパラシュートが収納されており、通常はそれらを座った時に身につける。海上などに緊急脱出した際には、この中に入ったさまざまな道具を使って救助を待つ。
ガスで一瞬にして膨らむ一人用の救命ボートや救命無線機、海水を真水に変えるキットも。ろ過装置付きの袋の中で特殊な薬品と海水を混ぜることで真水を作り出せるという。

そのほか、サバイバルナイフや防寒用ミトン、さらには「遭難時は唇が荒れて出血することが多い」とリップクリームまで。「手に塗ると日焼け止めの効果もある」そう。
こうして準備を終え、いよいよ憧れのF-15Jに搭乗!

気圧変化や強烈なGに耐える訓練が必要なため、今回は滑走路でアフターバーナーの超加速を体験することに。かかる重力は5G。酸素を完全燃焼させて出力を最大化するアフターバーナーの体感はいかに!?
エンジンノズルを絞り、出力を変え速度を調整し、いざ発進!長さ2.7kmの滑走路をわずか15秒で離陸できるというその加速に、カズレーザーは驚きを隠せない。

体験を終え、カズレーザーは「改めて、戦闘機に乗っている人は本当にかっこいい。永遠の憧れです」と語った。