大和のくにの「うまし」を訪ねて。身体に染み入る玄米料理「玄米庵」(奈良・斑鳩)
「倭(やまと)し麗(うるわ)し」と称賛された奈良には、「うまし」ものが満ちている。悠久の古都を散策した後は、この地に所縁(ゆかり)の食材をふんだんに用いた美味を堪能したい。
斑鳩3塔とともに旅を彩る玄米料理

昼の献立「小鉢セット」2300円。月替わりの小鉢7種は下段右から、れんこん饅頭、にんじん味噌炒め、切り干し大根ときゅうりの酢の物、水菜と大豆のサラダ にんじんドレッシング、キノコのソテー、蒸し野菜、ごま豆腐の柚子味噌添えなど。主菜はベジミートのホワイトソース。これに、玄米ご飯、ハト麦の味噌汁、香の物、玄米餅、豆乳のクリームブリュレが付く。
法隆寺門前にあった料理旅館を引き継ぎ、松村薫さん、尚美さん夫妻が始めたのが『玄米庵』。
「体質改善のためにマクロビオティックを学んだことがきっかけです。お客様にも、身体に優しい野菜や玄米中心の料理を提供したいと思いました」とおふたり。
玄米ならではの味わい
斑鳩(いかるが)の3塔など、近隣の名所を訪ねた旅行客を癒やすのが昼の「小鉢セット」だ。地元で採れる野菜や山菜、国産食材を用いた月替わりの7種類の小鉢に、主菜、玄米や玄米餅などがセットになったお値打ちの品。肉類は一切用いず、ベジミートで食べ応えも出す。ふっくらとした食感に驚かされるのが玄米と玄米餅だ。毎朝、薫さんの母も含めた家族総出で、薪竈(まきかまど)で玄米を炊き、臼で餅を搗く。

店主の松村薫さんと妻の尚美さん。日中は、母の秀子さんも店に立つ。
「しっかり加水して薪火でじっくり炊くと、玄米はやわらかく美味しく炊きあがります」
直前に炭火で焼き上げてくれる玄米餅がまた素朴な味わいで、豊かな滋味が身体に染みわたる。
玄米庵

平成21年の開業に合わせて新築した木造りの店。テーブルと掘りごたつ式の席も合わせて24席。客席からは、薪竈(まきがま)や玄米餅の炭焼き場が見える。
生駒郡斑鳩町法隆寺東1-3-24
電話:0745・74・1986
営業時間:11時~14時、17時~20時(いずれも最終注文)夜は5日前迄に要予約
定休日:水曜(祝日の場合は翌日)
交通:JR法隆寺駅下車、徒歩約25分
取材・文/中井シノブ 撮影/伊藤 信、大道雪代

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