【2025年ベストコスメ・スキンケア総括】効かせるはどこまで進化した? 今年の名品の中から、40〜50代、何を買ったらいいかを解説します!

【2025年ベストコスメ・スキンケア総括】“効かせる”はどこまで進化した? 今年の名品の中から、40〜50代、何を買ったらいいかを解説します!
2025年も残すところあとわずか。美容誌・ファッション誌では恒例のベストコスメが出揃いましたね。今回は、私たちの肌悩みに合わせ、スキンケア研究や処方の進化に着目した「今、私たちに必要なコスメ」と題し、座談会を実施。美容ジャーナリストの倉田真由美さんとエステティシャンの瀬戸口めぐみさん、美容ライターの長谷川真弓の3人で、今年の美容業界を振り返ります。
mi-molletベストコスメ評定委員の3名は…
瀬戸口めぐみさん/美容家 瀬戸口めぐみさん/美容家 自然派化粧品ブランドで28年間ブランドディレクターを務める傍ら、エステティシャンとしても活躍し、国内外のセレブリティを顧客に持つ。また、述べ1万人以上の施術を経て独自で開発した「手美容」メソッドは、その即効性から撮影直前に訪れる女優たちの間でも評判に。多くのメイクアップアーティストにマッサージの技術指導も行っている。 2021年秋に独立し、現在は紹介制プライベートサロンを運営。2022年11月にリリースしたセルフマッサージメソッド『老化筋ほぐし』(小学館)は業界内外で話題に。
長谷川真弓/美容エディター・ライター 編集プロダクションを経て、広告代理店で化粧品メーカーの営業を7年半担当。化粧品のおもしろさに目覚めたのち、2009年INFASパブリケーションズに入社。美容週刊紙「WWD Beauty」の編集を担当し、2014年にフリーへ転身。ビューティにまつわるヒト・コト・モノを精力的に取材している。
今年の美容業界を象徴する“キーワードは「肌機能を立て直す」
長谷川真弓(以下、長谷川) 今年の美容業界を振り返って、昨年とは異なる製品や研究の違いなどはありましたか?
倉田真由美さん(以下、倉田) ここ何年かは「シワが〜」「たるみが〜」などと言った、肌悩みに特化したコスメが話題になることが多かったけど、2025年はそれもひと段落した感じ。今年は根本的なエイジングケアが目立ちました。例えば、肌全体の機能低下に着目し、“効かせる”ことにこだわったコスメが多かったように感じます。
長谷川 具体的には?
倉田 エイジングケアの基本として、“足りないものを補う”ケアがあります。ですが、本当に必要なのは、補う前のステップであり、溜まったものを分解・排出すること。メイク汚れや古い角質など、肌に溜まった老廃物を取り除かないと、育むケアはできませんよね。中でも、“排出する”アイテムが目立った年でした。
もうひとつは、肌表面にアプローチするコスメが進化したこと。今は、表皮・真皮の全層にアプローチするコスメも多く登場していますが、肌印象を大きく左右するのは“表皮”なんですよね。中でも表皮にあるタンパク質のクオリティーを高めてくれるコスメが多く登場しました。肌が疲弊してしまうと年齢以上に老け見えするから、“肌の体力を落とさないこと”が大事です。
長谷川 肌が疲弊するといえば、今年の夏も暑かった(笑)。汗や皮脂が止まらず、肌が疲れきっていました。瀬戸口さんはサロンでたくさんのお客様の肌に触れていますが、今年ならではの肌変化はありましたか?
瀬戸口めぐみさん(以下、瀬戸口) おっしゃるとおり、暑さの影響で肌が熱を帯びた状態になるとダメージが蓄積し、少しの刺激でも炎症を引き起こしてしいるお客様が多かったですね。
長谷川 “赤み炎症”もよく聞きました。
瀬戸口 原因はいろいろありますが、皮膚が弱い方や水分量が足りていない方、あとは過剰なお手入れで肌の体力が低下している方に多かったですね。そして、この状態のまま冬を迎えると肌が一気に硬くなり、エイジングが加速します。この時期のスキンケアは油断大敵なんですよ。
試して納得。2025年のスキンケアは「浸透」より「機能設計」がポイント
長谷川 美容誌・ファッション誌のベスコスでも紹介されておりますが、ミモレの読者に実際に試してよかったスキンケアを挙げていただきました。
40〜50代のミモレ読者におすすめしたい
2025年のスキンケアコスメ
洗顔
キュレル 潤浸保湿 泡ジェル洗顔料
プリマヴィスタ プレメイクアップ ジェルウォッシュ
化粧水
コスメデコルテ ユース パワー エッセンス ローション
エスト ザ ローション EX T
タカミ ローションⅠ
ミノン アミノモイスト モイストチャージ ローションⅠ
美容液
リポシー スキンビューティ ファースト グロウエッセンス
オルビス ザ リンクルセラム
ドクターケイ Cコントロールリペアセラム
乳液・クリーム
エリクシール リフトモイスト エマルジョン
イプサ ME n
KANEBO クリーム イン デイII
SK-II スキンパワー リニュー クリーム
FAS ザ ブラック リフト アイ クリーム
長谷川 全員一致で挙がったのが、肌へのアプローチを明確に打ち出したコスメデコルテの化粧水。
倉田 この化粧水の素晴らしいところは、“効かせる”ことにこだわって化粧水のために採用した独自のカプセル技術。以前は、「潤えばOK」だった化粧水も、今では保湿ケアはもちろん、肌のエイジングに働きかける時代へ。
長谷川 研究内容もおもしろく、健康な細胞は“老化”の道をたどるだけかと思いきや、別の道があったという。しかも、その細胞運命の“分岐点”である場所も突き止め、「老化なんてまだまだ早いよー。元気に頑張ろーよ」と働きかけて細胞の軌道修正をしてくれる。これは、嬉しすぎる。
瀬戸口 ただの水ではなく、黒麹発酵液を高配合した“美容水”。最近の機能性化粧水はマイナスをゼロにするのではなく、マイナスからプラスにジャンプアップできるくらい力強さを備えているのも特徴ですね。
倉田 ドラッグストアのコスメであれば、ミノンの化粧水。更年期世代は今まで感じなかった体の変化が出やすい時期。敏感肌スキンケアのミノンは、肌コンディションを下げないよう、角質層に水分を満たして、留めて、守る力を強化しました。友人に、コスパのいいおすすめの1本を聞かれたら、ミノンと答えています。
多方面からエイジングサインに立ち向かう、頼もしい美容液
長谷川 次は美容液。倉田さんは“Lypo-C(リポシー)”のスキンケアを挙げましたね。リポシーといえば高吸収型ビタミンCサプリが有名で、ライター仲間でも定期購入されている方が多いです。
倉田 そうそう、あのブランドから“塗るLypo-C”が登場しました。ピュアビタミンC*をリポソームに内包した先行美容液で、特にツヤとハリが失われる世代におすすめ。ぷるんとした仕上がりで、1度の使用でも違いを感じるくらい即効性がありました。
長谷川 フレッシュな状態で使うことにもこだわって、あえての個包装。このブランド“らしさ”を感じます。私は、ドクターケイの美容液がドンピシャで良かった! いつも夏が終わる頃に肌がへたってしまうのですが、乳液とのセット使いで肌痩せもなかったです。
倉田 目元ケアはオルビスのアイクリームが良かったですね。ナイアシンアミドはシワの他に美白にも有効な成分。有効成分を複数配合するのも多くなりました。キメも整え、老け見えから若見えに逆転してくれる頼もしい製品です。
*ピュアビタミンC:アスコルビン酸(整肌成分)
(左)ビタミンCをいかに効率よく届けるか、を考えたあげく、今までの培った技術を元に肌へのアプローチを可能にした先行美容液。肌にスッとなじんでふっくらと柔らかな肌へ。リポシー スキンビューティ ファースト グロウエッセンス 28包 ¥12320/スピック
(中)速攻型ナイアシンアミド複合体で、美白ケア・シワ改善を同時に叶える。肌になじませた後はピタッとフィット。「軽すぎず、重すぎずの絶妙なテクスチャー! お手入れがしやすいようにちゃんと工夫されていますよね」(瀬戸口さん)。オルビス ザ リンクルセラム【医薬部外品】30g ¥4950/オルビス
(右)炎症やお疲れ肌の初期サインである大人の毛穴悩みに真っ直ぐに向きあった先行美容液。カクテルビタミンにNMN誘導体、トリペプチドなどを配合したエイジング特化型ビタミンC。「夏から秋のお手入れに重宝しました! 頬のザラつきもなくなり、つるんとしたなめらか肌に」(長谷川)。ドクターケイ Cコントロールリペアセラム 30mL ¥9350/ドクターケイ
「乳液・クリームを使わない肌は、エイジングが加速する」と心得て
長谷川 次は、乳液・クリーム編です。まずは、乳液のこの2本。エリクシールの乳液は良かったですね。頬の高い位置にキラッと光るツヤ玉があるだけで、肌がふくよかで若々しく見える。イプサの化粧水と乳液の良いトコ取りをした化粧液も今年パワーアップしました。使いやすさでいうとNo.1かも。
瀬戸口 クリームや乳液などの油分はめくれた角質をのり付けして外からの刺激を防いでくれる役目があるので、弱った時にこそ保護する“膜”は必要なんですよ。乳液・クリームを使わない肌は、エイジングが加速すると心得て。
「内側から弾むような手応えがあると継続して使いたくなります。このあたりがエリクシールはうまい」(長谷川)。エリクシール リフトモイスト エマルジョン しっとりタイプ ba 【医薬部外品】 130mL ¥3960/エリクシール
うるおいをめぐらせ、肌あれを予防しながら美白ケアも叶える化粧液。全方位から肌コンディションを整え、柔らかく透明感のある肌に。「私はベタつきと乾燥が気になる、臨機応変の05タイプ」(長谷川)。イプサ ME n【医薬部外品】全8種 各175mL ¥8140(ディスペンサーとセット価格)/イプサ
倉田 私はKANEBOの朝クリームかな。シンプルだけどパワフル。日中の肌環境を守り、乗り切るために欠かせないパワーブレックファストのような頼もしさを感じました。また、SK-IIのスキンパワー リニュー クリームは頬の位置が高く、ツヤが出て若々しく見えるから。
瀬戸口 スキンケア好きが好きなテクスチャーですよね。どちらの製品もクリームなのにベタつきがない。また、クリームが苦手という方でも使いやすいと思います。
(左から)赤ちゃんの未熟な肌を乾燥などから守り抜く「胎脂」のチカラを化粧品開発のヒントに。もっちり&しなやかに立ち戻る柔らかさで“朝のクリーム美容”の常識を変えた。カネボウ クリーム イン デイII【医薬部外品】 SPF30・PA+++ 40g ¥9350/カネボウインターナショナルDiv.
顔の下半分のたるみ・しわなどのエイジングサインは、実は頬の上部からの影響であることを突き止め、全方位でふっくらとしたハリ感のある肌へ導く。リッチなのにベタつかないテクスチャーは「さすが」。スキンパワー リニュー クリーム 50g ¥18700(編集部調べ)/SK-II
倉田 40代はアイケアも忘れずに。FASのアイクリームは皮ふだけでなく、筋膜や眼輪筋にも働きかけ、目元のフォルムまでも変えるような手応えがあるの。上まぶたのもたつきを感じている方はマッサージ兼ねてお手入れするように。

たるみ・くすみ・ハリ・まつ毛など大人の目元の“ゆるみ”の原因となる眼輪筋にアプローチ。全方位ケアでハリのある活き活きした目元へ。FAS ザ ブラック リフト アイ クリーム 15g ¥16500/FAS
肌を育てる時代だからこそ、「洗う」ステップを見直すわけ
長谷川 最後は“洗いモノ系”を。スキンケアカテゴリーの中で1番の進化は洗いモノ系だと思うのですが。
瀬戸口 肌を“育てる”ケアが当たり前になった今、“洗う”というステップの立ち位置も変わり、進化しています。そのうえで問われるのが「ただ落とせばいい」のではなく、「潤いを残しながら汚れを落とす」技術。今後、さらに進化していくと思いますよ。
長谷川 どのように洗い上げるか、ですね。上半期にブランド初のスキンケアとなるプリマヴィスタのジェル洗顔料は印象的でした。ベースメイクののり・モチをキープするために、洗顔のステップから見直そう、と。私の肌と相性も良く、夏の終わりまでずっと使っていました。
倉田 私は、秋に登場したキュレルの泡ジェル洗顔かな。負担をかけず、潤いを奪わず、洗う前より肌の調子が良くなるの。乾燥やくすみなど大人の肌こそ洗うもので変わるから、アイテムの見直しは必要よね。
(左から)洗うたびに潤う、透明感のある素肌美へ。泡からジェル状に変化するテクスチャーにも注目。キュレル 潤浸保湿 泡ジェル洗顔料【医薬部外品】 200g ¥2090(編集部調べ)/花王
ベースメイクののりとモチを向上させるために開発したジェル洗顔。皮脂・角栓をしっかり落とし、保水ヴェールでスキンケアのなじみを助け、化粧水を均一に行き渡らせる。プリマヴィスタ プレメイクアップ ジェルウォッシュ 110g ¥2420(編集部調べ)/花王
今年、登場したスキンケアには即効性や強さだけでなく、機能を上手に活かすコスメが印象的でした。何を使うかより、どう選ぶか。これこそ大人の肌と上手に付き合う方法なのかもしれません。
次回は、2025年の美容総括【ベースメイク編】を紹介します。
撮影/後藤渉
取材・文/長谷川真弓
編集/國見 香
倉田真由美さん/美容ジャーナリスト
40年のキャリアを持つ美容ジャーナリストの草分け的存在。女性誌編集部、編集プロダクションを経て独立し、雑誌の美容ページやWEB、PR誌、新聞のコラムなどで執筆活動やコメント発信を続ける。近年は、セミナーやラジオ出演、化粧品開発のアドバイスを通し、エイジングケアやクオリティ・オブ・ライフ全般の啓蒙活動にも力を注いでいる。著書に『しあわせ美人のつくりかた』(ぶんか社文庫)がある。