中国東北部で「氷雪経済」拡大 観光で3省連携

吉林省吉林市の中旅松花湖リゾートで記念撮影する、冬季スキーキャンプの参加者たち。(1月7日撮影、ハルビン=新華社配信)
【新華社ハルビン2月18日】中国東北部で「氷雪経済」の発展が加速している。黒竜江、吉林、遼寧の3省は豊富な氷雪資源を生かし、観光やスポーツ、関連設備の製造を含む産業全体の高度化を推進。氷雪経済の成長が、新時代における東北全面振興の原動力となっている。
吉林省は観光の新たな場面や業態を次々と創出し、氷雪資源を経済成長につなげている。省文化観光庁によると、2025~26年の氷雪シーズンには、同省を訪れる国内観光客数と観光消費総額がともに前年比で増加する見通しだ。
黒竜江省海林市の横道河子鎮では、民宿や飲食店、写真撮影などの事業者が集積。熱気球やスノーチュービング、雪上音楽イベントなどを展開し、観賞型観光から体験型観光への転換を図っている。
遼寧省瀋陽市の臥竜湖ではこのほど、千年の歴史を持つ冬の伝統漁法「冬捕」が行われ、氷結した湖畔に10万人以上が集まった。臥竜湖の冬捕は、伝統漁業から地域の氷雪観光をけん引する文化観光ブランドへと発展。氷雪と民俗の融合が、地域資源の潜在力を引き出している。

黒竜江省海林市の横道河子鎮にある中東鉄道博物館。(ドローンから、2025年12月24日撮影、海林=新華社配信/徐率)
3省はそれぞれ特徴を備えると同時に、連携も強化している。黒竜江と吉林、遼寧が協力し、「東北氷雪観光大環状ルート」を整備。スキーや景観観賞、民俗体験を組み合わせた広域観光を推進し、資源を補完し、観光客を送り合う体制をつくることで、東北氷雪観光ブランドの形成を進めている。
ウインタースポーツの普及も、氷雪経済の持続可能な発展を支えている。東北部は伝統ある冬季スポーツ文化と充実した施設を基盤に、一般向けのウインタースポーツを広げるとともに、高水準の大会を開催。次世代の人材育成を通じ、氷雪経済の活力と質の向上を図っている。
また、設備製造の基盤が厚い東北部では、市場ニーズを見据え、氷雪関連設備の研究開発と生産を加速している。黒竜江省同江市の同江赫哲遠鵬科技では、雪上三輪車の組み立てが進む。同社は技術革新と柔軟なカスタマイズを武器に国内外市場を開拓し、新たな需要を取り込んでいる。

黒竜江省伊春市で行われた、第3回上海協力機構雪上サッカー大会中国地区予選兼第1回伊春雪上サッカースーパーリーグ。(2025年12月27日撮影、伊春=新華社配信/李佳星)
吉林省遼源市は、スキーブーツなどを手掛ける徳弘氷雪運動科技を広東省から誘致。スキーブーツの月間生産は1万足を超え、全国のスキー場へ出荷されている。
遼寧省撫順市新賓満族自治県の天馳氷雪(遼寧)装備科技は、28年に瀋陽と撫順で開催される第15回全国冬季運動会の需要を見据え、造雪・圧雪設備の開発と生産に取り組んでいる。
東北各地は機会を捉え、氷雪資源の総合的な活用を進め、氷雪経済をより高い段階へ押し上げる構えだ。(記者/劉赫垚、王帆、于也童)