夜はスナックになる柏のカフェレストラン「Cafe Campana」で味わう、しっとり鶏と牛の相盛り丼

夜はスナックになる柏のカフェレストラン『Cafe Campana』で味わう、しっとり鶏と牛の相盛り丼
柏駅東口から歩くこと約5分。カフェレストラン『Cafe Campana(カフェ カンパーナ)』では、レトロな店内でパスタをはじめとしたイタリアンベースの創作料理などが味わえる。夜はスナックとして営業し、時間帯によって表情を変えるユニークな一軒だ。
昼はカフェ、夜はスナック。2つの顔をもつ、柏のコミュニティスペース
柏駅から旧水戸街道を渡って徒歩約5分。にぎやかな繁華街にあるレトロな雰囲気のこの店は、昼はカフェレストラン『Cafe Campana』、夜はスナック『カンパーナ』として営業している。

アーチ状の入り口や、窓の下にはめ込まれたレンガがレトロな雰囲気を醸し出している。
扉を開けると、白い壁にフラワーリースが飾ってあるのが目に入った。
店内の壁や窓際などにも花が飾られ、やわらかな空気が広がる。これらの花の多くは、フラワーアレンジメント講師でもある、この店のマスター・阿部朋卓さんのお母さま一恵(かずえ)さん作。季節ごとに入れ替えられている。

ダークブラウンで統一されたテーブルやイスも落ち着いた雰囲気で、ナチュラルな印象だ。
そもそも『カンパーナ』は数十年前にここでレストランとして創業し、クラブなどの営業を経て、最終的にママの高田賀子(よしこ)さんがひとりでスナックとして営業していた。
阿部さんは、ご両親と一緒にこの店へ何度も訪れており、お店のママとは旧知の中だった。「自分の店をやってみたい」とママに相談をしたところ「昔から知っているあなたならいいわ」と、快く了承され、2024年5月からここで間借り営業をすることになった。

和洋中、オールジャンルに対応できるマスターの阿部朋卓さん。おだやかな口調でお客さんを癒やす。
これまで大手飲食チェーンの社員としてサービスの現場に立ってきた阿部さん。あるとき、「スナックなのにしっかりした厨房があるんだなと気づいた」のは、さすがの目のつけどころ。
「それなら、昼に営業しないのはもったいないんじゃないか」と思い、カフェレストランとして営業する発想が浮かんだという。
「ウチは常連さんも多いんですけど、このお店が食を通じてコミュニティの場所になればいいと思うんです。ごはんも、スイーツ、お酒も用意しているので、その時の気分で自由にメニューを選んでもらいたい」と話す。
ごはんもスイーツもお酒も。気分で選べる昼のカフェ
メニューは、イタリアンをベースにした創作ごはんや、フレンチトーストなどのスイーツ、さらにお酒を含むドリンクもそろう。

ひとりで気軽に立ち寄るのはもちろん、仲間でコースを楽しむのもおすすめだ。
店を始めるとき阿部さんの頭にあったのは、「美桜鶏」を使うことと、かき氷だったという。
「ブランド鶏の美桜鶏は、ジューシーで、焼いても揚げても、煮てもおいしい。だから、メニューの幅が広がるのも魅力です」
こういう視点も、大手飲食チェーンでサービスマンとして勤務してきた阿部さんだからこそ。焼き肉、しゃぶしゃぶ、イタリアンレストランなど、さまざまな現場を見続けてきた経験から、味の再現性や仕入れの安定は重要な要素だった。

小腹を満たす料理と、甘いものも充実。
美桜鶏は品質のばらつきが少なく、個人店でも扱いやすい食材。看板メニューに据えることで、料理の軸がぶれないと考えた。
一方、かき氷については、この店を開く前にかき氷専門店を運営する会社に勤めた経験が大きい。現場に立つなかで「個人でも続けられるメニュー」だと実感した。

かき氷のテイストは季節に合わせて変わる。できるだけ旬の果物を使うのもポイントだ。
そのため季節を問わず一年を通してかき氷を提供。夏だけの目玉商品ではなく、店のもうひとつの柱として静かにメニューに並ぶ。
「一人でできるオペレーションと客数。そのバランスを考えてメニューを作りました。なんでもアリなところは、昔の喫茶店みたいな感じでしょうかね」と阿部さん。
チェーン店で培った経験は、営業を続けるためのヒントとして、店づくりのそこかしこに生かされている。
2種の肉で満足!しっとり鶏肉とコクある牛の合い盛り丼
おなかが減ったなと思ったら、ちょうどランチタイム。
先ほど話題にあがっていた美桜鶏を使ったメニューをいただいてみたい。
というわけで、美桜鶏とローストビーフの相盛り丼1300円と、ブランド卵の卵黄150円をトッピングした。

美桜鶏とローストビーフの相盛り丼を目当てに、柏市外からやってくるお客さんもいる。テイクアウトも可能だ。
ローストビーフは国産牛を使用し、塩コショウなどで下味をつけてから軽く焼き、さらに調味料で漬け込む。仕上げから提供まで3日間かけ丁寧に作っている。

薄切りにしても繊維が壊れず、しっとり感が伝わる。
美桜鶏はブライン液に漬け込んだあと、低温調理で仕上げる。あざやかな桜色が、まさに“美桜鶏”の特徴だ。

国産米の上に、しっとりジューシーな鶏肉と牛がドッキング。
盛り付けている間、雑談をしていると、「うちね、パスタも人気なんですよ。定番もあるけど、その日によってメニューを変えてみたり」と、阿部さん。
そこで、この日提供していた厚切りベーコンとキノコのアラビアータ1300円も追加オーダー。
「サラリーマン時代はサービスマンだったので、基本的には調理を専門にやってなかったんです。まかないくらいは作ってましたけどね」と阿部さんは言うが、材料を手際よく切り、パスタを茹で、鮮やかにフライパンを煽(あお)る。

ニンニクとトマトの香りが厨房いっぱいに広がる!
2品がテーブルに並べられ、いざ実食だ。

やわらかな午後の日差しの中で、たっぷりお肉の丼と、熱々パスタがモリモリ。
まずは丼から。美桜鶏に卵の黄身をつけて食べてみた。
胸肉とは思えないほどしっとり。淡白ながら旨味はしっかりあり、甘酸っぱいタレがよく合う。鶏肉特有の臭みはいっさい感じられなかった。
ローストビーフには、赤身肉の風味を引き上げるためのコク深いソースがかかっていて、濃厚でありながらキレのある後味が、肉の旨みを一層際立たせている。阿部さんは「ただの甘辛ではなく“旨みを重ねる”味の設計」と話す。
さらにホースラディッシュがインパクトになり、どちらもごはんに合う!
「これはごはん抜きにして、お肉だけ盛り合わせにもできますよ」と阿部さんが言う通り、お酒のおつまみにもなりそうだ。

2種類のお肉を一度に楽しめる贅沢な一品だ。
続いてパスタにも着手。
フォークを刺して持ち上げたら、湯気とともに食欲をそそるニンニクとベーコンの香りが立ちのぼる。

トマトの旨味が凝縮された、オーソドックスなアラビアータだ。
トマト、ベーコン、しめじ、ニンニクの旨味が溶け込んだソースがパスタによく絡む。
口の周りを真っ赤にしながら夢中で食べ切ったが、なんだか無性に甘いものも食べたくなってきた。
「それなら、おすすめがありますよ」と提供してくれたのは、カタラーナ480円。

表面のほろ苦さと、濃厚な卵と牛乳のカスタードはテッパンのおいしさ!
表面はパリパリで中にはとろ〜りとしたカスタードが。
あらあら。もう満腹なのに、するりと入ってしまうのはなぜかしら……。
どのメニューも閉店まで提供しているので、ランチタイムを逃した時でも安心だ。
おなかをさすりながら、「次はゆったりお茶をするのもいいかも」と思いながら帰路についた。
Cafe Campana(カフェ カンパーナ) 住所:千葉県柏市柏2-3-9/営業時間:11:00〜18:00(スナック営業は19:00〜24:00)/定休日:火(スナックは日・月・祝)/アクセス:JR常磐線・東武鉄道東武アーバンパークライン柏駅から徒歩5分
取材・文・撮影=パンチ広沢
パンチ広沢
ライター・ドローンパイロット
学生時代、爆笑問題さんにインタビューしたのをきっかけに阿佐ケ谷に住み始め、以来30年もの中央線沿線ウロウロLIFE。グルメ、旅、エンタメいろんな仕事を幅広く担っているが、とどのつまり人の話を聞くのが好きなんだなあと思う今日この頃。2024年二等無人航空機操縦士の資格を取得しドローン関係の仕事も開始!