【3万円国内旅行】コミコミ3万円で「陸の孤島」島根県1泊2日旅行(出雲大社含む)は可能か? やってみた!

【3万円国内旅行】コミコミ3万円で “陸の孤島”「島根県」1泊2日旅行(出雲大社含む)は可能か? やってみた!
「5万円海外旅行」という連載をしている。文字通り5万円以内で、航空券、宿代、メシ代、果てはお土産代までまかなってしまうバックパッカー的な旅行記だ。
一方で、実は国内旅行にも興味があった。海外にはよく行く私だが、日本国内となると、なにげに行ったことのない場所が多いから。もっと日本を楽しみたい。
そこで考えた連載が「3万円国内旅行」。交通費、宿代、メシ代、すべてコミコミ3万円で行けるのかどうかを確かめる旅企画。
第一回目は……“陸の孤島” 島根県!
・なぜ島根なのか
この企画、実は2年前ほどから秘めており、さまざまな地方に行くことをシミュレートしていた。その中で、最も難易度が高かったのが、島根&鳥取あたり。
これらの県、距離的にはそこまで遠くないのに、やたらと旅費が高い&時間がかかるのである。なので、「この2県は無理として……」で連載を始めるしかないなと思っていたその時!

佐藤「羽鳥さん、島根への飛行機が安いぞ」
私が常々「島根に行きたい」と漏らしていたのを知る、島根県出身 “世界の佐藤” こと佐藤英典が、JALの安売りチケット情報を教えてくれたのである。
佐藤は、帰郷のための格安チケットをゲットしたと。私も、すぐさまJALのページにアクセス。なにせ彼、「これから、このネタの記事を書く」と言っているから。
そしてスケジュールを吟味し、かろうじて空いている2日間に合わせ、片道約1万円の島根行きチケットを奪取。その数時間後、JALタイムセール記事は公開された。
果たして、3万円で初の島根旅行は楽しめるのか? 好評連載「5万円旅行」の時と同じく、先に結果をお知らせしたい。今回の内訳は以下の通りである!
・3万円島根旅行うちわけ
東京〜出雲 往復航空券 18,500円(JAL)
空港〜市内へのバス 850円
レンタカー12時間 2750円
「八雲庵」の鴨南そば 1400円
ガソリン 1305円
「ほしえん」の三色割子そば 1230円
宿「いとあん」(相部屋) 3500円
空港行きのバス 850円
———————————————
合計 30,385円(マイナス385円)
惜しい! なんと惜しくも、3万円を385円だけオーバーしてのフィニッシュとなったが、ほぼほぼ3万円で島根旅行は満喫できたと自負している。
もちろん目当ての出雲大社にも行ったし、出雲そばは2回も食べられたし、宿は結局のところ快適だったし……で、想像以上に充実した旅になった!
どんな旅だったのかは、次ページ(2ページ目)(https://wp.me/pbYbbF-b7V8)
で、一気に最後まで紹介したい。「神々の国」とも言われる島根で、私が感じた神様は……?
執筆:3万円バックパッカー・GO羽鳥
Photo:RocketNews24
【3万円国内旅行】コミコミ3万円で “陸の孤島”「島根県」1泊2日旅行(出雲大社含む)は可能か? やってみた!(2ページ目)※1ページ目はコチラ

2026年2月某日。早朝4時起き。5時には家を出て、電車&モノレールを使って羽田空港へ向かった。
なお3万円カウントは、「5万円海外旅行」と同じく、目的地に着いてからカウントするものとする。
午前7時5分、定刻通りにJAL277便は出雲に向けてフライト開始。窓から見える景色が、いつもとは違う。

山なのだ。とにかく、山。いつも西へ西へと向かうのが常なのだが、今回は北西方向だからなのか、見える景色は山だらけ。
そして、それらの山が、いつしか……

まるで白いパウダーをふりかけたショコラケーキのような、雪化粧の景色へと変わっていった。
そしてまもなく飛行機は、「出雲縁結び空港」へと着陸。ちなみに東京〜出雲の往復航空券(JAL)は18,500円だったので、残高は11,500円。

時刻は定刻通り8時35分。早すぎる、なんて全然思わなかった。なぜならば、

ここからバスに乗り、レンタカーを予約しているお店まで、けっこうな時間がかかるとの想定だから。なお、空港〜市内へのバス運賃は850円。
初の島根は、

とにかく雪。

とりあえずの目的地「出雲市駅」も、けっこう深い雪が積もっており、ズボッ、ズボッと、真新しい雪に穴を開けながら歩を進めた。

到着したのは、ガソリンスタンド。そう、ここに、格安レンタカーとして有名な「ニコニコレンタカー」が併設されているのだ。

そしてこちらが今回の旅の私の相棒となる、ホンダ「エヌワゴン(N-WGN)」。当然スタッドレス装着済みで、価格は12時間2750円。これにて残高7900円。

初めての土地を運転するだけでも緊張なのに、ガッツリ雪道。少しでも気を抜くとツルツル滑るので油断ならない。

レンタカー屋さんの話では、この日の前日は本当に珍しいほどの大雪で、飛行機は無論、電車もバスも全部ストップしたという。
なので、先ほど私がレンタカー屋さんに到着した時、「どうやってここまで来たんですか?」と逆にビックリしていたほど。
・雪道での事故と、数奇な “通知”

それにしても本当に雪道。私、雪の運転には苦い思い出がある。あれはいつのことだったか。初めて岐阜に行った時のこと。
その日も珍しく大雪だった。そしてその日も初めての土地で、レンタカーでの雪の運転。と、その時、フワリと車体が浮く感覚があった。
気づけば車はユラーリ、ユラーリと完全にグリップを失っており、まるで漫画のようにハンドルをグルグル。片側は崖、片側は雪の壁。
どちらに突っ込んでも大事(おおごと)だが、崖から落ちたら死ぬのは確実なので、私は雪の壁に向かって舵をとった。
そして車は雪に突っ込んだ。そこからは身動きとれず。運良く、たまたま通りかかった近所の宿の人に助けられたが、あの時は本当に死ぬかと思った──
……なんてことを思い出しながら運転していたのだが、数時間後、スマホに届いたFacebookからの通知によると……

なんと、その大雪の岐阜での事故(?)は、この日からちょうどピッタリ10年前の出来事だったらしい。こんなこともあるのか……!
・佐藤の蕎麦
雪道よろしく、話も少し脇道に逸れたが、私がどこに向かっているのかといえば、松江市内にある蕎麦屋『八雲庵(やくもあん)』。
この店、過去に何度かロケットニュースにも登場している(1)(2)。なぜならば、島根出身・佐藤推薦の店だから。
彼と出会ったのは何年前になるのだろう。もう軽く15年くらい経っている気もするが、出会った時から八雲庵のことを話していた。
「俺が日本一うまいと思う蕎麦は、八雲庵の鴨南蛮だ。いつか食って欲しいなぁ」
かつて蕎麦屋で修行をし、今でも蕎麦の連載をしているほど蕎麦好きな私と、若かりし頃の佐藤との「蕎麦トーク」は、いつも “結論・八雲庵” だった。

国道9号線をひたすら東に進んで約2時間後──

ようやく、今回の旅の第一目的地「八雲庵」に、私の運転するエヌワゴンは到着した。極度の緊張状態で運転し続けていたから、本当に疲れた……!
注文したのは、もちろん八雲庵名物『鴨なんばん』(1400円)。ついに、15年以上も恋焦がれていた「佐藤が一番うまいと思う蕎麦」との対面だ。

そして、けっこうすぐに……

着丼!
して、そのお味は……

未知なる味! うまい!!!!!

というか、「黒い濃いつゆ」で育った東京人の私としては、人生初の「透明なつゆの蕎麦」でもあった。
そんなクリアスープの味は、かなり甘め。砂糖などの甘さではなく、完全に “野菜の甘さ” から出る深い味。
ねぎ、そして白菜から出ている味だろう。ベースは白だし的な感じで、本当に私にとっては “未知なる蕎麦” だった。

そばは平たく、手打ち的な食感。“変な繋ぎしてません” 的な、実にストイックな舌触りが実に渋い。
また、鴨南蛮であるが、鴨肉の存在感よりも、野菜の存在感の方が大きいと私は感じた。鴨は出汁にすぎないというか。
これが佐藤さんがこよなく愛する蕎麦か……。文化の違いを感じると共に、「唯一無二の鴨南蛮だな」とも思った。
なお、この時点での残高は6500円。
・地元のスーパーをパトロール

温かい蕎麦でお腹も心も満たされた私は、ふたたび出雲方面に向かいゴーゴーウエスト。その最中、スーパーがあったので寄ってみた。
旅中の “スーパーパトロール” は、海外でも国内でも私の中で楽しみの一つ。特に野菜や精肉・鮮魚コーナーに現地の特色が現れていて実に楽しい……が!
私が特に注視するのは……

もちろん乾物コーナーの「干し蕎麦」である。やはり、“日本三大そば” のひとつに数えられている島根の「出雲そば」が数多く売られている。

食べたことのある商品もあったが、未体験の干し蕎麦も多々あったので、それらは連載「家そば放浪記」用として、別会計でゲット。近日公開するのでお楽しみに。
・前から行きたかった出雲大社

国道431号線を、雪なのでゆっくりゆっくり……。ちょうど宍道湖を1周するようなかたちで、私は出雲方面に向かっていた。心なしか、9号線よりも雪が深い。
そして1時間半後──

次なる目的地、出雲大社へ到着! いつかは絶対に行ってみたいと思っていた場所に、ついに来られた〜!
せっかくなので、4つある鳥居をすべてくぐろうと、1つ目の鳥居まで雪道を踏みしめながら戻り、ぬかりなく丁寧に参拝。

出雲大社の正しい参拝方法は事前に調べておいたので、二礼二拍手一礼ではなく、しっかりと「二礼四拍手一礼」できた。

ここが、八百万の神々が集う場所にして、日本の神々が集う場所「出雲大社」。私は、しかと、この地に来た!
・もっとも神を感じた場所
実は今回の旅、1泊しかないということもあり、必須の目的地としては、無理なく「八雲庵(鴨南蛮)」と「出雲大社」だけとしていた。
でも、レンタカー返却まで時間があるので、近くの海を見に行くことに。だいぶ雪も溶けてきて、走りやすくなっていた。

そして快調にドライブしていると……
\うわあああああ!/

なにこの “神み” を感じる光景!

素晴らしいものが見られた。

神は、ここに、いるのかも。
──その後、日御碕(ひのみさき)という場所に行き、日本海へ沈む夕日を眺めた。

よくよく考えれば、日本海って、あまり見たことなかったかも。

なんか、いい旅になってるなぁ……。

・長い1日の終わり

日が沈み、真っ暗になった松江の街をひた走り、規定時間内にレンタカーを返却。
まさにこの場所がガソリンスタンドなので、その場でガソリンを満タン補充すると1305円。予想以上の出費に「うっ」となりつつ、残高5195円。
ここからは徒歩。ガソリンスタンドの目の前にスーパー「ラピタ」があったので寄ってみると、

また見たこともない干し蕎麦が売っていた! もちろんゲット。こちらはネタ用なので、別経費として精算だ。
宿に向かう道すがら、「手打ち出雲そば」の看板が見えたので入ることにした。『ほしえん』というお店だ。

オススメ「三色割子そば」を注文すると、立派な三段重ねのお蕎麦が出てきた! 価格は1230円なので、残高3965円だ。

メニューに食べ方も載っていたので、迷うことなく楽しむことができた。割子そば、いろんな味が楽しめて美味しいね〜!

そして、いよいよ、今晩の宿へ……。
・まさかの貸切ドミトリー!

今回の宿、予算の関係で、かなりの妥協を強いられた。連載「5万円海外旅行」では利用しないドミトリー(共同トイレ・共同シャワーの共同部屋)しか選択肢がなかったのである。

宿の名前は「出雲ゲストハウス いとあん」。JR出雲市駅徒歩5分と、立地的には最高。しかし、予約したBooking.comに掲載されていた写真は……

なんかスゲエ。
和室に「ふとん3つ」。私が予約した時には「のこり2」だったので、すでに誰かしらが予約している。つまり、誰かと一緒に寝ることになる……。
──と思ったら!
なんと、前日の大雪が原因で、“物理的に来られない人が続出” したため、予約者は私以外全員キャンセルになったそうな。
つまり……

この離れの家、私1人で貸切状態!

この部屋も私1人で独占! どちらの布団を使っても良いよ、と!

キッチンもあるし、コーヒー・紅茶などは飲み放題! 炊飯器もあったので、やろうと思えばごはんも炊けるぞ。

トイレもシャワーもとても綺麗!
ちなみに、すぐ近くに格安の日帰り温泉施設(出雲駅前温泉 らんぷの湯)があるので、ほとんどの宿泊客はそこに行くらしいのだが、調べたところ「タトゥーNG」だったので、私は宿のシャワーを利用した。

シャワー上がりに、コーヒーをいただきつつ……

風流な和室で……

おやすみなさ〜い!
※宿代:3500円(相部屋) → 残高465円
・2日目

朝起きて、しばし布団の中でモゾモゾしていると、なんだかお腹がすいてきた。そういえば、宿の主人が、近所に美味しいパン屋さんがあると言っていたなぁ……と思い出し、向かってみると、

あいにくの定休日。くそ〜! 宿の無料コーヒーと美味しいパンのセットで朝食としたかった……が、仕方ない。
そうこうしているうちにチェックアウトの時間(10時)が近づいてきたので、身支度を整え、出雲市駅へ。

宿の店主に、「駅前の『ツインリーブスホテル出雲』のフロントで、空港までのバスチケットが買える」と教わっていたので、その通りに入手して、

いざ空港へ──。

空港行きのバスの運賃は、行きと同じく850円。よって、残高的にはマイナス385円と予算オーバーしてしまったが、大健闘といったところ。
・最後の奇跡

フライト時間は12:00ジャスト。たったの1時間15分で、羽田空港に到着(13:15)するらしい。
陸路で行くとやたらと時間のかかる “陸の孤島” も、空路だとあっという間だ。
と、ここで、思わぬイベントが発生した。
空港内のベンチで荷物整理をしていると、見知らぬ女性に「GO羽鳥さんですか?」と声をかけられた。ロケットニュース読者らしい。
聞けば彼女、故郷は島根らしく、今回、佐藤さんのJALタイムセール記事を見て、里帰りのために、すぐに格安チケットを取ったらしい。
「こんな値段で島根に来られるなんてめったにないですよ。佐藤さんには感謝しなきゃですね〜」
なんて会話しつつ、その女性とは別れた。
荷物検査を済ませ、搭乗ゲートで出発を待っていると、ピコーンとスマホから通知が来た。
毎度お馴染みFacebookからの通知であり、何かしらと確認してみると──

こんなことってありますか(笑)
思わず笑った。最初から最後まで、佐藤、佐藤、佐藤、佐藤……。
さっきの女性も、「里帰り」とは言いつつ、事実上「佐藤帰り」。
神の存在を感じようと島根に行ったが、常に感じていたのは佐藤の存在。
“世界の佐藤” は “島根の佐藤” であり、“ゴッド(神)佐藤” でもあるのかもしれない。
完
参考リンク:出雲ゲストハウス いとあん(Booking.com)
3万円バックパッカー・GO羽鳥
Photo:RocketNews24
screenshot:facebook、Booking.com
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