Z世代ドライバーが最も危険運転だった! 77%の懸念が示す現実とは? 「年齢差別」に隠れたモビリティ構造の危機とは?

77%が危険視する「25歳未満」という存在

 日本では70歳以上のドライバーに、運転免許更新時の高齢者講習が義務づけられている。しかし高齢者ドライバーが必ずしも危険視されているわけではないようだ。

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 一方、世界的な調査では「25歳未満のZ世代」が最も危険なドライバーとみなされていることがわかっている。

 英国の車両売却価格比較サービス「Scrap Car Comparison」が行った調査では、18か国の各国で200人ずつのドライバーに、年齢の異なるドライバーの運転に対する安心感や懸念を尋ねた。

 調査の結果、最も懸念されるのは最年少と最年長のドライバーであることが明らかになった。

 最も危険と見なされているのは25歳未満のZ世代ドライバーである。世界のドライバーの77%が、この世代は道路上で最も予測不可能だと答えた。18か国での調査では、年齢が運転能力や安全性、運転から引退する適切な時期に対する認識に大きく影響することも示された。

 国別に見ると、オーストラリアでは90%がZ世代を最も危険と回答し、英国(88%)や米国(84%)を上回りトップとなった。カナダやニュージーランドでも80%を超え、英語圏では若年ドライバーへの信頼が低い傾向が鮮明だ。

 若年ドライバーに比較的寛容な南アフリカでも67%が危険視しており、フランスは68%、ハンガリーは70%が同様の見解を示した。

ミレニアル世代という「理想」

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自動車(画像:Pexels)

 一方、世界で最も信頼されているドライバーは35~44歳の「ミレニアル世代」である。調査では54%の回答者が、この世代の運転が最も安全だと答えている。

 国別ではスペインが58%と最も高く、ドイツとハンガリーが57%で続いた。この世代のドライバーは経験豊富で、交通渋滞でも冷静さを保つ能力があるとみなされている。スピードカメラを素早く察知する注意力も備え、ラッシュアワーの渋滞や日曜日の運転でも安定した判断が可能だ。

 初心者のように衝動的になることはなく、ナビ操作に老眼鏡を頼る必要もないことから、理想的なドライバーとして評価されている。

 スペインでは山道、高速道路、狭い市街地が混在し、冷静な運転が求められる。ドイツのアウトバーンでは集中力と正確さが重要で、ハンガリーでは都市部の混雑と高速道路の両方をこなす必要がある。

 ポーランド、オランダ、メキシコでも56%がこの世代を信頼しており、いずれの国も変化に富んだ道路環境で安定した運転能力が求められる。

高齢ドライバーという「不安」

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自動車(画像:Pexels)

 若年ドライバーに次いで懸念されているのは高齢ドライバーである。回答者の48%が70代で運転をやめるべきと考え、46%は80代まで運転を続けてもよいと答えている。

 70代で運転をやめるべきと考える割合は、ハンガリーが63%で最も高く、ギリシャの59%、チリの58%が続いた。南アフリカでは29%が60代での運転終了を支持し、メキシコ14%、チリ10%が同様の意見を示している。

 一方、イタリアとニュージーランドは「運転は死ぬまで続ける」という認識が強く、それぞれ65%、62%が80代での運転終了を妥当と考えている。

 実際に80歳以上のドライバーの車に同乗することに抵抗を感じない人はわずか18%にとどまる。最も不安を示したのはギリシャ(94%)、ポーランド(93%)、ハンガリー(93%)で、回答者の9割以上が80代ドライバーとの同乗に不安を覚えている。

 狭い市街地や曲がりくねった田舎道では、経験よりも素早く反応できる能力が重視される傾向がある。

年齢より経験という建前

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 ドライバーの年齢をめぐる議論は続いているが、あくまで年齢は

「ひとつの目安」

である。多くの人は、年齢よりも実際の運転経験が重要であることを認めている。世界全体で70%が、優れたドライバーの条件は経験であると回答した。反応時間や自信がそれに続き、年齢のみを最も重要としたのはわずか2%にとどまった。

 国別では、ハンガリーで77%、スペインで76%が経験を重視している。ハンガリーは交通量の多い都市部や長く開けた高速道路が多く、自制心と技術の両方が求められる環境であり、当然の結果と言える。スペインも狭い市街地や曲がりくねった山道が多く、経験に裏打ちされた運転技術が重要視される。

 南アフリカ、オランダ、アイルランドでも74%が経験を優先している。これらの国は広い田舎道、密集した市街地、海岸沿いの道路など、多様な運転環境を抱えており、経験の重視は自然な判断である。

 結局のところ、年齢より重要なのは走行距離と運転経験である。運転技術や路上での公共心も同様に大切である。ハンドルを握る期間は個人の判断に委ねられるが、路上では常に緊張感と責任感を忘れてはならない。

技術依存が隠蔽する世代間格差

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 データは世代ごとの信頼の差を示している。これは、今後の移動システムを作るうえで倫理や社会の課題を示している。

 経験が少ないZ世代のドライバーは「予測しにくい」と見られることが多い。このリスクは、先進運転支援システム(ADAS)やコネクテッド技術で補う必要がある。特定の世代のリスクを技術でカバーすることは、社会全体の安全性を高める取り組みであり、移動産業における技術の責任でもある。

 一方で高齢ドライバーへの懸念は、反応速度だけの問題ではない。「移動手段からの引退」という権利や、公共交通の整備といった社会的課題にも関係する。経験豊富な高齢者が、公共交通の少ない地域や複雑な市街地の運転から遠ざかると、世代間で移動の自由に差が生まれる。

 未来の移動システムは、特定の世代に頼らず、すべての人が安全で公平に移動できる環境を目指すべきである。そのためには、技術でリスクを減らすだけでなく、運転経験や公共心といったソフトスキルを教育し、次の世代に引き継ぐ必要がある。

 移動の進化は、私たちひとりひとりが路上での責任と注意を再確認する機会でもあるのだ。