ユニクロ「中年男性が絶対に買ってはいけないアイテム」着こなしが難しすぎるワースト5
メンズファッションバイヤー&ブロガーのMBです。洋服の買いつけの傍ら、「男のおしゃれ」についても執筆しています。連載第562回をよろしくお願いします。

メンズファッションバイヤーのMB。「『おしゃれに見える』にはちゃんと理由があるんです」が持論(撮影/難波雄史)
◆中年男性が手を出してはいけないユニクロ
今回はユニクロの買ってはいけないワーストバイ!
40代以上の男性が気軽に手を出すとやけどする! そんなアイテムを紹介します!
◆最高の出来のハリントンジャケットだが…実は難易度高し!
・ハリントンジャケット 6990円

ハリントンジャケット
これ最高にいいんです。
素材感もシルエットもヴィンテージのハリントンジャケットのように完成度が高い。
また、裏地のチェックや「あえて」やっているであろう袖とリブの縫い付けの甘さも、アメリカ古着を思わせる。洗い込んでクタクタにすればするほど、ヴィンテージと見間違うことができるユニクロ渾身の傑作だと思います。
◆ベージュカラーのハリントンジャケットには欠点が…
……しかしながら、これはユニクロのせいではなく、そもそもベージュカラーのハリントンジャケットはどうしても「作業着」に見えてしまってならない。もちろん、コーディネートのリテラシーがある人や服好きならばそれも攻略できるしむしろオススメできるけれど、「普通のおじさん」にこれは絶対におすすめできない。何も考えずに羽織ったら工場作業員にしかならないからです……。
ユニクロは比較的どのアイテムも「どれだけコーディネートを間違えてもまぁそれなりになる」ものですが、どうしても春先のこうした中間色のブルゾンは難しい。何度も言うがこれはユニクロのせいではなく、元々のアイテムの難しさにあります。
ユニクロはこだわりあるモノ作りでヴィンテージを再現したわけだけど、もし彼らがもっと「万人向け」を狙うのならあえてオリジナルデザインから離れてスマートな腕周りなどにすべきだったのではないか……。
ただし、色は黒を選べば随分コーディネートは楽になるので、もしコーディネートに自信がなく、かつこのアイテムが欲しい人はベージュより黒を狙ってみてください。
◆テキトーに羽織ってサマになるアイテム
・ユーティリティジャケット 5990円

ユーティリティジャケット
コーディネートに自信がないオジサマが選ぶべきはハリントンジャケットよりもこちら。
ジャケットに近いやや長めの着丈とシャツ襟がついたシックなカバーオール。古着風のデザインですが、上品な色展開と土臭さを抑えたクリーンなイメージで万人がテキトーに羽織ってサマになるアイテムです。
◆オジサマはサマになりやすい
昨今では、この手のカバーオールはゴリゴリに加工するブランドが多い中、ユニクロは製品洗いのみでクリーンに仕上げています。
ただでさえ肌や髪に「経年変化」のあるオジサマは、このくらい綺麗めな印象のアウターの方がサマになりやすいでしょう。
経年変化が過ぎると清潔感を失います。若い方はヴィンテージテイストのほうがいいでしょうが、40過ぎたらなるべく綺麗にまとめましょう。
◆定番伝説のパーカも価値が落ちた!
・スウェットプルパーカ 3990円

スウェットプルパーカ
ユニクロの名作パーカ。ヴィンテージ感のあるスウェットながら、軽量で乾きやすく実用性も追求したマスターピースです。
3990円と少々値段はするものの、邪魔にならない程度の重量感とヴィンテージテイストの本格的な裏毛は他ブランドではみられないバランス。まさに万人向けの究極パーカだと思っていました。
◆このアイテムが悪いわけではないが…
今回こちらを「買ってはいけない」に挙げたのは、何もこのアイテムが悪いわけではありません。
相変わらずこの名作は燦然と輝いているのですが……、ただ相対的に見て価値が落ちてきたと言えるのです。
◆ユニクロパーカの評価が落ちた原因は?
・スウェットオーバーサイズプルパーカ 3990円

スウェットオーバーサイズプルパーカ
そう。永遠のマスターピースと思われたユニクロパーカの評価が落ちた原因はコイツ。ユニクロCラインで展開されているスウェットパーカです。
素材感に好みはあるかもしれませんが、コーディネートに自信のないオジサマなら1000%こちらがおすすめ。
◆大人が選ぶべきパーカ
定番パーカと比べると、素材は光沢感がありシワがまったくつかない仕様。清潔感のある上品な印象であり、かつディティールは控えめ。ヴィンテージ感はないのですが、クリーンで高級感のあるまさに「大人が選ぶべきパーカ」となっています。
ヴィンテージ好き、古着好きには定番の方が良いでしょうが、「古着風」はコーディネートを間違えれば簡単に「ただの汚い服」「だらしなく見える」とマイナス評価に直結します。こだわりが少なくコーディネートに自信がないなら、「どんな合わせをしても綺麗で上品に見える」こちらの方が絶対におすすめです。
◆ジルサンダーコラボのシャツ…今更感ハンパない!
・ブロードシャツ/レギュラーカラー 3990円

ブロードシャツ/レギュラーカラー
「ジルサンダーとのコラボ+Jが再販だ!」「日本限定で復活! 急げ!」と、正月からなんだか騒がしいこのシャツ。数年前に大ヒットを飛ばしたジルサンダーとユニクロコラボシャツの再販なのです。
1月1日から展開されたこちら、当時は手に入らなかったからとオンラインでの販売再開を喜んだ人も多いでしょう。しかし、SNSやインフルエンサーが盛り上がっているのとは裏腹に、「即日完売!」「大人気!」とはなっていないよう。
見る限り在庫は潤沢で、サイズや色欠けもさほど見当たりません。案外消費者は冷静です。それもそのはず、実はここ1、2年ユニクロコラボのシャツで名作が出ています。それがこちら。
◆別コラボで名作シャツが誕生
・ブロードオーバーサイズシャツ 3990円

ブロードオーバーサイズシャツ
・オックスフォード オーバーサイズシャツ 3990円

オックスフォード オーバーサイズシャツ
ユニクロCラインと、JWアンダーソンコラボのモデル。どう考えてもこの2つの方が魅力があるのです。
もちろん、+Jのシャツが「悪い」とはまったく思いません。相変わらずこの価格なら素晴らしいクオリティだと思いますが……初回発売から数年経ち、すっかりトレンドも変わりました。サイジングは色褪せない定番バランスとは言えど、やはりユニクロCのオーバーサイズ感、そしてJWアンダーソンの肉感がありながらも光沢のある風合いなどに比べると見劣りします。
生地もほぼ当時のままだと思いますが、これとにかくシワがついてしかも取りにくい。アイロンをしっかりかけてもシワ残りが取りきれずなかなか実用性に欠ける。その反面JWアンダーソンコラボなどシワが比較的つきにくくかつ風合いも+Jより明らかに高級感がある。
「ジルサンダー」の名前で買ってる人も多いと思うし、ノスタルジーが手伝って食指を伸ばしているのもあるでしょうが……ユニクロは年々進化しています。いくらコラボとはいえ古い品番を再販して良いことなんて無いと思うんですよね。
◆暖パンの『もっさり感』はどこまでいっても抜け出せない
・ウォームイージーパンツ 2990円

ウォームイージーパンツ
このパンツとにかく暖かい!
いわゆるシャカパンですが、裏がフリースになってる二重構造のためしっかり保温性があり冷えることがない。真冬の寒さに我慢できない人にとっては、最高クラスの実用品です。その割にややすっきり見えるシルエットもさすが。この手のパンツはどうしても着膨れしてしまうのですが、年々ユニクロは暖パンにメスを入れスリムになってきています。
……が、やはりそうは言っても、他のパンツと比べるとモコモコ感がブサイクに見える。スリムになって以前よりは進化していますが、それでもやはりなんとも言えないモッサリ感が残ります。
実用面で考えれば100%買いな商品ですが、見た目の美しさはやはりまだまだ。さらにこちら使っていくと分かるのですが、便利なはずのウェイビングベルトがあまり機能していない。とにかくバックルが外れやすく、かつウエストサイズの調整がしにくい。これだったら普通にドローコード垂らした方が良かったんじゃないか。実用性特化型アイテムの割に、肝心なところに不便さがあり納得いきません。
◆オススメのアイテムは…
・スウェットワイドパンツ 3990円

スウェットワイドパンツ
・超極暖ヒートテックタイツ/前開き 1990円

超極暖ヒートテックタイツ/前開き
で。それなら僕はこっちの方がおすすめ。
シルエットの美しいワイドパンツに、寒かったら中に超極暖のタイツを入れれば良いのではないかと。十分暖かいし、ワイドパンツの風合いも寒々しいものではないので季節感もおかしくない。
暖パンのような不恰好さはまったくない綺麗でシワの入らない素材。かつタイツがなければ春夏秋も使えるわけだし……少し値段は張るけど、こっちの方がファッション的には明らかに満足度高いんだよなあ。
以上、ユニクロのワーストバイでした!
【MB】
ファッションバイヤー。最新刊『ロードマップ』のほか、『MBの偏愛ブランド図鑑』『最速でおしゃれに見せる方法 』『最速でおしゃれに見せる方法』『幸服論――人生は服で簡単に変えられる』など関連書籍が累計200万部を突破。ブログ「Knower Mag現役メンズバイヤーが伝えるオシャレになる方法」、ユーチューブ「MBチャンネル」も話題に。年間の被服費は1000万円超! (Xアカウント:@MBKnowerMag)