カップ麺を年1000個食べる「超痩せ型男」の秘訣

年間1000個以上のカップ麺を食べているのに、痩せ型体型&健康をキープしているカップ麺研究家の筆者。裏側では、様々な努力&工夫があった…(写真:筆者提供)
カップ麺を年間1000以上、累計1万3000以上食べてきた筆者
筆者は「カップ麺研究家」という一般的ではない活動をなりわいとしている。
【画像】カップ麺年間1000個食べる&大酒飲みでも痩せ型&健康体…36歳筆者が実践する「リカバリー食」はこんな感じ
膨大な新商品の波を峻別し、知識を研ぎ澄ますこと。それが筆者の日常だ。
はじまりは2014年2月、当初は備忘録として始めた趣味にすぎなかった。しかし、現在は新商品のレビューを中心とするブログの更新と、今回のような執筆の依頼で生計を立てるまでに至り、その知見を最新の状態に保つべく、カップ麺という名の嗜好品と向き合い続けた結果、年間の実食数は1000以上、累計は1万3000食を超えてしまった。
この数字だけで判断すると、かなりヤバい奴に思われるかもしれない。

レビューを待っている新商品たち(写真:筆者提供)

アップデートされ続ける定番商品のストックも欠かさない(写真:筆者提供)
あなたはどんな姿を想像するだろう。
肌はボロボロで、髪の毛は薄く、お腹もポッコリ。お世辞にも健康的とは言いがたい、中年男性の容姿を思い浮かべたのではないだろうか。これは実際、筆者がメディアで姿を公開するまでの間、読者の方々から多く寄せられたイメージである。
しかし痩せ型をキープ、その裏側は…
表題にもある通り、筆者は身長168cm、体重50kg前後。体脂肪率も13%程度をキープしている痩せ型で、かなりの酒飲みだ。なかでもビールと日本酒が好き。

2022年頃の写真。メディアで姿を公開した時は、大いに驚かれた(写真:筆者提供)
その嗜好が祟って昨年、高尿酸結晶(尿酸値9mg/dL)を指摘されることになり、いわゆる痛風発作の直前をさまよっていたのだが、アルコールとの付き合い方を再定義し、問題の尿酸値は3カ月ほどで基準値(4mg/dL)に戻っている。今のところ、健康診断で他の異常値は検出されていない。
さて、そろそろ本題に入ろう。
なぜカップ麺を食べ続けているのに太っていないのか、その秘密は“自らの食事に課した鉄壁の規律”にある。気分転換に家で軽めの筋トレをすることもあるが、ジムに通うなどのタスクは組んでいない。ただただ食事に気を使っているのだ。
炭水化物はカップ麺以外取らず、朝食でリカバリー
まずは、もっともたる例を挙げよう。
ひとつ、カップ麺以外の炭水化物は取らない。米やパンの類はもちろん、市販の固形ルゥをはじめとする原料に小麦粉を使用した食品も地雷扱いしている。前述のように糖質を含むビールや日本酒などは好んで飲むが、飲み〆の概念は存在せず、つまみに主食となる食べ物を選ぶことは断じてない。
また清涼飲料水は飲まない、甘いものが欲しくなったらハイカカオ(72%以上)のチョコレートを1日2.5gだけ取る。お総菜や冷凍食品に手を出すこともなければ、カップ麺を除く加工食品やスナック菓子を家に置くこともない。

甘いものが欲しくなったらハイカカオ(72%以上)のチョコレートを1日2.5gだけ取る(写真:筆者提供)
そして、何よりも大切に考えているのは“カップ麺に足りない栄養素をきちんと補う”こと。一部のブランドを除き、カップ麺に不足している栄養素は、大きく分けて「たんぱく質」「ビタミン」「ミネラル」の3要素。それと「食物繊維」だ。これらを取ることに、リソースを集中投下している。
筆者の毎朝は、必ず「豆腐」「納豆」「卵」「きのこ」「もずく」「ヨーグルト」の“6点セット”から始まる。健康的かつ太りにくい身体を得るためには、腸内環境のオプティマイゼーション(最適化)も欠かせない。

毎朝の“6点セット”。「リカバリー用の朝食」と自分の中では定義している(写真:筆者提供)
また、調味料にも細かいルールがある。豆腐はそのまま、納豆に使うタレは1/3程度、きのこは加熱して味付けなし。もずくに使う三杯酢は余った納豆のタレを米酢で割って、ヨーグルトは無糖を選択かつ何も入れない――。
まるで求道者的な、あるいは禁欲的な食事風景に映るかもしれない。これはカップ麺という強烈な外的刺激に対し、日常の食事で感覚のリセットを図っているのだ。
その後、味覚と胃が落ち着いてからレビュー用のカップ麺に熱湯を注ぎ始める。筆者の場合、撮影中に麺が伸びたりスープの温度が低下したりする理由から「撮影あり実食用」と「撮影なし実食用」のカップ麺を調理する必要があるため、この時点で1日2食。
血糖値の上昇に伴う眠気に襲われないのは、低GI(食後血糖値の上昇が緩やかな)食材を事前に摂取することで、インスリンの過剰分泌が抑えられているからだろう。
しばらく腹の虫が騒ぐことはないが、炭水化物の消化は早い。その次に食べるカップ麺はレビューの必要がないため、直前に「生野菜」を摂取する。これは「食物繊維」と「酵素」を補う目的と、素材本来の味に意識を傾けることで、感覚を研ぎ澄ます目的も兼ねている。無論、味付けは施さない。
カップ麺の「塩分」「脂質」も気をつける
一方で、カップ麺には「脂質」と「塩分」が過剰に含まれる傾向がある。それを避けるためにスープを飲み干さないなどの工夫はもちろん行っているし、ほかの食事で精算し、収支のバランスを適正化してきたわけだ。
このような食生活を他人に話す機会は滅多にないのだが、聞かれて答えると「そんな食生活を送っていて楽しいの?」「そこまでして食べる必要ある?」などと聞かれることがある。
答えは一つ、これが筆者の「仕事」なのだ。ただ己の仕事に対し、責任感と誠実さを持って向き合うと、筆者の場合は、このような生活になってきた。
しかし、だからといって、ストイックな食生活にストレスをため込んでいるわけではない。なぜなら、晩酌の時間が訪れたら比較的に自由に過ごしているからだ。
筆者は料理が好きで、それを毎日楽しみにしてくれている同居人がいる。和食・中華・エスニック・フレンチなど、そこそこ何でも形にできるため、同居人のリクエストに合わせて肉や魚を使った献立を組み、それに合わせたアルコールを用意して、適度にツマみながらペアリングを楽しむ。

手羽元煮など(写真:筆者提供)

鯛アラの煮付け(写真:筆者提供)

酢豚(写真:筆者提供)

豚の角煮(写真:筆者提供)
もちろん中華などの脂っこいメニューのときは節制するし、アボカドやセロリなど、カリウムを多く含む食材の摂取も忘れない。それも踏まえたうえで「仕事としてのカップ麺」とは違う「生活としての手料理」を嗜み、オンとオフの切り替えを行うことで1日のストレスをリセットしている。
ちなみに「カップ麺って飽きない?」などと聞かれることもあるが、そんなこと矢継ぎ早にリリースされる新商品たちが許してくれない。
カップ麺を食べたらすぐ不健康になるわけじゃない
年間1000食のカップ麺を食べ続け、そのために食事のルーティーンを徹底している。合理性を追求し、極端な最適化に至った私の姿は異様に映るだろう。事実、自分でも大概おかしいと思っている。
だからこそ、胸を張って言いたい。
身体という資産を管理するうえで重要なのは、摂取と消費、そして栄養素のポートフォリオ(構成)を適正化し、自身のパフォーマンスを最大化させることに尽きる。

健康診断の結果。現在はすでに改善し、正常値となっているが、尿酸値が基準値を超えていたことも。しかし、診断結果は概ね問題なしを継続し続けている。40代、50代になっても維持していきたいところだ(写真:筆者提供)

かなりの酒好きの筆者。だからこそ、アルコールとの付き合い方は今後も油断せずいく所存だ(写真:筆者撮影)
カップ麺=俗、自身の健康管理=聖のイメージは根深いかもしれない。ただ、世間で騒がれているほどカップ麺は怖い食べ物ではない。むしろ、週に2回ほどの喫食なら何の問題もない。それでも栄養面が気になる方は、いつも外食で済ませている枠を自炊に切り替えるなど、他の食事で調整すればいいだけの話だ。
また最近は栄養バランスに配慮した日清食品の「完全メシ」だったり、明星食品の減塩シリーズ「評判屋」や低糖質シリーズ「ロカボNOODLES」だったり、塩分40%カット&GABAを配合したエースコックの「だしの旨みで減塩」だったり、カップ麺に抱かれがちな不安要素を抑えたブランドも存在するため、それらを取り入れるのも賢い選択といえるだろう。
運動はしないが、「歩く」ことは大事にしている
先に運動のタスクは組んでいないと前述したが、その点ひとつだけ意識していることがある。普段の買い物などで外出するときは、文明の利器をあえて拒み、己の足裏にのみ体重を預けることだ。たとえそれが片道5km先のコンビニだとしても、必ず歩いて行動する。
往復10kmの歩行は、ビジネスパーソンの平均歩数に換算すると約1万3000歩以上に相当する。この意識を常に持っていることも、筆者の日常的なリスクヘッジ(回避)につながっている。
「食と健康(体重)」を両立するために、taka :a(大石敬之)がしていること
・カップ麺以外で炭水化物を取らない
・清涼飲料水は一切飲まず、加工食品やスナック菓子も家に置かない
・甘いものが欲しくなったらハイカカオ(72%以上)のチョコレートを1日2.5gだけ取る
・毎朝を「6点セット(「豆腐」「納豆」「卵」「きのこ」「もずく」「ヨーグルト」)」で始める
・カップ麺の実食時には直前に「生野菜」を摂取する
・外出時は必ず徒歩で移動する
・「生活としての手料理」でオンオフを切り替え、1日のストレスをリセットする
とにかく楽して痩せたい人は、今すぐ「楽」を諦めたほうがいい。
ただ、ちゃんと“太りにくい身体”を手に入れてしまえば、今度は太ることが難しくなる。そのために「自分に合った正しいルーティーン」を見つけること。そして「それを楽しめる環境を整える」ことが最大の近道なのではないだろうか。
ここまでストイックになる必要はないかもしれないけれど、正しい栄養バランスの知識と楽に逃げない姿勢さえ備わってしまえば“太りにくい身体”を手に入れるのはそう難しいことではない。