ブレーキは自動保持、ミラーは映像に? 最新クルマの「いまどき装備」と昔との違いを総整理

ブレーキが保持され、クルマが前車について走り、ルームミラーは映像になる。最新のクルマでは当たり前でも、昔のクルマしか知らない人には浦島太郎状態だろう。知らないとヤバイ? いまどき装備と時代の変化を整理する。
【画像ギャラリー】最近のクルマ、ここまで来てたのか…… おじさんも免許取り立ての若者も驚く最新装備!(9枚)
文/写真:ベストカーWeb編集部
ACC? デジタルインナーミラー? なんじゃそれ

最新装備が搭載され、乗れば感動するとも言われるランドクルーザー300
国内外の自動車メーカー各社は近年、安全性と利便性を高めるために運転支援機能や電子制御装備を次々と導入している。これにより、現在販売されているクルマの多くは、かつてとはまったく異なるほど便利かつハイテクになってしまった。
なかには、「自分はアナログ派だから関係ない」とか、「もう20年近く前のクルマだけど、現在所有しているので十分」、「最近のはハイテクすぎてよくわからん!」という人もいるだろう。もちろんそのこと自体はまったく問題ない。好みの問題もあるし、事情だって人それぞれだ。
だが、気にしなくてはならないのは、最近のクルマについた機能が「便利だから付いた装備」というだけでなく、「知らないと誤操作や危険につながる装備」になっている点だ。そのことを知らずに、昔の感覚のままでハンドルを握ると、戸惑う結果になってしまうかもしれない。
なにもこのことは、古き良きあの時代を知る「おじさん」だけの話ではない。免許をとったけど、あまりクルマに乗らない人、先述したようになんらかの理由で古いクルマに乗っている人にとっても重要な話となってくるのだ。
あるいは、新しいクルマに乗っていても、昔の感覚のままで知らずに損をしている機能もあるかもしれない。
勝手に止まる? 電動パーキングブレーキとブレーキホールド

現行では数少なったMT車のシビックタイプRもサイドブレーキではない
レバーを引く、あるいはペダルを踏む。そうやって作動させていたパーキングブレーキ。とくに「サイドブレーキ」は、1990年代にドリフトを行う技術のひとつとして愛されてもきた。だが、今やパーキングブレーキもスイッチ操作が主流で電動パーキングブレーキとも呼ばれる。
これとセットで語られることが多いのが、ブレーキホールド機能。これは、停車時にブレーキペダルをしっかり踏み込むと、ペダルから足を離してもブレーキ状態を維持してくれるシステム。
この機能が導入される以前は、信号待ちや渋滞中のクルマはブレーキペダルを踏み続ける必要があった。しかしブレーキホールドが作動していると、ニュートラルに入れたわけではないのに、クルマは完全に停止したままで動かない。再発進したいときは、アクセルを踏むだけで自動的に解除される。
初めて体験すると戸惑う人も少なくない。だが故障ではなく、意図された動作だ。仕組みを知らないまま乗ると不安になるが、理解すれば長時間の信号待ちや坂道発進の負担は大きく減る。
また、ブレーキ技術の進歩は、クルマの安全性を著しく向上させている。たとえば、衝突の危険が高いと判断したときには、突然ブレーキが作動し、介入してくる機能まで存在するのだ。
すべての場面で止まれるわけではないが、知っているかどうかで心構えは変わるだろう。もちろん、これらの技術は、運転そのものを任せる装備ではないという点は忘れてはならない。自らの意識で安心・安全な運転をする必要があるのはイマも昔も変わらない。
前のクルマについていく全車速ACC

ランドクルーザー300のステアリング右側には運転支援系機能のスイッチが
クルーズコントロールは高速道路で速度を保つ装置、という認識はもうすでに過去のものだ。現在は前走車との距離を測り、減速から停止、再発進まで行うタイプが一般的になっている。クルマによっては、渋滞中でも作動するのが特徴だ。
ゆえに、レンタカーなどで比較的新しいクルマを借りた人などは、その機能に気づかないなんてことも……。
また、運転支援をしてくれるのは、アクセルとブレーキだけではない。たとえば、白線に近づいた瞬間にハンドルが軽く修正されることがある。これは、故障でも暴走でもなくステアリング操作を支援してくれる車線維持支援機能によるものだ。
言うまでもなく、これもまたすべてをクルマに任せられる装備というわけではない。周囲の状況確認や最終判断はドライバーの役割だ。ただ、支援の範囲を理解した上で使うと、長距離移動の疲労は大きく減ることは間違いない。
鏡じゃないルームミラーにスマホみたいにアップデートする機能

もちろん物理のルームミラーも健在だが、デジタルインナーミラーも増えてきた。写真はBYD シーライオン6
さて、ここまでクルマの安全性や運転支援に関するものが中心で、言い換えれば、「安全のために理解が必要」とか「知っとくとなんかお得な気分になれるものだ。ただ、進化していくクルマの装備には、それだけでなく時代の変化そのものを感じさせてくれるものも多い。
たとえば、それはデバイス面などに顕著だ。かつては、運転中に後方を確認するのは「ミラー」の仕事だった。それが、いまでは「カメラ」の仕事となっている。それが、デジタルインナーミラーだ。これは物理的な鏡を用いるのではなく、カメラで撮影した映像を映したもの。
これなら、後席に荷物を積んでも視界が遮られず、雨天時も見やすいという利点がある。
また、最近のクルマにおけるナビは、備え付けのものではなくスマートフォンを連携させるケースが増えている。地図更新や操作性を考えれば合理的だ
更新といえば、クルマもアップデートされる。ソフトウェア更新によってモニターの表示や機能が変わる時代になったのだ。クルマは完成品ではなく、進化を続ける乗り物になりつつあるのだ。
最新技術を知る楽しみ

2025年に最新技術をもって復活したプレリュード。思い返してみればかつてのプレリュードも4WSなど最新技術が多く使われていた
もちろんこれらの機能は、知らないからといってバカにされるものでもなければ、大損をこく、といったものではない。こういった機能がないクルマでこそ味わえる滋味もある。マシンを操っているんだ、という感覚がたまらないものも多い。
ただ、「味変」のごとくイマの技術を知ることで、コントラストとしてより昔のクルマの味が際立つこともある。一方で、昔のクルマも楽しいけど、最新技術もすごいな、という楽しさを得るのもアリだろう。古いと言われているクルマだって、かつて最新技術が搭載されていたのだから。
これから新しいクルマに乗るという人も、一度どんな機能が搭載されているか確かめてから乗る方が、楽しみも倍増するかもしれない。