スイッチ2、プレステの脅威となる新ゲーム機とは

突如発表された「Steam Machine」。PCゲームを手軽に遊べるようになるハードだ(画像:Steamより)
2025年11月13日、注目のゲーム機といえる「Steam Machine」が発表された。
【写真で見る】サイズはPCにしてはかなり小さめ。テレビの近くに置くことはできるだろう
この名前にピンとこない読者も多いかもしれないが、「Steam」は世界最大級のPCゲーム販売プラットフォームだ。ゲーム好きでPCを持っているならばまず利用しているであろうサービスであり、日本のコンビニでもギフトカードが売られている程度には浸透している。
そのSteamが新たなゲーム機を2026年初頭に発売するわけだ。これはNintendo Switch 2やPlayStation 5と競合しうる注目のハードになるかもしれない。
ゲーム好きの天国といえる場所「Steam」

2024年にSteamでリリースされたゲームは1万8864本。とんでもない巨大市場だ(画像:Steamより)
まずはSteamについて説明しよう。前述のようにとにかく巨大なPCゲーム販売プラットフォームであり、2025年3月におけるピーク時の同時接続者数(同じ時間に利用している人の数)はおよそ4000万人。これは日本の首都圏の人口に匹敵するほどだ。
月間アクティブユーザーは1億2000万人を超えているが、これは2020年の数値であり、現在はさらに増えたと推定されている。PC向けゲームを遊ぶ環境としては、圧倒的な存在といえる。
Steamではさまざまなインディーゲーム(独立した個人や小規模チームが制作するゲーム)がリリースされているし、スクウェア・エニックスやカプコンといった日本でも有名な企業も作品を販売している。PlayStation独占のゲームも、数年するとSteamで遊べるようになる状況だ。
要は、Steamはゲーム好きならば避けて通れないようなプラットフォームといえる。
Steamを利用するにはPCが必要であり、よりリッチなゲームを遊ぶにはゲーミングPCが必須となる。残念ながら日本では家庭でデスクトップPCがあまり普及しておらず、Steamを利用したくとも難しいケースが多いと思われる。そこでSteam Machineが出てくるわけだ。
ライト層に響きそうな新しいゲーム機

サイズはPCにしてはかなり小さめ。テレビの近くに置くことはできるだろう(画像:Steamより)
Steam Machineはビデオゲームを遊ぶための機械なので、ゲーム機と言っても大きな間違いではないだろう。ただ、小型のPCと表現したほうが正確である。
PCとしてはかなり小さい。サイズとしては約6インチ(160mm)の立方体で、小さめのキャベツ程度となっている。テレビの前に置ける家庭用据え置き機くらいの存在感と考えていいだろう。
デスクトップPCを置くのは難しくとも、このSteam Machineならかなりハードルは低くなる。4K出力にも対応しているためリビングのテレビを活用できる。
近年は「Steam Deck」という携帯型PCが人気を博しており、「PCを利用することは難しいが、Steamのゲームを遊びたい」ユーザーを集めることにいくらか成功しているようだ。
Steam Machineも同様に、ライト層がSteamを利用しやすくなるハードといえるだろう。安価にPC向けゲームを遊べる機器としては十分にアリといえる。
スイッチ2やプレステ5に“価格”で勝てるか

PCであると考えると、ゲーム専用機よりは高くなる可能性が高い(画像:Steamより)
もちろん、Steam Machineにも懸念点はある。現時点では価格が明らかになっていないが、Nintendo Switch 2やPlayStation 5ほど安くならないのではないかと予想されている。
Nintendo Switch 2は国内版で4万9980円(税込)、PlayStation 5もデジタルエディションを2025年11月21日から値下げして5万5000円(税込)に変更する。これらは5万~6万円の範囲に収まるわけだが、Steam Machineはそこまで値下げできるかあやしい。
ましてやNintendo Switch 2もPlayStation 5もリージョンロック(特定の国でしか利用できない仕様)をすることによって、日本国内向けの特別価格にしているわけだ。これらと競うのは容易ではないだろう。
そして、基幹システムとしてWindowsではなく「SteamOS」が搭載されているのも気になるところだ。
携帯型PCのSteam DeckもSteamOSを搭載しており、こちらではオンライン対戦ゲームなどが遊べないといった状況に陥っている。Steam Machineもそういった仕様上の問題が出てくる可能性はあるだろう。

手軽に扱えるPCとしての使い方もある。PCゲーム入門には使いやすそうだ(画像:Steamより)
また、Steam Machineが出るのは今回がはじめてではない。2014年ごろにも同名のゲーム機を展開しており、そちらは人気が出なかった。
とはいえ、そのときの商品とは中身も大きく異なるし、現在はまた家庭用ゲーム機を巡る環境も変わってきてはいるので、PCを持たない層によりたくさんの作品を遊ばせるゲーム機になる可能性はある。
Steam Machineは、Steamのゲームが遊べるという巨大な魅力を持つ。しかし乗り越えるべきハードルは高く、ライト層に「Nintendo Switch 2でいいじゃん」と思われないような価格設定が重要となるだろう。