まるで"日高屋"な「しょうゆラーメン」自作の極意

煮干しさえ用意すれば、あとは手元にある調味料を組み合わせて作れます(写真:筆者撮影)

料理の腕を上げるために、まず作れるようになっておきたいのが、飽きのこない定番料理です。料理初心者でも無理なくおいしく作れる方法を、作家で料理家でもある樋口直哉さんが紹介する『樋口直哉の「シン・定番ごはん」』。今回は、首都圏の人にはおなじみの、あの中華料理チェーン風のラーメンを取り上げます。

飽きの来ない味をスーパー食材で再現

先日、北海道に転居した友人から「近所に日高屋がないのがショック」という話を聞きました。中華料理を中心としたメニューをリーズナブルな価格で提供する日高屋は、ハイデイ日高が運営するチェーン店で、首都圏を中心に429店舗を展開しています(2025年8月末時点、FC店舗は含まず)。

【写真deレシピ】あ~、なるほど! 最大のポイントは「煮干しの処理」、こうすれば風味豊かなスープになる

その特徴は駅前や繁華街という立地のよさと、食べ飽きない料理の味わいにあります。代表メニューの中華そばは420円(税込)という驚きの価格。気軽に食べに行ける人は自作する必要はないかもしれませんが、前出の友人のように足を運べない人もいます。

今回は、そんな方のためのオマージュレシピをご紹介します。スーパーで買える材料で再現できる中華そばです。

スープの材料。1人前の分量なので、2人前の場合は単純に材料を倍に増やしてください(写真:筆者撮影)

日高屋風中華そば

材料 1杯分

中華麺     1玉(中太縮れ麺がおすすめ)

長ねぎ     適量

チャーシュー  1枚

メンマ     適量

のり      適量

スープ

水       300ml

しょうゆ    大さじ1

みりん     大さじ2分の1

砂糖      ひとつまみ

味の素     3ふり(0.3g)

テーブルコショー 適量

顆粒鶏ガラスープ 小さじ1(「ユウキ食品 やさしい味わいのガラスープ」を使用)

顆粒和風だし  小さじ1(「味の素 ほんだし」を使用)

煮干し粉    小さじ2分の1(または煮干し1本)

ラード     10g(10cm)

日高屋の中華そばを食べると、鶏ガラスープとかつお節のうま味、豚スープの甘みに加え、懐かしさを誘う煮干しの風味を感じます。そこで今回は顆粒鶏ガラスープと和風だしの素をあわせ、煮干しで香りを加えました。

煮干しを粉にしづらい場合はフライパンで軽く炒ってから砕くと楽です(写真:筆者撮影)

煮干しはすり鉢などで粉にします。フードプロセッサーを使っても問題ありません。煮干し粉はだしの素の代わりにみそ汁に加えてもいいので、ある程度の量をまとめて作り、瓶に移して冷蔵保存するといいでしょう。

日高屋風のスープに合う麺の太さとは?

スープは小鍋にすべての材料をあわせるだけです。火にかけ、沸いたら出来上がりなので、準備ができたタイミングで麺を準備しましょう。

麺がゆで上がるタイミングとスープが沸くタイミングをそろえるのがポイント。しょうゆラーメンの風味は加熱すると弱くなってしまうので、必要以上に沸かさないのがコツです。

このスープには、細麺よりもある程度の太さがある麺が向いています。チャーシューは市販品を使いますが、2023年11月に配信した「二郎系の"神豚"を再現『とろとろ煮豚』家で作る技」で紹介したレシピの煮豚を自作すると、よりぜいたくです。

袋のゆで時間を参考に麺をゆでます。伸びるのが嫌だから、と麺を早めに上げると麺がスープを吸ってしまうので、味のバランスが崩れやすくなるので、時間はきっちり計りましょう。

器に熱々のスープを注ぎます。ゆで上がった麺の水けをしっかり切り、器に加えます。

脂が入っているのでスープが冷めづらいのが特徴です(写真:筆者撮影)

スープの味わいは弱酸性の状態が一番おいしく感じるのですが、麺のゆで汁は含まれるカンスイの影響でアルカリ性になっています。ゆで汁がスープに入ると味がぼやけるので、しっかり水を切りましょう。

仕上げにのりを載せてうま味と風味をプラス

具材を盛り付け、仕上げにのりを載せます。のりはグルタミン酸、イノシン酸、グアニル酸という3大うま味物質が含まれる珍しい食品で、料理の味わいにうま味と風味を加えてくれるので、ぜひ添えたいところ。

のりを添えたら出来上がり。刻みのりなどでも結構です(写真:筆者撮影)

このところ、世間のラーメンのレベルが上がり、逆にこういった懐かしいスタイルの中華そばを食べられる専門店は減った印象があります。煮干しさえ用意すれば、あとは手元にある調味料を組み合わせて作れるので、ぜひ挑戦してください。